ノエル・ロペス

選手紹介
名前ノエル・ロペス(Noel López)
生年月日2003年3月17日
国籍/出身スペインシジェーダ)
身長177cm(※推定)
ポジションCF
所属デポルティーボ・ラ・コルーニャ

3部リーグから存在感を示しているデポルの未来

プレー動画          

経歴             

■2003-2012年(幼年期)

スペイン北西のガリシア州に位置する人口1万人にも満たないシジェーダに生まれた彼は、地元のSDシジェーダにてサッカーを始めていた。彼の才能が発掘されたのはア・トーレ(ア・コルーニャ)で開催された大会であり、GKからボールを受けてそのまま相手選手を全て抜き去りゴールを決めるといった存在感によって、ガリシア州を代表する名門デポルティーボ・ラ・コルーニャのティト・ポルベン(スカウト)の目に留まったという。

しかし、シジェーダからデポルの本拠地ア・コルーニャには約100km以上の距離が離れていたこともあり、彼への興味は持ちつつも手が出せない環境にあった。その後、偶然近くの地域までスカウティングを行っていたポルベンはとある選手の父親と仲良くなっており、そこからの紹介によってノエル・ロペスの父親であるハビエル・ロペスとコンタクトを取ることに成功。そこで話し合った結果、息子ノエルがデポルのベンハミン(U9~U10)のトレーニングに参加するため定期的に訪れるといった関係性を築いている。

デポルとの関係が築かれた彼だったが、距離の問題や契約の難航に加えてもう1つの問題が浮上していた。それがガリシア・ダービーとして最大のライバル関係にあるセルタ・デ・ビーゴの出現だ。セルタもノエルの存在を聞きつけ、彼をトーナメントやトレーニングに招待するなど積極的にアプローチを行っており、こうした2つのクラブからの関心によって進路に悩んでいたという。そのため、ポルベンは父親を経由して再びノエルの心境を訪ねたところ「息子はデポルでプレーしたいと思っているし、私もデポルの方が好きだ。ただ、私達はまだ決心しておらず、そのために息子は苦しんでいる」と返答を受けたことで、クラブに圧力をかけることを決心したそうだ。

そしてポルベンはノエルがプレーしていたベンハミンの試合にミゲル・ガマージョ(当時のアカデミーディレクター)を招待すると、数分後にはガマージョから「ところで、このノエルという子とは既に契約しているんだろ?」と尋ねられたことで、その後のフローが簡単だったと語るように、ベンハミンに招待されてから2年目となった頃にデポルティーボ・ラ・コルーニャとの正式契約を締結している。

■2012-2021年(デポルティーボ・ラ・コルーニャ)

ゲスト時代も含めて8歳から始まったデポルでの生活は、全てのユースカテゴリでプレーするまでに成長を遂げており、カデーテB(U15)ではサン・ティルソSDにも在籍しながら23試合14得点の活躍を見せていた。2018/19シーズンはデポルティーボ・ラ・コルーニャのカデーテA(U16)で32試合19得点、2019/20シーズンからの2年間はフベニル(U17~U19)で46試合22得点を記録。2021年にはUEFAユースリーグへの出場権を手にすることができるコパ・デ・カンペオネス・フベニル(U19)において、FCバルセロナを3-1で下したことで1996年以来25年ぶりとなる2度目の栄冠に大きく貢献している。

これらの活躍によって2021/22シーズンにはボルハ・ヒメネスが率いているトップチームのプレシーズンに帯同。そのまま2021年8月に開幕を迎えたセグンダ・ディビシオンRFEF(スペイン3部)のセルタ・デ・ビーゴB戦にてトップデビューを飾り、同試合では7分の出場時間であったがチームの5得点目となる初ゴールも記録している。この得点はユースカテゴリも含めてデポルの全てのカテゴリで得点を記録したクラブ史上初めての選手になったという。その後も不動のポジションとはなっていないが、出場した試合ではわずかな時間でも結果を残しているなど、デポルの復権に向けた明るい存在となっているところだ。

代表歴            

ガリシア州選抜としてはU16など各カテゴリでプレーしていたが、スペインの世代別代表までには至っていなかった。しかし、トップデビューによってアピールに成功すると、2021年9月にはサンティ・デニアが率いるスペインU19でのデビューを飾ったことにより、国を代表する選手の1人となっている。

移籍の噂           

直近の報道ではレアル・マドリードとアトレティコ・マドリードを始めとする国内のトップクラブが関心を持っていると伝えられており、3部リーグながら既に見つかっている存在だ。デポルティーボ・ラ・コルーニャとの現行契約が2022年6月末までと迫っていることからも、彼の選択には注目が集まることだろう。

プレースタイル        

難しい体勢、そこしかないと思わせるようなコースなど特化したシュートセンスが特徴的なストライカーであり、幅広いゴールバリエーションを持っていることが強みとなっている。ゴール前での冷静さは18歳の領域を超え、トップチームでは20分で1得点という限られた時間で結果を残しているのも頷けるものだ。デポルの主将であるアレックス・ベルガンティノスも褒めるように、彼の学び改善し成長し続ける野心によって3部リーグでの経験を積んでいくことだろう。

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