トンマーゾ・ミラネーゼ

選手紹介
名前トンマーゾ・ミラネーゼ(Tommaso Milanese)
生年月日2002年7月31日
国籍/出身イタリアマルティニャーノ)
身長173cm
ポジションCMF/AMF
所属USクレモネーゼ

ローマを離れ躍進を誓うマルティニャーノの才能

プレー動画

経歴

■2002-2016年(幼年期~ファブリツィオ・ミッコリ)

父ジュゼッペと母アンナの間に生まれたトンマーゾ・ミラネーゼは、イタリア共和国南部のレッチェ県に属するマルティニャーノにて育っていた。町は1,800人ほどが暮らしている小さな地域であり、最初の一歩を踏み出したのもレッチェ県に根ざした育成クラブの『コルヴィーノ・アカデミー』となっている。

祖父のジュゼッペ・ジョルダーノからフットボールのDNAを受け継いでおり、12歳となった2014/15シーズンにはプーリア州での地域優勝に貢献するなど才能は光っていた。すると、パレルモのレジェンドであるファブリツィオ・ミッコリが創設した『ASDファブリツィオ・ミッコリ』に2015年より引き抜かれ、USレッチェのユース部門を統括していたエンリコ・ディアマンテの存在もありながら、クラブの成功モデルとなるべく育成されている。2016年のコッパ・サン・ミケーレ・アルカンジェロでは大会最優秀若手選手も受賞した。

■2016-2021年(ASローマ)

そんな彼を飛躍させたのがファブリツィオ・ミッコリ本人であり、ローマのスカウトを務めるブルーノ・コンティに直接の電話にて紹介すると、インテルやアタランタでのテストも行われていた彼の才能をコンティが即座に見抜いたことで2016年夏にASローマの下部組織へ移籍している。14歳にして小さなマルティニャーノから大都市ローマでの生活が始まると、翌年の2017年10月にはU17リーグの舞台を経験。2018/19シーズンではファブリツィオ・ピカレタよりNo.10としてのピッチ上での自由を与えられており、その期待に応えるように開幕から驚異的なペースで得点に絡みながらU17カテゴリの準優勝に貢献するなど24試合12得点7アシストの成績を収めている。

2019/20シーズンはCOVID-19の影響で途中終了となるもローマU18とプリマヴェーラ(U19)でプレー。翌年より正式にアルベルト・デ・ロッシが率いるプリマヴェーラに昇格するも、2020年10月下旬から12月上旬にかけてはトップチームの一員として帯同しており、2020年11月にはヨーロッパリーグのCFRクルジュ(ルーマニア)戦でのトップデビュー+初アシストを達成した。その1ヶ月後には再びヨーロッパリーグのCSKAソフィア(ブルガリア)戦でプロ初ゴールを奪っている。

また、同シーズンはプリマヴェーラでの主要なタイトル獲得には至らないものの、U19リーグでは全30試合の出場と8得点4アシストの成績でシーズンベスト11に選出されるなどで確かな評価も手にしている。

■2021-2022年(アレッサンドリア~クレモネーゼ)

2021/22シーズンのトップチームでの定着も期待されていたが、新監督のジョゼ・モウリーニョのもとではプレシーズンの帯同メンバーには含まれておらず、ここで事実上の構想外となった彼はローマからの退団が噂されていた。そこからは他クラブとの交渉が行われており、トリノ、ボローニャ、サンプドリアのセリエA(1部)クラブも参入しているが、結果的にセリエB(2部)のUSアレッサンドリアへ期限付き(買取OP→買戻OPあり)にて加入している。

アレッサンドリアは46年ぶりにセリエBの舞台に返り咲いた昇格組のクラブであり、そんな背景から若い彼が出場機会を得られることは多く、シーズン序盤からセリエBでの経験を蓄積。個人としてはセリエBのティーンエイジャーで最も長い出場時間(2,286分)でチームの主力となるも、クラブは下馬評通りに苦戦を強いられており、ホームでの最終節での敗戦によりセリエCへの降格が決定した。

セリエCへの降格に伴い、彼の買取OPは行使されることはなくアレッサンドリアとの別れを告げたことで再び去就に注目が集まると、同じセリエBで彼を追っていたUSクレモネーゼに移籍することが発表。クレモネーゼは2022/23シーズンのセリエA昇格組であるため、14歳から所属したローマとは対戦相手として対峙することとなり、セリエAの舞台でどれだけのパフォーマンスを見せられるかに注目だろう。

代表歴

ローマに移籍後からはイタリアU16を始めとする世代別代表に選ばれており、現在はエリートリーグを戦うイタリアU20としての活動が主となっている。

移籍の噂

新たに加入したクレモネーゼとの契約期間は2026年6月末までとなっており、移籍については初年度の成績次第だ。セリエAでのサプライズとなることができれば瞬く間にステップアップが予想される一方、限られた出場機会であれば再びセリエBに貸し出される可能性も高い。ASローマの買戻OPについては確認されていないが、次回移籍時における30%の金額を得られるという。

プレースタイル

メッザーラ(インサイドハーフ)、トレクァルティスタ(トップ下)、メディアーノ(ボランチ)のいずれでもプレーできるバランスの取れた中盤のスペシャリスト。小柄ながらもウエイトが備わっているためフィジカルコンタクトにも強く、相手からボールを隠すエレガントなコントロールと初速によって自らシュートまで到達できる姿が印象的な選手だろう。

また、パスセンスにも秀でているため、ポジションを下げた際には持ち前の展開力やキーパスでチャンスを演出することも可能であり、どのポジションでも堂々たる姿を見せることから様々な成長曲線を描ける可能性を秘めている。

タイトルとURLをコピーしました