名前 | リース・ウィリアムズ(Rhys Williams) |
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生年月日 | 2001年2月3日 |
国籍/出身 | イングランド(プレストン) |
身長 | 195cm |
ポジション | CB |
所属 | リヴァプール |
6部リーグでの経験を経て成長したリヴァプールの大器
プレー動画
経歴
■2001-2019年(幼年期~リヴァプール)
イングランド北西部の貿易街であるプレストンに生まれた彼は、地元のLea Endowed小学校に通っており、当時はシティ・オブ・プレストンの選抜チームにも名前を連ねるような少年であった。そんな小学校時代も終わりに差し掛かった10歳の頃よりリヴァプールFCの下部組織に加わっており、持ち前の童顔な顔立ちから「ベビーフェイス」と呼ばれるようになっている。
2017/18シーズンの途中からリヴァプールU18に昇格すると、4試合連続のフル出場にてファイナルステージ進出に貢献。そのファイナルステージでは未勝利に終わる苦い経験となっていたが、16歳の誕生日を迎えてから数ヶ月程度の少年としては上々な活躍であった。以後2シーズンは不動のセンターバックとしてリヴァプールU18を牽引しており、2018/19シーズンのFAユースカップではPK戦の末にマンチェスター・シティに競り勝ち、2007年以来となる栄冠を掴み取るなど多くのタレントを擁するクラブを相手にも引けを取らない存在となった。
■2019-2020年(キダーミンスター・ハリアーズ)
2019年2月に最初のプロ契約を締結し、2019/20シーズンはリヴァプールU23をメインにしつつトップチームのトレーニングにも参加するものだと思われていたが、シーズンの開幕前にクラブから通達されたのはナショナルリーグ・ノース(イングランド6部)に所属するキダーミンスター・ハリアーズFCへの期限付き移籍であった。元々プロ契約の初年度に期限付きで武者修行を行う計画は常にあったことは認めつつも、6部リーグというのはサポーターにも驚きを与えており、一部では否定的な声も聞こえていたという。
彼が慣れ親しんだ素晴らしいサッカー環境とは異なり、ピッチも整備されていない中でのプレーに最初は誰の目から見ても生意気な態度だったという。しかし、クラブが彼を6部リーグに送り込んだ意図を汲み取り、徐々に彼の態度は新たな挑戦に対して前向きに取り組むようになっていた。ナショナルリーグ・ノースはイギリス国内でも屈指の物理的接触の多いリーグとされており、今まではユースカテゴリで同世代の少年らとプレーしていた彼をシニアカテゴリに放り込むことで195cmのフィジカルを強化させたい意図のほか、6部リーグという環境からサッカーに取り組む姿勢や人生経験を学ぶなど、結果的に彼はこの期限付き移籍で大きく成長を遂げていた。当初は2020年1月までの期限付き予定だったものが、シーズン終了までに延長されていることもその証だろう。
■2020-2021年(リヴァプール)
6部リーグでの経験を糧にリヴァプールに戻ってきた2020/21シーズン、彼の姿はトップチームに存在していた。2020年9月24日に開催されたカラバオカップ3回戦となるリンカーン・シティ戦にてトップデビューを飾ると、続く4回戦では宿敵であるアーセナルを120分間の無失点に抑え込み、PK戦で破れはしたもの彼の粘り強い守備は光っていた。
カラバオカップではフィルジル・ファン・ダイクとのコンビを組んでいたが、そのファン・ダイクが長期離脱したことでトップチームは深刻なセンターバック不足に陥っていた。さらには急遽センターバックとしてコンバートしたファビーニョも負傷離脱を強いられたことで指揮官であるユルゲン・クロップは若手選手を積極的に起用することを示唆。その言葉通り、チャンピオンズリーグ・グループラウンド第3節のアタランタBC(イタリア)戦からは彼をスターティングメンバーとして起用することが増えており、プレミアリーグ(イングランド1部)第13節の首位トッテナム戦でも彼を起用し勝利に貢献するなど、不在となったレギュラー陣の穴を埋める活躍にて評価を急上昇させている。
代表歴
2019年3月にイングランドU18でのデビューを飾ったことで世代別代表でのキャリアをスタート。キダーミンスター・ハリアーズでの期限付き移籍期間もあったことで継続的な招集には至らなかったが、復帰後の2020年10月にはイングランドU21でのデビューも果たしており順調に歩んでいる。
移籍の噂
リヴァプールとの契約期間は明らかとなっていない。欧州でも屈指のクラブ内で第4~5センターバックのポジションを確立しつつあるが、現在離脱している選手が復帰した頃には彼にとっての壁が大きく立ちふさがることが予想される。そのため、再び期限付き移籍にて1~2部を中心に経験を積む可能性も高い。
プレースタイル
右利きのセンターバックであり、195cmの圧倒的なフィジカルポテンシャルを武器に対人戦での強さを誇る選手だ。キダーミンスター・ハリアーズでの経験は彼に多くの深みを与えており、これまでのユースカテゴリでは4バックのみでプレーしていたが、同クラブの指揮官であるペン・バートンによって3バックへの適応をもたらした。基本的なディフェンススキルだけでなく、足下の技術やビルドアップの部分も改善されたことで、それらを最終的にはユルゲン・クロップが仕上げるのであれば彼の持ち味も最大限に広がるだろう。彼における最大の改善点はアジリティ(敏捷性)の部分だ。