クリスチャン・アスラニ

選手紹介
名前 クリスチャン・アスラニ(Kristjan Asllani)
生年月日 2002年3月9日
国籍/出身 アルバニアエルバサン)
身長 175cm
ポジション DMF/CMF/AMF
所属 エンポリFC

※クリスティアン・アスラーニとも表記されるだろう。

小さな町から輩出されたイタリア育ちの大きな才能

プレー動画

経歴

■2002-2012年(幼年期~ブテーゼ)

バルカン半島の南西部に位置するアルバニア第4の都市エルバサンに生まれているが、2歳になる頃にはアドリア海を渡りイタリアに移住した背景を持っている。イタリアでの移住先はトスカーナ州ピサ県の5,700人ほどが暮らすブティであり、そんな小さな町にて彼の物語は始まった。

5歳になると最初のクラブとして『ASDブテーゼ・カルチョ』に加入しており、そこでは周囲からワトソンと呼ばれているクリスティアーノ・フィリッピ氏より指導。当時の彼について、6歳にしてボールを両足で扱うだけでなく、自分よりも大きな選手たちを相手にも引けを取らないプレーを見せていたと語り、この時点で彼の父親には「この子はきっと遠くまで行ける」と話すほどの才能を見せていたという。その後、フィリッピ氏が若者を大切にするクラブとして自身もプレーしていたエンポリFCに行くよう勧めたことで、同じくトスカーナ州のクラブであるエンポリへの加入が実現した。

■2012-2022年(エンポリ)

エンポリFCはサムエレ・リッチ(2001年生)やハメド・ジュニオル・トラオレ(2000年生)を近年に輩出するなど育成部門への投資が多いことで知られているクラブであり、13歳~15歳までの練習は週3日(1回の練習はわずか90分)という量より質という独特な育成メソッドにてユース時代を過ごしていた。

2017/18シーズンには15歳ながらエンポリU17でプレーしており、翌年にはU17カテゴリのゲームキャプテンを担うなど躍動。2018年9月にはプリマヴェーラ1(イタリアU19リーグ)でのデビューを飾るも、サッスオーロ戦では直接FKからのゴール後に若さゆえの行動で3試合に及ぶ警告処分を受けるシーンも見られていた。

COVID-19の影響で途中終了となった2019/20シーズンでは正式にプリマヴェーラの選手として18試合に出場している。翌2020/21シーズンでは、2020年末にかけてセリエB(イタリア2部)に属していたトップチームのベンチに控えることも増えており、年が明けた2021年1月のコッパ・イタリアではナポリ戦(ベスト16)にて5分間ながらトップデビューを達成した。

トップデビュー後はプリマヴェーラを中心に再度プレーすると、1歳下の絶対的な才能であったトンマーゾ・バルダンツィがU17から昇格してきたことでリーグ戦を優勝プレーオフ圏内の6位に滑り込むことに成功。迎えた優勝プレーオフではユヴェントス、インテル、アタランタの強豪クラブをなぎ倒して98/99シーズン以来の21年ぶりとなるプリマヴェーラ優勝に大きく貢献するなどクラブの歴史にその名前を刻んでいる。

2021/22シーズンはクラブがセリエA(イタリア1部)に昇格すると共に、彼もまたトップチームへの昇格が決定。2021年9月のカリアリ・カルチョ戦でセリエAの舞台を経験するも、その役割は彼の地元ブティからわずか14kmの距離にて誕生したサムエレ・リッチの控えというものであった。そのため、第23節を終えた時点での出場時間は「94分間」に留まっており、出場機会を得るのは来季以降のものだと推測されていたが自体は急変する。リッチのトリノへの移籍が決定したのだ。

2022年1月、冬の移籍市場にてエンポリを去った穴を埋めるべく抜擢されたのが彼となり、第24節のボローニャ戦では早速のフル出場を果たすなど定着。シーズンの残り15試合の全てに出場し、その間のパフォーマンスで急激に市場価値を高めるなどエンポリの育成力をまたしても証明する逸材へと上り詰めている。

代表歴


2歳からイタリアで育っている彼であるが、両親が生まれ育ったアルバニア人へのナショナリティは失っておらず、U16カテゴリから常にアルバニアを選択している。U16~U19までを順当に通過すると、2021年6月にはアルバニアU21の試合に19歳で出場。そしてセリエAでの出場機会を得始めた2022年3月にはスペインとの親善試合にてアルバニアのフル代表デビューも達成した。

移籍の噂

サムエレ・リッチが抜けた穴を埋めたばかりの状況ながら、移籍の噂は絶えず報じられており、イタリア国内ではインテルとミランのほか、ウェストハム・ユナイテッド(イングランド)からの関心も伝えられていた。しかし、これらの争奪戦に勝利を収めたとされているのがインテルであり、1400万ユーロの移籍金にて5年契約を結ぶ見通しであることが明らかとなっている。

フィリッピ氏も彼自身がインテリスタ(インテルのファン)であることを語っており、父親は逆にミラニスタ(ミランのファン)ということも明かしているが、今後は父が息子に合わせる必要があるだろうと付け加えている。

プレースタイル

ユースカテゴリではトレクァルティスタ(トップ下)の役割も担っており、現在はメディアーノ(守備的ミッドフィールダー)を主戦場するも両方で起用できる幅を持っている。ゲームの流れを読むことに長けており、1試合平均11.05kmの走行距離(リーグ7位)のデータに表れるように、チームのために走り続ける献身的な働きでピッチの広い範囲に影響を与える。身長は180cmにも満たない体格だが、ボールの予測能力や粘り強いプレーで守備にも定評があるだろう。

幼い頃からのエピソードにもあるように、両足を巧みに操ることが可能な彼は状況に応じて蹴る足を変えることができ、それにより適切なタイミングにて1本のフィードからチャンスを創出する。また、ボールコントロール時も歩幅を変えずに両足でタッチできるため小回りが効くようなスタイルだ。それでも利き足は右足であり直接FKからゴールを奪うなど得意としている足となっている。

人物的には少し控えめで真面目な性格であると言われており、自身のSNS上でも恋人や友人らとの華やかな写真を投稿することはなく、常にサッカーだけを視線の先に据えていることも確認できるだろう。

タイトルとURLをコピーしました