名前 | フランシスコ・コンセイソン(Francisco Conceição) |
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生年月日 | 2002年12月14日 |
国籍/出身 | ポルトガル(コインブラ) |
身長 | 170cm |
ポジション | SMF/WG |
所属 | FCポルト |
指揮官である父の下でプロキャリアを始めたポルトの秘密兵器
プレー動画
経歴
■2002-2018年(幼年期~スポルティング)
愛称はチコ(Chico)。彼の父親は選手そして監督としても成功を収めたセルジオ・コンセイソンであり、兄セルジオJr(1996年生)、ロドリゴ(2000年生)、モイゼス(2001年生)に次ぐ四男としてポルトガルのコインブラに誕生した。ちなみに彼には年の離れた弟のジョゼ(2015年生)がいるため正確には5人兄弟だ。
2012年1月に父がSCオリャネンセの指揮官に就任したタイミングでリスボンでの生活が始まると、兄セルジオJrがCIF(リスボンのアマチュアクラブ)、ロドリゴとモイゼスはCFベレネンセスの下部組織に加入しているが、当時10歳の彼は才能を高く評価されていたため一人でスポルティング・クルーベ・デ・ポルトガル(以下 スポルティング)に加入する運びとなっていた。スポルティングでは同世代のエドゥアルド・クアレスマやヌーノ・メンデスといった現在もトップチームで活躍する選手らとプレーしており、そんな同世代の選手と比べても背が極端に小さかった彼だが、加入から間もない2013年にはリスボン地区の優勝にも大きく貢献していたという。
7人制サッカーから始まったアルコシェテでの生活は順調そのものであり、育成年代の成長期に見られがちな調子の浮き沈みが彼にはなく、常に自然な才能を発揮するようなフットボールに愛された少年であった。ポルトガルのU13カテゴリにおける最も権威のあるポンティーニャ国際トーナメントでも優勝(大会中には母がジョゼを出産するなど思い出深いものであった)し、第1回マドリード・フットボール・カップでもABC紙から有望な選手だと評価されていたが、2017年の夏に突然の別れが訪れる。
父のセルジオ・コンセイソンがFCポルトの指揮官に就任することが決まったことで、これまでリスボンに住んでいた家族をポルトに呼び寄せたいと考えていたのだ。苦渋の決断であったがフランシスコの親友の一人であるジョアン・コルテスも同時期にスポルティングから離れるという共通点から二人で健闘を祈り合い、リスボンの地を去っていった。
■2017-2021年(パドロエンセ~FCポルト)
FCポルトに加入する前に2017/18シーズンの1年間はパドロエンセFCでプレーしており、2018/19シーズンからドラゴンズ(FCポルトの愛称)の一員となりポルトU17に登録された。初年度から27試合15得点の成績を収めたことで翌年はポルトU19に昇格すると、同時期にはファーストチームのトレーニングセッションにも参加。2020年8月に最初のプロ契約を締結した彼は、2020/21シーズンの序盤戦をFCポルトB(リザーブ)にて過ごし、Liga Portugal 2(ポルトガル2部)では第5節のUDビラフランケンセ戦でゴールを奪うなど主力に定着している。2021年2月13日に行われたリーガNOS(ポルトガル1部)第19節のボアヴィスタ戦で父が率いるトップチームでのデビューを飾り、得点こそ奪っていないが2020/21シーズンはトップチームにおいて17試合(250分)に出場した。
代表歴
2018年に15歳でポルトガルU16~U17でのデビューを飾るといった飛び級の才能であり、本来の世代別代表のカテゴリではプレーをしていないという特殊な経歴を持っている。2021年3月にはU21欧州選手権を戦うポルトガルU21にティアゴ・トマスと共に18歳で選出されるだけでなく、スイスU21と準々決勝のイタリアU21戦ではチームを勢いづける得点を奪うなど、スーパーサブとしての役割を全うしチームの準優勝に貢献した。
⚡️ Lightening feet from Portugal & Porto forward Francisco Conceição 👊#U21EURO | #U21skill | @hisensesports pic.twitter.com/Nqe0wBLBzm
— UEFA U21 EURO (@UEFAUnder21) June 6, 2021
移籍の噂
FCポルトとは2023年6月末までの契約を残しており、具体的な移籍の噂も報じられていないため当面は2024年まで契約を更新した父のもとでプレーすることになるだろう。まずはトップチームにおいて戦力であることをアピールすることが重要だ。
プレースタイル
170cmの小柄な左利きのサイドアタッカーであり、リオネル・メッシを彷彿とさせるフェイントや相手の懐に潜り込むドリブルを得意とする俊敏なドリブラーだ。フィジカルには不安を覚えるが、幼い頃から常にハンディを抱えていた背景があるため屈強なディフェンダーを相手にも自身の間合いで迂闊に飛び込めないような状況を作り出し、周囲との連携も崩さずに適応できるため絶え間ない不均衡な状況を与えるスーパーサブにうってつけの人材と言える。右サイドで崩しの一手を必要としているチームは彼をリストに載せる必要があるだろう。