名前 | ジェームズ・マカティー(James McAtee) |
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生年月日 | 2002年10月18日 |
国籍/出身 | イングランド(サルフォード) |
身長 | 180cm |
ポジション | AMF |
所属 | マンチェスター・シティ |
フォーデンの足跡をたどるシティの次なるワンダーボーイ
プレー動画
経歴
■2002-2013年(幼年期~マンチェスター・ユナイテッド)
グレーター・マンチェスターを形成する中心エリアのサルフォード、ポール・スコールズやダニー・シンプソンも生を受けたこの地でジェームズ・マカティーは誕生した。父親のジョン・マカティーは90年代前半にセント・ヘレンズRFCでプレーしていた元プロラグビー選手であり、父と同じ名前を持つジョン(1999年生)もスカンソープ・ユナイテッド(イングランド4部)に所属するサッカー選手であるなどスポーツが身近に感じられる家庭にて育っている。
最初に声をかけたのはマンチェスター・シティであり、彼の通っていた学校に2人のコーチを派遣すると、そのうち1人のコーチが才能を見抜き、シティのアカデミーピッチであるプラット・レーン(2014年11月に35年の歴史に幕を閉じた)に招待したことから物語は始まっている。当時5歳だったジェームズは1試合で7~8得点を奪うような存在で、自信満々な心構えでプラット・レーンでのアピールに意気込んでいたが、友達と一緒に練習するのに比べて圧倒的にレベルが違ったことから、父ジョンも息子が大きなプレッシャーを感じていたことを気づいていたという。結果的に12週間の滞在であったが、最初の頃と比べて試合中に関与することも少なく、結果は不合格に終わった。この年齢で不合格という烙印を理解させるのは難しく、結果を伝えた際には階段で1時間ほど泣いていたと語り、自信を失ったジェームズが再び元の状態になるにはそこから2年間の月日を要したという。
クラブと契約できる年齢に達した9歳になると、兄のジョンが既にマンチェスター・ユナイテッドの下部組織に所属していたこともありユナイテッドのアカデミーに加入。しかし、父の仕事の都合上では2人の子供を様々な場所に送り迎えすることは難しく、兄ジョンがユナイテッドで成功できなかったことも重なり、弟であるジェームズもユナイテッドに在籍させ続けることに不安を感じていたという。こうした背景も重なりながら、U11に移行するタイミングでかつて不合格となったマンチェスター・シティに移籍している。
■2013-2021年(マンチェスター・シティ)
マンチェスター・シティU11から始まった彼の生活は、毎朝早起きでセント・ビーズ・カレッジ(学校)に電車で向かい、昼休みには学校から練習場に通うという12~13時間の労働を行っており、1日中電車に揺れながら過ごす毎日であった。こうした生活スタイルが続きながらも才能を示しており、2018年4月には15歳ながらU18プレミアリーグ(イングランドU18リーグ)のベンチ入りを果たしている。
2018/19シーズンはマンチェスター・シティU18として10試合に出場し、エヴァートンU18戦では初ゴールを記録。翌2019/20シーズンは第2節のニューカッスル・ユナイテッドを相手にハットトリックを奪い、新型コロナウイルス感染症の影響で中断によるリーグ優勝の立役者(17試合10得点6アシスト)となり、FAユースカップ(U18カップ)ではチェルシーを下し12年ぶりの同大会制覇に大きく貢献した。シーズン途中の2020年7月にはシティとの最初のプロ契約にも署名している。
2020/21シーズンはマンチェスター・シティEDS(育成の最上位カテゴリ)に昇格しており、プレミアリーグ2(イングランドU23リーグ)でも開幕戦から好調をキープながら23試合8得点9アシストの成績で地域ラウンドの優勝を経験。2020年9月のEFLトロフィーではスカンソープ・ユナイテッドに所属する兄ジョンと初めてピッチ上で対面し、同試合では2ゴールをお膳立てするなど兄の前で成長した姿を見せている。
代表歴
2019年11月にイングランドU18でのデビューを飾っており、現在はイングランドU19でプレーしている。
移籍の噂
マンチェスター・シティとは2023年6月末までの契約期間を残しており、同世代のコール・パーマーやリアム・デラップに次いでトップデビューを飾ることが期待されている。
プレースタイル
「4-3-3」のシステムを一貫して採用しているクラブにおいて、フィル・フォーデンに次ぐインサイドハーフの逸材として注目を集めている。身長についてTransferMarktでは187cmと表記されているが、リアム・デラップ(186cm)と並んだ際には彼がより小さいことがわかるため、推定178~180cmぐらいだろう。ロールモデルであるフォーデンとは16歳になるまで同じカテゴリでプレーした経験を持ち、間近でフォーデンの才能に触れているため近いポジションを主戦場とする彼から多くのことを学んでいる。
育成年代では最前線のリアム・デラップと良好な関係を築いており、デラップが相手最終ラインを惹きつけた際に生まれるスペースを活用し、ゴールやアシストの直接的な結果に結びつけることを得意としている。利き足の左足で緻密なコントロールからドリブル・パス・シュートの三拍子が全て高い水準にあり、ボックスの外から狙いすまされたシュートセンスはストライカー顔負けだ。