ギフト・オルバン

選手紹介
名前ギフト・オルバン(Gift Orban)
生年月日2002年7月17日
国籍/出身ナイジェリア/トーゴ
身長178cm
ポジションCF
所属KAAヘント

冷酷にゴールを量産する悪魔からの贈り物

プレー動画

経歴

■2002-2022年(幼年期~バイソンFC)

彼の初期キャリアに関する情報は少ないが、西アフリカで経済成長が著しいナイジェリア連邦共和国の出身であるも、母親のルーツであるトーゴ共和国でも過ごしていた経歴であることが様々な媒体にて記載されている。キャリアに進展があったのは、トーゴの首都ロメでのセレクションにおいてオラ・ファウラーに見出されたことにあり、そこからナイジェリアの『バイソンFC』に加入。同クラブは2008年にオーガスティン・オヴィエ氏によって設立されており、ノルウェーを拠点とするナイジェリア人エージェントのアッタ・アネケのプログラムの一つであった(オラ・ファウラーも同氏のグループ下の人物)。

イェンス・ペター・ハウゲダヴィド・ダトロ・フォファナといった選手をノルウェーから主要リーグへと送り出しているアッタ・アネケが2021年秋にミニトーナメントを企画すると、そのスカウティング用のプログラムにおいて招待された『スターベクIF』のSD(スポーツディレクター)トルゲイル・ビャルマンとその右腕のトーマス・フィンスタッドが関心を抱き、彼をクラブのウィンターキャンプに招待することを考えていた。

そこからノルウェーへの短期ビザを取得し、スターベクのトップチームにて欧州での挑戦をスタート。TRMで得点を決めるなどアピールを重ねていたが、とある試合で大きなミスを犯したことから懐疑的な声も聞こえるなど不安視される評価もあったという。それでもトルゲイル・ビャルマンは才能を信じ、説得の末に移籍市場の終了直前に買取OP付きのレンタル移籍にて彼を獲得することに成功した。

■2022-2023年(スターベクIF~KAAヘント)

2022年シーズンにおけるスターベクは降格組としてOBOSリーガエン(ノルウェー2部)を戦うことになっており、1年以内での復帰が求められる環境であった。そんな結果が第一な状況にてシーズン序盤はチャンスが得られないも、初スタメンを飾った2022年7月の第11節ミェンダーレンIF戦にて2アシストを記録したことにより不動のポジションを形成。そこからの6試合では6試合連続得点を含めた9得点の活躍をみせ、最終的にはクラブを1年での1部復帰に導くだけでなく、個人タイトルとしても得点王(16得点)と年間最優秀若手選手賞のタイトルを獲得している。

このパフォーマンスにより2023年1月の移籍市場における注目株になると、様々なオファーが舞い込むなかで明確なビジョンを提示していたのがベルギーの『KAAヘント』であった。適正な評価として330万ユーロの決して安くはない金額を投資し、冬の移籍市場にて彼を合流させると、2023年2月のジュピラー・プロ・リーグ(ベルギー1部)第25節KVCウェステルロー戦にてデビューを飾り、名刺代わりの2得点を記録。金額に見合った選手であることを証明するだけでなく、第29節のズルテ・ワレヘム戦では圧巻の4ゴール、そしてUEFAヨーロッパカンファレンスリーグのイスタンブール・バシャクシェヒル(トルコ)を相手には3分25秒でのハットトリックにてUEFAコンペティションの史上最速記録を樹立するなど衝撃的なパフォーマンスにてヨーロッパを沸かせているところだ。

代表歴

彼は母親がトーゴ系であるため、ナイジェリアとトーゴの両国を代表することが可能だ。ナイジェリアU23の指揮官であるサリス・ユスフによって、2023年3月に招集されているが実際には応じることなく現時点では代表でのキャリアに答えを出していない。

移籍の噂

KAAヘントとは2027年6月末までの契約を残している。わずか1年でノルウェーとベルギーで才能を証明したことから、欧州のさらなるメガクラブからの関心を集めるのは時間の問題であり、2023年夏の移籍市場における動きは活発なものになるだろう。彼自身も憧れのリーグとしてプレミアリーグとブンデスリーガを挙げるなど、挑戦には前向きだ。スターベクは330万ユーロでヘントに売却しているが、今後の移籍における15%の金額を手にすることができるともされている。次の移籍金は数千万ユーロにまで伸びるだろう。

プレースタイル

純粋なストライカーとしての嗅覚に優れており、CBの背後を取るポジショニングや混戦のボックス内で気付けばフリーになっているなど、ゴールを量産するための能力に長けた選手だ。178cmとフィジカル面でのアドバンテージは持っていないが、高い身体能力とSAQ(スピード・アジリティ・クイックネス)に秀でている。1トップではなく、2トップでの起用が最適解となっており、一方のCFに気を取られている間に一瞬の動き出しからゴール前に迫ることができる。

現時点では39本のシュート数に対し、約35%の決定率となる14得点が生まれているなど、ゴール前での異常なまでの冷静さと高いシュート技術も彼の大きな強みだ。また、基本技術も非凡なものがあり、利き足は右であるが左足を使うこともためらわないゴールファーストのプレーにてゴールに迫り続ける姿はどのカテゴリでも通用することだろう。

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