名前 | ブラッドリー・フィンク(Bradley Fink) |
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生年月日 | 2003年4月17日 |
国籍/出身 | スイス(ハーム) |
身長 | 191cm |
ポジション | CF |
所属 | ボルシア・ドルトムント |
統計データを覆す才能を秘めたスイス最大の逸材
プレー動画
経歴
■2003-2019年(幼年期~FCルツェルン)
中央スイス・ツーク湖沿いの小さなハームという町で生まれた彼は、地元のSCハームにてキャリアを始めている。ハームでは父親がジュニアトレーナーとして務めていたこともあり、何時間にも及ぶ練習で幼い頃から才能を開花させていた。9歳でFCルツェルンに加入すると、U15~U16では多くのタイトル獲得に貢献し、U16では21試合で40得点の圧倒的な得点力でその名を轟かせると、16歳ながらスイス・U18エリートリーグ(U18リーグ)でも4試合に出場し3得点を記録している。
プーマ社とも契約を交わしていた彼に対しては、FCバルセロナやASローマを始めとする16クラブからの問い合わせが届き争奪戦が繰り広げられると、2019年夏にジョヴァンニ・レイナと同タイミングにてボルシア・ドルトムントに加入することが発表された。FCルツェルンは彼の適切なキャリア計画を重視しており、スイスサッカー協会が算出した「スイスのフル代表で2試合以上に出場した直近86名のプレーヤーのうち、2名(ヨハン・ジュルーとディエゴ・ベナリオ)だけが若くして国外移籍している」というデータを用いて、まずはチャレンジリーグ(スイス2部)でプレーしてからでも遅くないと前向きな姿勢ではなかったという。しかし、ドルトムントが少なくとも15回以上のスカウトを派遣していたことや、クラブではなく彼に直接契約を持ちかけていたこともありルツェルンの意志とは反して移籍が実現している。
■2019-2020年(ドルトムント)
「ブラッドリー・フィンク・プロジェクト」と彼の父が発表した計画によると、移籍直後からトップチームのトレーニングに参加することがドルトムントから提示されていたもの、それが提供されなかったことに不満を感じていたという。ただ、ユースカテゴリを可能な限り早く終えることは望んでおらず、少なくとも2年間はユースでプレーすることを考えていたため大事にはなっていない。ドルトムントU17への所属が決まると、ユスファ・ムココがU19に昇格した穴を埋めるようにして、18試合12得点の活躍を残しチーム内トップスコアラーに君臨している。プロジェクトの2年目となる2020/2021シーズンはドルトムントU19に昇格することが既定路線だ。
代表歴
スイスの世代別代表ではU15からエースストライカーとしてチームを牽引しており、現在はスイスU17で7試合7得点と大暴れ中だ。また、イギリス人の母親を通してイングランドの二重国籍を保有しているため将来的な決断にも注目が集まっているが、彼自身はスイスでプレーすることは間違いないと断言しているため問題ないだろう。
移籍の噂
ドルトムントとは2022年までのトレーニング契約を交わしていることもあり退団の可能性は限りなく低い。プロジェクトでは2年間のユースカテゴリを経てトップチームに加わることを目標としているが、現時点ではアーリング・ブラウト・ホーランドや下部組織にはユスファ・ムココが控えていることもありポジション争いは熾烈だ。ただ、それだけドルトムントのストライカー層は安泰だと言える。
プレースタイル
191cmの長身とイングランドの国籍を保有しているなどの多くの共通点からハリー・ケインに例えられる存在だ。最大の武器は得点力であることは勿論のこと、両利きとされる足下の高い技術力でボールを前線で保持するだけでなく、素早くボールを展開することもできるなど9番に求められる動きを全てこなすことができる。フィジカル面では既に有利なものを持っているが、彼自身としては身体を上手に使うことは学ぶ必要があるとフィジカルに頼っていない部分も大きいため、ドルトムントでの指導によって数段階の進化を遂げる可能性を秘めている。