ガブリエル・スロニナ

選手紹介
名前 ガブリエル・スロニナ(Gabriel Slonina)
生年月日 2004年5月15日
国籍/出身 アメリカポーランドアディソン)
身長 193cm
ポジション GK
所属 シカゴ・ファイアーFC

14歳でのプロ契約から道を踏み外さないシカゴの傑物

プレー動画

経歴

■2004-2016年(幼年期~アディソン・ユナイテッド)

『ガガ(GAGA)』の愛称で親しまれる彼は、アメリカ合衆国イリノイ州の小さな町であるアディソンにて誕生した。両親は共にポーランド人であり、タルヌフ(ポーランド)からアメリカの移り住むと、そこでニコラス(兄)とガブリエル(弟)の子宝に恵まれ、以降はアメリカでの生活を続けている。

3歳年上の兄とアディソン郊外にあるセンテニアル・パークでボールを蹴っていた彼は、地元のアディソン・ユナイテッドにて初期キャリアを形成。同クラブでは12歳ながらU14カテゴリの選手と一緒にプレーするなど、当時から優れた成熟度と存在感には目を見張るものがあったという。すると、兄が既に所属していた近隣都市のシカゴを本拠地とするシカゴ・ファイアーFCからの関心を集め、2016年に12歳で移籍を決断した。

■2016-2022年(シカゴ・ファイアー)

シカゴ・ファイアーの下部組織に加入した彼は、同時期に兄が膝前十字靭帯損傷(ACL)で1年以上の負傷離脱を余儀なくされる悲劇に見舞われていたが、それらを家族でありライバルとして支え続けながら成長。U14/U15/U17と飛び級にてプレーを続けると、加入から3年にも満たない2019年3月には14歳9ヶ月の若さでシカゴ・ファイアーとのプロ契約(ホームグロウン契約)を締結したことで、当時ではフレディ・アドゥについで史上2番目の若さであったことから大きな話題を集めていた。

この年齢での契約について、本来であれば前向きではないとクラブの取締役兼ゼネラルマネージャーのネルソン・ロドリゲス氏は語るも、彼が持っている要因を総合的に判断すると適切であるという結論であった。そしてアドゥの二の舞いにならないよう、いきなり14歳でプロの舞台に飛び込ませるのではなく、5年計画をベースとして徐々にチームに馴染ませる方針を取るなど焦らずに育成されている。

COVID-19の影響で一時中断を挟んだ2020年シーズンはベンチに控えながらプロの舞台を肌で感じとっており、年齢的に考えても出場機会が訪れることは当面の間はないだろうと考えられていた。2021年シーズンもまたベンチから戦況を見守るスタートであったが、ここでチャンスが訪れる。守護神であったボビー・シャトルワースが軽い膝の違和感にて離脱したことで、2021年8月のニューヨーク・シティ戦のスターティングメンバーに彼が抜擢されたのだ。

デビューが控えた当日、本拠地のソルジャー・フィールドに向かう途中に車が故障してしまうアクシデントが起き、ミーティングに遅刻するのはという不満から少しストレスを感じるも、車は無事に時間通り到着。試合前の出来事を忘れ去って準備に集中できた彼は、その期待に応えるようにデビュー戦を無失点(クリーンシート)に抑える活躍を見せ、ここから彼のキャリアが急加速することを予感させていた。

翌節からは再びシャトルワースが復帰するも、過密日程+チームが下位に低迷していたことから流れを変えるために第21節のCFモントリオール戦からは彼がゴールマウスを守っていた。そしてシーズンの成績が確定しつつあった9月末に指揮官が解任され、暫定監督として就任したフランク・クロパスは長期的にクラブを考えることで若い彼をリーグ戦の最後まで起用。結果的に2021年シーズンはMLS(アメリカ1部)の11試合にフル出場を果たし、16失点と4試合でのクリーンシートを達成する成績となっている。

2022年シーズンではシャトルワースの退団に伴い正守護神の座を確立すると、開幕から3試合連続でクリーンシートを達成。その後も全試合でフル出場を続けている彼だが、チームは昨年に引き続いて勝ち星から遠ざかっているなど苦戦を強いられているところだ。

代表歴

14歳でプロ契約を締結後、その1ヶ月後にアメリカU15でのデビューを達成。15歳になるとU16~U17とカテゴリを上げながら、COVID-19の影響から再開された代表活動では、2021年11月にアメリカU20にの舞台を経験している。

2021年12月にはアメリカのフル代表に選出されており、デビューには至っていないが確かに将来的な重要人物として認識されていた。18歳の誕生日を迎えた2022年5月には両親の母国であるポーランドからフル代表への招集を受けるも、彼はそれを自身のSNSにて評価してくれたことへの感謝と共に、招集には応じないことを表明することでアメリカ代表として歩んでいくことを決断している。

移籍の噂

シカゴ・ファイアーとは2023年12月末までの契約を残している。既にユヴェントス(イタリア)やチェルシー(イングランド)が彼の獲得には興味を持っていることが報じられており、ポーランドの市民権を持っていることからのヨーロッパへの進出はスムーズに行われる見通しだ。しかし、MLSがシーズンの開幕から日が浅いことやチームの低迷しているなかで去ることへの責任感というものは感じることだろう。

プレースタイル

14歳でのプロ契約を実現させた要因の一つでもある193cm/88kgの存在感と年齢以上の成熟した精神面とプレーが特徴となっているゴールキーパーだ。常にゲームの流れを集中を切らさずに理解しており、危険な状況になったとしても相手の動きを最後まで見定めながら処理するため、小手先のフェイントなどには動じない冷静さは今後も彼を象徴するものだろう。そのため、動物的な感覚で俊敏な身体能力や反射神経を持っているというタイプではない。

足元の技術や彼から配給されるパスの質といった部分では課題が残るも、彼は完璧を求めるタイプであるとGKコーチのアディン・ブラウン氏は語るため、持ち前のプロフェッショナルな姿勢と最高の結果には努力を惜しまないメンタリティーにてこれからも成長を続けていく見通しだ。

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