タイス・ダリンハ

選手紹介
名前タイス・ダリンハ(Thijs Dallinga)
生年月日2000年8月3日
国籍/出身オランダフローニンゲン)
身長188cm(※推定)
ポジションCF
所属SBVエクセルシオール

※Dallingaはダリンガとも表記されるだろう

新たな環境に身を置いたエクセルシオールの努力家

プレー動画          

経歴             

■2000-2018年(幼年期~FCエメン)

オランダ北部における商工業の中心地であるフローニンゲン。居住するのに安全かつ緑豊かな都市であり、ヨーロッパでも幸せな都市の1つとしても選ばれたこの街にて彼は誕生している。家庭的にはテニスが身近にあるような環境であったが、誰が彼にサッカーボールを与えたのか分からないと語るように、いつからか彼はサッカーの虜となっていた。最初に所属したのはフローニンゲンのシッデブーレン(自治体)にあるVVシッデブーレンであり、そこから同じくフローニンゲン県内のVVホーヘザントを経て、初等教育を終えた2012年よりFCエメンの下部組織に加入。

エメンはフローニンゲンから約70kmほど離れている田舎町であるが、彼はそんな地元から離れた場所にて伸び伸びと成長しながらカテゴリを駆け上っていた。17歳となった2017/18シーズンではO19(19歳未満)の15試合で10得点と大車輪の活躍を見せると、2017年11月に開催されたエールステ・ディヴィジ(オランダ2部)第15節のMVVマーストリヒト戦にてトップデビューを達成。第35節のテルスター戦で初ゴールを決めるなど初年度は8試合に出場した。

■2018-2021年(FCフローニンゲン)

そんなエメンでのトップデビューも順調に飾っていた彼に対して一通のオファーが舞い込む。それがFCフローニンゲンからのものであった。6シーズンを過ごしたエメンを離れることは簡単ではなく、3~4週間を考え抜いた末にようやく移籍することを決断。かつて父と祖父と一緒に試合観戦に訪れていたクラブに加入すると、まずはヨング・フローニンゲン(U23)とO19に組み込まれながらデルデ・ディヴィジ(オランダ4部)では17試合で5得点、O19では13試合で10得点という成績で初年度を終えている。

2年目となる2019/20シーズンはプレシーズンからフローニンゲンのトップチームに帯同しており、エールディヴィジ(オランダ1部)の開幕節となる古巣エメン戦にてベンチ入りをしていた。しかしながらCOVID-19の影響によりシーズン途中でのリーグ中止となるなど、トップデビューまでには至らずに不完全燃焼となった。2020/21シーズンに入り、2020年12月に行なわれたエールディヴィジ第12節のRKCワールウェイク戦で20歳にしてようやく移籍後初のトップデビューを飾るが、出場した6試合(60分)では思うような結果は残せずに契約期間を満了している。

■2021年(SBVエクセルシオール)

とはいえフローニンゲンも彼の可能性については評価しており、新たな契約を提示していたが彼はそれを拒否。古巣であるエメンも復帰に向けたオファーを提示していが、彼はこうした慣れた環境でのプレーは選択肢にいれず、フローニンゲンから約250km離れたロッテルダムを本拠地とするSBVエクセルシオールに移籍した。

エクセルシオールとしては彼を育成型ストライカーという時間をかけて育てる意図で獲得しており、経験豊富な別の9番タイプとの取引を行っていたが、その交渉が破断。そのため、エールステ・ディヴィジでは彼をストライカーとして起用せざるを得ない状況であったが、彼は第2節のローダJC戦で移籍後初ゴールを決めると、そこから衝撃的なペースで得点を量産することになる。FCデン・ボスとテルスターを相手には1試合4得点を決めるなど、17節を終えた時点で21得点という得点ランキングを独走しながらチームを牽引。エクセルシオールも昇格に向けた2位に付けているなど21歳にして本格的なプロキャリアを歩み始めているところだ。

代表歴            

FCフローニンゲンに在籍していた2018年11月にオランダU19でのデビューを飾っているが、以降は世代別代表との縁がない状況となっている。年齢的にも世代別代表のキャリアは終えるタイミングであるため、フル代表入りを目指すことになるだろう。

移籍の噂           

エクセルシオールとは2023年6月末までの契約+1年の更新オプションが残されており、クラブとしては残留を希望している。重要になるのはクラブがエールディヴィジに昇格できるかであり、2部残留であれば1部リーグへの移籍という選択が現実的だろう。既に同じくロッテルダムを本拠地とするフェイエノールトもリストアップしているなど獲得レースは始まっている。

プレースタイル        

Transfermarktでは身長について180cmと表記されているが、いくつかの映像や写真から推定するに187~190cmほどのフィジカルを彼は持っている。文句なしのストライカー(No.9)であり、エリア内での強さも当然だがポストプレーで一度下がってからの遅れてゴール前に顔を出す得点ケースも多く、エリア内での駆け引きといったシュートまで到達するためのプロセスに長けているスタイルがゴール量産の秘訣だろう。

エクセルシオールの指揮官であるマリヌス・ダイクハイゼンは彼の全力で物事に取り組む努力家な一面とメンタリティを評価しており、急速な成長の背景にはこうした姿勢があると語っている。自身がモデルケースとしているフォワードとしてルイス・スアレスとズラタン・イブラヒモヴィッチを例に挙げており、彼らは強力なストライカーであり決して不器用ではなく見ていて美しい「勝つためには何でもする」という部分は学びべきところがあるとのことだ。

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