エリ・ジュニオール・クーピ

管理人推薦選手紹介
名前エリ・ジュニオール・クーピ(Eli Junior Kroupi)
生年月日2006年6月23日
国籍/出身フランス/コートジボワールポン=スコルフ)
身長179cm
ポジションCF/AMF
所属FCロリアン

Eliはエリー、Juniorはジュニア、Kroupiはクルピとも表記される

No.9とNo.10の二面性を持ったロリアンのワンダーボーイ

プレー動画

経歴

■2006-2023年(幼年期~ロリアン)

ジャン・ティガナ、ジネディーヌ・ジダン、パトリック・ヴィエラといったレ・ブルーのレジェンドが誕生した6月23日、彼もまたフランス北西部のモルビアン県にて誕生した。父親のエリ・クーピはリーグ・ドゥ(フランス2部)を中心に活躍したプロサッカー選手であり、2002年にはFCロリアンにてクープ・ドゥ・フランスを制しているなどフットボールの才能は父譲りとなっている。そんな父が明かしたエピソードによれば、息子をフットボールの世界に導いたのは妻(母)のサンドリーヌであると語っており、自身がイタリアで離れて暮らしていた時期には既にボールへの情熱に目覚めていたそうだ。

多くの時間を過ごしたのはモルビアン県のポン=スコルフという地区であり、5歳半から近隣の『FCプロムール』でキャリアを開始し、7歳になるとモルビアン県を代表する『FCロリアン』からのスカウトが届いていた。父もかつて所属していたという事実は加入に向けて大きな影響力を持ち、こうして始まったロリアンでのプレーはU8カテゴリから現在に至るまで続いている。12歳の頃(2018年)にはブルターニュ地域圏の著名なトーナメントである「チャレンジ・セバコ(U13/インドアサッカー)」に出場すると、FCメスとの撃ち合いの末に彼の決勝ゴールから優勝に導くだけなく、12得点の成績で大会得点王にも輝くなど幼い頃から才能は卓越していた。

2021/22シーズンにはロリアンU17でNo.10を着用しながら印象的な活躍を残しており、シーズン最終盤の2022年5月にはフランス全国選手権2(フランス4部)でのシニアデビューを15歳にして経験。ロリアンB(リザーブ)への到達だけでも評価されるに相応しい出来事であったが、シニアでのデビュー3試合目となるASビトレ戦では初ゴールを含めた2得点を挙げるなど新たな神童として注目を集めるには十分な活躍であった。そのまま、2022年6月にはロリアンとのプロ契約を締結し、2022/23シーズンからのリザーブ昇格の切符を手にしている。

本格的な挑戦が始まったフランス4部では開幕節となるSOロモランタン戦から得点を奪い、昨季の活躍が偶然でないことを証明するなど、15試合で7G1Aの成績でその名を轟かせていた。こうしたシニアカテゴリでの活躍が評価されると、2023年4月のマルセイユ戦にてリーグ・アン(フランス1部)のベンチ入りを達成。最終節のストラスブール戦ではホームでのトップデビューを果たしながら、マテオ・ゲンドゥージが保持していたクラブ史上最年少出場記録を16歳11ヶ月11日の若さで更新している。

2023/24シーズンの開幕に向けたプレシーズンでアピールに成功すると、かつて父がロリアンで着用していた『No.22』の背番号を与えられトップチームの戦力として認められることに成功。レジス・ル・ブリの手腕により昨季のリーグ・アンを席巻した一員になると、第2節のニース戦では高い位置からボールを奪った流れで初アシスト、第6節のナント戦では自身が起点となった初ゴールにて当然ながらクラブ史上最年少での得点記録を樹立しながら、現在ではチームの主軸としてリーグ・アンでのサプライズとなっているところだ。

代表歴

父親と同じくコートジボワールを代表する権利も持っているが、2021年11月にフランスU16として最初の世代別代表としてのキャリアを歩み始めて以降、現在に至るまでフランスを選択している状況だ。フランスU17では9試合で9得点とエースストライカーに君臨しながらも、2023年5月のU17欧州選手権では負傷によって出場は叶っておらず、現時点では大舞台での躍動には至っていない。それでも2024年7月に控えるパリ五輪などでも飛び級で選出される可能性があるなど、そう遠くない間に名前を聞く機会は増える見通しだ。

移籍の噂

 

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ロリアンとは2026年6月末までの契約を残しているが、既にレアル・マドリードとバルセロナのスペイン勢やチェルシー、マンチェスター・シティ、パリ・サンジェルマンといったビッグクラブが熱視線を送っていることが報じられている。多くのキャリアをロリアンに捧げているがクラブとしては退団を防ぐことは難しいため、多額の移籍金によって次なるステップアップを支援するだろう。好きなクラブについては明言していないが、15歳の時点で将来を見越してスペイン語と英語の勉強に力を入れているそうだ。

プレースタイル

彼は本来は父と同じく9番を主戦場としているが、リザーブ昇格後は10番や左WGとしても起用されるなど前線の複数ポジションでの適性を持ったアタッカーだ。プレーの随所にセンスを感じさせ、特に卓越したボールコントロールから構成される良質なファーストタッチとその後の一連のプレーで決定的な仕事へと関与する能力を持っている。また、試合勘に優れていることも特徴的であり、下がりながらボールを受けた後、そこから狭いエリアでも深く侵入することを可能としながら周囲の選手をプレーを引き出すなど彼を起点とした得点も多い。ミドルレンジからのシュートセンスも一級品だ。

9番としては179cmとウエイトも含めて体躯に恵まれているわけではないが、非凡なスピードとゴールへの嗅覚を活かして気づけばボックス内で相手DFを出し抜きながらフリーでゴールを奪っているなどフィニッシャーとしても評価が高い。ネイマールからボールタッチやテクニックの部分を学んでいる一方で、カリム・ベンゼマからはゴール前での動きをクオリティに刺激を受けているなど両面で成長できるモデルケースを構築している。

プロとして活躍した父からは謙虚で地に足をつけることを教えられており、この年齢でも自己評価を広げすぎることなく冷静に学び続けているなどメンタリティもこの年齢としては成熟しつつあるだろう。そんな彼が自身の改善点として語っているのは左足(逆足)の精度とフルタイムを闘うのに十分な心肺機能の向上だ。

小ネタ

兄弟は二人の姉と、一人の妹の4人兄弟であり、彼は一人息子。学業では商業科に進学しており、フットボールで成功できなかった場合のBプランに指導者になることを考えているそうだ。父がFCフォロクロという小さなクラブのコーチであるため、こうした父の姿が好きであると語っている。

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