名前 | パペ・マタル・サール(Pape Matar Sarr) |
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生年月日 | 2002年9月14日 |
国籍/出身 | セネガル(ティアロワ) |
身長 | 180cm |
ポジション | DMF/CMF/AMF |
所属 | FCメス |
フットボールに愛された家系に育った底知れぬ才能
プレー動画
経歴
■2002-2020年(幼年期~ジェネレーション・フット)
セネガルの首都ダカールの郊外にあるティアロワ。1944年にフランス軍による虐殺によって知られた町にてパペ・サールは生まれていた。父は元セネガル代表GKであるシダッツ・サール、叔父もまたプロ選手であったママドゥ・ラミン・サール、その息子の従兄弟シディ・サールも現役のセネガル代表といったフットボールの才能に恵まれた家系に育っており、最初にサッカーを学んだのは父方の叔父であるパパ・サンブー・サール(通称:ゴル・サール)が率いていたアカデミーであったという。彼は当時5歳であった。
目の前の相手を全員ドリブルで抜いてからゴールを決めていたと語られる才能は、非常に早い段階で多くのスカウティング担当を釘付けにしており、9歳の頃にはベルギー人のスカウトマンが6000万CFAフラン(約1200万円)でマンチェスター・シティに連れて行くといった心酔ぶりであった。11歳からはこれまた叔父であるイブヌ・サールが率いるASC Walidaneに加入。利き足は左足ではないが、家族や友人からは『ヤング・カルロス(ロベルト・カルロスにちなんだニックネーム)』と呼ばれていた。
中学校1年生となった13歳より数々のプロサッカー選手(サディオ・マネなど)を輩出してきたジェネレーション・フットに到着すると、この時点で彼は学校の勉強を放棄しておりフットボールに専念することを決めている。小学生時代から勉強には熱心ではなく、当時の教師は彼に勉強をさせるようあらゆる努力をしたが無意味だったそうだ。ただ、彼はとても聡明な子供であったという。2018年夏には15歳ながらトップチームでのデビューを飾り、背番号「8」を与えられる待遇にて様々なコンペティションで活躍を残していた。
■2020-2021年(FCメス)
国外移籍が解禁される18歳の誕生日を迎えた2020年9月、ジェネレーション・フットとの提携関係にあるFCメス(フランス)に移籍することが発表。加入直後にシーズンが開幕しており序盤戦はトップチームでの出場会はなかったが、フランスの地に慣れてきた2020年11月のリーグ・アン(フランス1部)第12節、スタッド・ブレスト戦にてデビューを飾っていた。初めてフル出場を果たした第21節のFCナント戦にて信頼を勝ち取ると、以降はシーズンを終えるまでレギュラーに定着しており、移籍初年度である2020/21シーズンは25試合4得点の成績で終えている。
代表歴
2018年よりセネガルU17に招集されると、2019年4月のU17アフリカ・ネイションズカップでは全試合に出場。2次リーグでギニアに次いで3位の成績であったが、ギニアに不正登録が発覚したことで大会終了後にU17ワールドカップへの出場権を得ると、U17ワールドカップではアメリカU17を相手に1得点1アシスト、オランダU17を相手には2得点1アシストという活躍で一躍ヒーロとなっていた(大会はベスト16で敗退)。それから2年後の2021年3月、アフリカ・ネイションズカップ予選となるコンゴ共和国戦にてセネガルのフル代表デビューを飾っている。
移籍の噂
U17ワールドカップでの活躍から欧州のクラブがこぞってアプローチを行っており、FCバルセロナは500万ユーロの金額をジェネレーション・フットに提示したが、FCメスとの良好な関係を壊さないことを選んでいるためオファーを拒否した過去を持っている。現在はACミランを中心に早くも移籍の噂が過熱している現状にあるため、FCメスの意向に注目が集まっているところだ。
プレースタイル
セネガルではNo.8のポジションを中心にプレーしていたが、フランスでは守備的なミッドフィールダーとしてNo.6の才能が開花している。それでも幅広いスキルを備えているため、中央ではいかなるポジションでもプレーが可能だ。勉学には力を入れなかったが本能的にゲームの展開を読む能力に長けており、タイミングの良いタックルやインターセプトでボールを奪い返し、そこから自身がカウンターの起点としてダイナミックなボール運びや多くのスタッツで好ましい記録を残しているパスにてチャンスを演出する。テクニックが秀でていることやボックス・トゥ・ボックス、プレーメーカー、アンカーといった様々な役割で底知れないポテンシャルを有しているため今後が非常に楽しみな逸材だろう。