名前 | パトリック・ヴィマー(Patrick Wimmer) |
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生年月日 | 2001年5月30日 |
国籍/出身 | オーストリア(トゥルン・アン・デア・ドナウ) |
身長 | 182cm |
ポジション | WG |
所属 | アルミニア・ビーレフェルト |
試合への影響力が強いオーストリア4部が生んだ新鋭
プレー動画
経歴
■2001-2019年(幼年期~SVガフレンツ)
ドナウ川の南岸に位置するトゥルン・アン・デア・ドナウ。オーストリアでも最も古い町の1つであるこの地にて彼は誕生した。祖母がよくサッカー場に連れて行ってくれたことで始めるも、最初はサッカーに対する情熱はなく、ゴールキーパーとして3~4年間はただ立っているだけの存在であったそうだ。地元のSCジッツェンベルク=ライトリングでもセンターバックであるなど特徴的な選手とは言えないままに中学時代を迎えている。
彼の転機となったのはトゥルン地区にあるスポーツ校(中等学校)に進学した際であり、午後は自由時間が多いような校風にてウェイトリフティングやゴルフといったあらゆる種類のスポーツを実施すると、そこでサッカーをもっとしたいと思いながらプロという夢が芽生えたという。ヴァイトホーフェン(都市)を拠点とするAFWヴァイトホーフェンに加入し、そこではストライカーといった攻撃的なポジションに挑戦。週に7日というほぼ毎日のトレーニングを行いながら、U17カテゴリの頃には様々なクラブからの問い合わせが届いていた。
そんな彼が新天地として選択したのがSVガフレンツというオーストリア4部に所属するクラブであり、彼はそこで17歳での4部リーグデビューを果たしていた。ユースからシニアカテゴリの舞台となるも初年度は15試合で4得点を記録しており、翌2018/19シーズンは28試合で4得点の成績を残したことでFKアウストリア・ウィーンへ移籍。この移籍の背景にはSVガフレンツのパトロンでありアウストリア・ウィーンの副社長も務めるRaimund Harreither氏が手助けしながら大きな役割を担っていたという。
■2019-2021年(アウストリア・ウィーン)
アウストリア・ウィーンでは開幕からセカンドチームの管轄下となり2.リーガ(オーストリア2部)の開幕節にてデビューを飾ると、チームは開幕6連敗という苦戦を強いられたが彼自身は15試合で2得点2アシストを記録。すると2019年12月からはトップチームに帯同するようになり、オーストリア・ブンデスリーガ(オーストリア1部)第17節のラピド・ウィーン戦にてトップデビューを果たした。ヨーロッパリーグへの出場権をかけたプレーオフでは3試合で2得点奪うなど、初年度はトップチームとセカンドの両方で計34試合に出場し4得点4アシストの成績を残している。
2年目となった2020/21シーズンは開幕から躍動しており、第4節のWSGティロルを相手には1得点1アシストの活躍を見せるも、徐々に出場時間が減少。第18節からの数試合ではサイドバックとして試されていたが、定着には至らずにシーズン終盤には再び本職のウィングに戻っていた。それでも終盤戦で自らの存在価値を証明するように得点を重ねたことで、結果的に38試合6得点6アシストの好成績を収めている。
■2021年(アルミニア・ビーレフェルト)
こうしてオーストリア国内での実績が評価されると、2021年8月にアルミニア・ビーレフェルト(ドイツ)の4人目のオーストリア人選手として契約。オーストリアからの一般的なステップアップルートを沿うようにドイツ・ブンデスリーガ(ドイツ1部)でのプレーが始まると、第3節のアイントラハト・フランクフルト戦にて途中出場から値千金の同点弾にて鮮烈なデビューを彼は飾っていた。その後は信頼を得るかのように切り札またはスターターとしての起用も増え始めており、わずかな時間でも期待できるような姿にて注目を集めている。
代表歴
アウストリア・ウィーンに移籍後はオーストリア世代別代表にも選出されており、2019年9月に手始めにオーストリアU19でのデビューを果たしながら、2020年11月にはU21欧州選手権予選にてオーストリアU21でもプレーしている。現在も引き続きU21でプレー中だ。
移籍の噂
アルミニア・ビーレフェルトとは2025年6月末までの契約を交わしているが、今季のパフォーマンスやクラブの2部への降格次第では早期での移籍も可能性としては持っているだろう。かつてはプレミアリーグ(イングランド)が好きだと語っており、特定のクラブではなくリーグ全体が常に面白いと感じているようだ。
プレースタイル
個人で状況打開をすることのできる試合への影響力の大きなウィンガーであり、対複数人を相手にも手玉に取るプレーを魅せてくれるタイプだ。これには両足でプレーできることへの結びつきが強く、途中で選択肢を変えられるのは彼を止めづらい要因の一つだろう。まだシュートセンスも光っている。10代の頃には守備に難があると自己分析するも、そこからアルミニア・ビーレフェルトでは90分あたりのタックル回数と成功率が高く運動量も豊富であり、こうした側面からかつてのサイドバック/ウィングバックとしても境地も開拓しそうな勢いだ。安定的なパフォーマンスを継続できれば彼には怖いものなしだ。