ケンドリー・パエス

管理人推薦選手紹介
名前ケンドリー・パエス(Kendry Páez)
生年月日2007年5月4日
国籍/出身エクアドルグアヤキル)
身長177cm
ポジションCMF/AMF
所属インデペンディエンテ・デル・バジェ

多くのスカウト陣を虜にするエクアドルの神童

プレー動画

経歴

■2007-2018年(幼年期)

エクアドル代表の歴史において、FIFAワールドカップで史上初となるベスト16入りを果たした2006年大会から約1年後の2007年5月、ケンドリー・パエスは誕生した。生誕地はエクアドルの最大都市であるグアヤキルであり、4~5歳からボールを蹴り始めると、最初のクラブとして元アルゼンチン代表のアルフォンソ・モレノが設立した『アカデミア・アルフォンソ・モレノ(現トレロスFC)』に所属している。

同クラブはアルフォンソ・モレノが現役時代に在籍していた『バルセロナSC(BSC)』との提携関係にあり(同氏は後にBSCの会長となっている)、密接にバルセロナとの関わりがあったことから、彼もまた2015年よりBSCでプレーする時間も訪れていた(かつてはBSCのファンであったことも公言)。その後、『CSエメレク』や『CSパトリア』、『フーリガンズFC』といったグアヤキルを本拠地とするクラブを若いながら転々とし、2018年より現在の『インデペンディエンテ・デル・バジェ(IDV)』に加入するような経歴をたどっている。

■2018-2023年(IDV)

2018年シーズンにはU12リーグを30試合5得点、12歳となった2019年シーズンにはU12カテゴリのトップスコアラーになるだけでなく、飛び級でU14カテゴリにも出場。2020年はCOVID-19の影響でコンペティションの開催が見送られたが、翌年の2021年シーズンには14歳ながらU16カテゴリでプレーし、17試合3得点の成績を残している。

2022年シーズンに入ると、U15~U19の異なるカテゴリ間を行き来しながら、同年8月にレッドブル・ザルツブルク(オーストリア)によって開催された『ネクスト・ジェネレーション・トロフィー2022(U16トーナメント)』において、名だたる強豪クラブを相手に5試合3得点2アシストを記録。この活躍から同大会の最優秀選手賞(MVP)に選出されるなど国際トーナメントでも優れた才能を見せた。

 

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クラブユースだけでなく後述する世代別代表での活躍により、彼は新たなシーズンを迎えるインデペンディエンテ・デル・バジェのトップチームに登録。レコパ・スダメリカーナとスーペルコパ・エクアドルの開幕前に行われた各スーパーカップでベンチ入りを果たすと、2023年2月に開幕したリーガプロ・セリエAのムシュク・ルナSC戦で堂々たるスタメンフル出場でのトップデビューを達成している。また、同試合では15歳297日でエクアドル・プロリーグの史上最年少出場記録だけでなく、この日の3点目を挙げるサプライズにて、破ることが困難な最年少記録をダブルで樹立した。

代表歴

2022年10月に15歳ながらエクアドルU17でのデビューを飾ると、ウルグアイやアルゼンチンとの親善試合で2歳上の選手らを相手に得点やアシストを彼は記録している。2023年1月に開催を控えていたU20南米選手権への招集が噂されるも、クラブはプレシーズンに集中してほしい考えで実現していないなど、才能の特別視は別格の扱いであった。今後期待されるのが、ホルヘ・ボラーニョスが1960年に16歳5ヶ月8日の若さで樹立したエクアドル代表における最年少出場記録の更新だ。

移籍の噂

トップチームへの移行を加速させた要因の一つに欧州クラブからの関心を挙げることができ、2022年末から現在にかけてはチェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、ボルシア・ドルトムント、ニューカッスル、リヴァプールなどが彼の獲得に動いていることが報じられている。

現時点ではチェルシーがアドオンを含む2000万ユーロのオファーで有利に動いているとされており、いずれにしてもエクアドルリーグから史上最高額での取引となることが規定路線なところだ。最短で国外移籍が可能となるのは18歳を迎えた2025/26シーズンであるため、欧州上陸は約2年半後だ。ちなみに彼はスペインリーグへの憧れも語っている。

プレースタイル

右のインサイドハーフやトップ下を主戦場とする左利きのファンタジスタであり、15歳とは思えない大人びた完成度を誇る選手となっている。身長は177cmと一般的であるが、ボディーバランスの良い体格を持っているため、ユースカテゴリでは2~3歳上の選手らを相手にも違和感なく渡り合えるほか、地上戦での強さも評価されている。現時点で突出しているスキルの一つにパスセンスがあり、ハーフウェーライン付近で受けたボールを自ら推進させながらのラストパスで得点機会を演出するほか、中盤の底からの展開力にも優れているため、ゲームメイク能力も今後の強みとして伸ばし続けることだろう。

彼は優れたボールタッチも特徴的であり、複数人を相手にも慌てることなく矢印の方向を見極めながら機敏な動きとタッチで交わし、何もなかったかのように次のプレーへと繋げるのも得意とする。また、パトリアでの在籍時にはフォワードの位置でもプレーしていたことから得点力にも定評があり、二列目からボックス内で決定的な仕事をやってのけるほか、プレースキッカーとしての評価も高く、直接フリーキックもお手の物となっている。また、トップチームではコーナーキックも任されるほどだ。

一方で、試合中にヒートアップする姿も指摘されており、ときにはチームメイトに対しても怒り口調で高い要求を行うといったことも見られている。とはいえ、彼の能力が同世代の選手らと比べて抜きん出ていることもあるため仕方ない側面もあるだろう。そのため、現状にあぐらをかかない謙虚な姿勢を求めたいところだ。

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