名前 | メチーニョ(Metinho) |
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生年月日 | 2003年4月23日 |
国籍/出身 | DRコンゴ/ブラジル(マタディ) |
身長 | 1??cm |
ポジション | CMF |
所属 | フルミネンセ |
※メティーニョとも表記されるだろう
苦しい幼年期を過ごしたブラジルの新たな大器
プレー動画
経歴
■2003-2014年(幼年期~マドゥレイラ)
Abmly Meto Siluこと「Metinho(メチーニョ)」の愛称で親しまれる彼は、アフリカのコンゴ民主共和国で生まれたコンゴ人だ。彼が生まれた当時のコンゴは民族対立や資源獲得競争などによる戦禍にあり、政府を批判すると殺害されるといったことが日常茶飯事に起きるような環境であった。こうした劣悪な国政や宗教的迫害によって彼の父であるアベルは国外に逃亡することを決定し、わずか1歳だった彼を連れてブラジルにやってきたという。
しかし、コンゴ人(公用語はフランス語)である父はポルトガル語を一切話すことができない人物であり、ブラジルでの生活は安易なものではなかった。そのため家計は厳しくリオデジャネイロ州でも屈指のスラム(貧困街)であるブラース・デ・ピナに居住を構えると、殺人や人身売買らの重犯罪が当然のように行われる環境で子供時代を過ごしており、友人を失う辛い出来事がありながらも必死に彼は生きていた。父アベルはコンゴにいた際からブラジル代表のファンであり、彼の名前のMetoもブラジル人が発音しやすいように付けたとされ、小さかった彼は徐々にメチーニョと呼ばれるようになっている。
そんな彼がクラブキャリアを始めたのはマドゥレイラECのフットサルチームであり、そこで才能の片鱗を見せると10歳になった頃にヴァスコからのオファーが届いていた。ヴァスコ・ダ・ガマとは契約を交わす寸前まで迫っていたが、直前で現在のフルミネンセから問い合わせが届いたことでヴァスコではなくトリコロールのユニフォームに袖を通すことを選択している。
■2015-2021年(フルミネンセ)
フルミネンセではミゲル・シウヴェイラやカイキを要する圧倒的な攻撃陣を中盤で支えており、18年にはU15カテゴリの伝統的な大会のひとつであるCopa da Amizade Brasil-Japão(鹿島アントラーズに所属していたジーコを通じて1998年より開催された日本とブラジルのフレンドシップカップ)の優勝に貢献した。また、フルミネンセU17では2020年のカンピオナート・ブラジレイロU17(ブラジルU17選手権)優勝の立役者となるなど、フルミネンセに移籍後はジョアン・ペドロが所有する家に住むとして貧困街からの脱出に成功している。フルミネンセU20でも出場を飾っているためトップデビューも近い状況だ。
代表歴
前述の通り、コンゴ民主共和国からの移民であるため2019年まではブラジル国籍を持っていなかった。現在はブラジル国籍を取得したことで代表できる権利を持ち、2020年11月にはブラジル代表のトレーニングパートナーとして招待されるなどこれからブラジル代表としてのキャリアを歩む見通しだ。
移籍の噂
彼に対してはマンチェスター・シティがチームメイトのカイキとセットで獲得(500万ユーロ)することが濃厚になっており、2022年にはヨーロッパに渡ることが決定的となっている。また、マンチェスター・シティに移籍後はシティ・フットボール・グループのひとつであるフランス2部のトロワACに貸し出されるようだ。フランス語とポルトガル語の両方を操るだけにコミュニケーションに不安はないだろう。
プレースタイル
中盤から最前列に巧みなボールコントロールからパスを供給する役割を持ち、ボールロスト時には積極的なプレッシングにて奪い返すなどピッチの様々な場面で彼の姿を確認できるボックス・トゥ・ボックスなプレーヤーとなっている。具体的な数値は不明だが身長がアフリカ人らしさのあるスラッとした高身長を誇り、彼自身のアイドルとして尊敬しているポール・ポグバにも例えられる存在だ。また、彼は常にピッチを冷静に見つめチームの規律が乱れないようゲームコントロールにてバランスを取るなど年齢以上の成熟度を誇っている。こうした部分が評価されていることもあり、フルミネンセのユースではキャプテンを務めるリーダーシップを発揮した。