シモン・ヴウォダルチク

選手紹介
名前シモン・ヴウォダルチク(Szymon Włodarczyk)
生年月日2003年1月5日
国籍/出身ポーランドヴァウブジフ)
身長191cm
ポジションCF
所属SKシュトゥルム・グラーツ

※Włodarczykはヴォダルチクとも表記されるだろう

トップアスリートの血筋を受け継ぐポーランド期待のストライカー

プレー動画

経歴

■2003-2017年(幼年期)

父親は元ポーランド代表でありレギア・ワルシャワでも活躍したピオトル・ヴウォダルチク、叔母のウルシャワ・ヴウォダルチクは1990年代を代表するペンタスロン(五種競技)とヘプタスロン(七種競技)の陸上選手であるなど、ポーランドを代表するようなアスリート家系の血筋を彼は受け継いでいる。生まれはポーランド南西部のヴァウブジフであるが、2008年より父がギリシャを拠点にプレーしていた関係から5歳で越しており、最初のクラブも父が当時所属していた『アリス・テッサロニキFC』であった。

その後、父の移籍先に合わせるように『OFIクレタFC(ギリシャ)』を経由後、8歳となった2011年夏よりポーランドに戻り、父が引退先として選択した『バルディック・グディニャ』に加入。2年後には国内屈指の名門『レギア・ワルシャワ』との関係性が始まり、同クラブとの提携関係にあるワルシャワを代表するフットボール・アカデミーである『KS SEMPワルシャワ』にて本格的な指導を受けるようになっている。

■2017-2022年(レギア・ワルシャワ)

満を持して2017年よりレギア・ワルシャワでの挑戦が始まると、2018年2月には15歳にして最初のプロ契約を締結。16歳ながらU19カテゴリで印象的な活躍を見せると、2020年3月にはセカンドチームにてシニアデビューを飾るなど、COVID-19の影響を受ける前までに一定の経験を彼は積んでいた。2020年7月に開催されたエクストラクラサ(ポーランド1部)第36節のレヒア・グダニスク戦でトップデビューを飾り、2020/21シーズンにはセカンドチームでポーランド4部を23試合15得点の成績で終えている。

本格的にトップチームへの介入が期待されていた2021/22シーズンであったが、優勝候補筆頭とされていたレギア・ワルシャワが歴史的に見ても低迷するシーズンとなっており、一時は降格圏付近を彷徨うほどの状況であったことから彼が介入できる余地も限られていた。2021年12月に行われたポーランド・カップのモトル・ルブリン戦で初ゴールを奪うも、この年はトップチームでの出場が12試合(236分)に留まっていたこともあり、クラブと契約を更新することなく新たな環境への挑戦を決意している。

■2022-2023年(グールニク・ザブジェ)

ヤギエロニア・ビャウィストクも彼に興味を示していたが、より具体的なプランを提示していた『グールニク・ザブジェ』へ移籍することを選択。エクストラクラサでの安定した出場時間をようやく得た彼は、第3節のラドミアク・ラドム戦で名刺代わりの2得点にてファンを心を掴むことに成功している。リーグ戦では移籍初年度ながら30試合で9得点1アシストの結果を残し、チーム内のトップスコアラーとルーカス・ポドルスキからのアシストは印象的なトピックとなっている。

代表歴

ポーランドU15から常に世代別代表の重要なストライカーとして君臨しており、2019年10月にはリヒテンシュタインU17戦で5得点を叩き出す活躍を見せるなど、特にポーランドU17での活躍が光っている。現在はポーランドU21でプレー中だ。

移籍の噂

グールニク・ザブジェで実力を証明した彼に対しては、セルティック(スコットランド)、アンデルレヒト(ベルギー)、フライブルク(ドイツ)が興味を示していたが、2023年夏の移籍市場にてオーストリアの『SKシュトゥルム・グラーツ』に移籍することが決定。ラスムス・ホイルンドケルヴィン・イエボアなどストライカーの発掘に成功しているクラブの新たな投資対象として注目を集めている。

プレースタイル

191cmの体躯を武器とする右利きのセンターフォワード。グールニク・ザブジェでは1トップと2トップの両方で起用されるが、いずれのシステムにおいても1列下には元ドイツ代表であるルーカス・ポドルスキが攻撃の核を担っており、彼はそんなポドルスキの意図を汲み取るように学びを得ていることがプレーからも伺える。

長身を活かしたプレーは純粋な武器となり、大外のポジショニングからDFの意識外からゴールを奪うほか、足下のテクニックにも優れているためポストプレーでも貢献する。ポドルスキを中心とした流動的な崩しにも対応し、前線で中継点となりながら背後のスペースも狙うなどボールには積極的に関与するタイプだ。また、手足のリーチから前線で相手ボールを引っ掛けることも多く、そこからカウンターの起点になるシーンも多い。ペナルティキック(PK)も得意としている。

父ピオトルから見た彼はロベルト・レヴァンドフスキをロールモデルとする9番であり、控えな性格ながらも自分の意見を持って冷静かつ組織的にプレーできる選手であると語っている。

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