名前 | ルイス・エンリキ(Luiz Henrique) |
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生年月日 | 2001年1月2日 |
国籍/出身 | ブラジル(ペトロポリス) |
身長 | 182cm |
ポジション | WG |
所属 | レアル・ベティス |
※Henriqueはエンリケ、エンヒキ、エンヒケとも表記される
ラ・リーガでのブレイクが予想されるNEXTスター
プレー動画
経歴
■2001-2012年(幼年期~エスコラ・マック)
ブラジル東南部・リオデジャネイロ州の都市として栄えるペトロポリス。同都市はブラジルでも6番目に安全な地域であると見なされており、親しい仲間からは「Zulu(ズールー)」と呼ばれているルイス・エンリキもまた、ペトロポリスの中心地から離れたカランゴラ地区にて幼少期を過ごしている。ヴァーレ・ド・カランゴラ(ASVALE)と呼ばれる小さなコミュニティにてボールを蹴り始めていた彼は、友人と裸足でボールを蹴っていたところをジョニー・マックス氏に発見されたことがキャリアで最も大きな出会いとなっていた。
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同氏はペトロポリス市内で『エスコラ・マック』というサッカースクールを経営しており、そこで適切なトレーニングセッションを与えるなど、7歳からの彼を第2の父としてサポートしている。こうしたサポートを受け才能に磨きをかけると、ペトロポリス市内の大きなトーナメントであるコパ・トリブニーナでの活躍がきっかけとなり現在のフルミネンセからのアプローチが行われていた。
■2012-2022年(フルミネンセ~ベティス)
フルミネンセにはエドガルド氏の誘いでセレクションにたどり着いており、一度だけの参加であったが初日で合格を言い渡されていた。11歳の出来事である。父親も生粋のフルミネンセサポーターであったことから喜ばしい結果となるも、シェレン(トレーニングセンター)のあるリオデジャネイロ市までの距離は一つの問題だとして彼の母親も乗り気ではなかったという。
そんな問題もジョニー氏がスクールで指導する時間を短縮し、毎日ペトロポリスからシェレンまでを送り迎えすることで解消。こうしてフルミネンセでのトレーニングに参加できる環境に置かれた彼のの才能も伸び続けていたが、一時はサッカーではなく柔道への道を望んでいたことがあった。その言葉にはサポートし続けていたジョニー氏も落胆し、言い合いになりながらも「君が成長してヨーロッパや代表でプロとしてプレーする姿を見たいんだ。」と説得しながらサッカーから離れる危機を乗り越えている。
フルミネンセの下部組織ではジョアン・ペドロやマルコス・パウロ、エヴァニウソン、ルーカス・カレガーリなどの後にトップチームに到達した選手らと共に過ごしており、2018年にはカンピオナート・カリオカ(U17)の制覇に貢献。トップチームのスタッフ陣から注目を集めたのはフルミネンセU20での活躍であり、COVID-19でのパンデミック禍においてトップチームの練習に参加するようになっていた。このトップチームへの参加には思わず色々なことが脳裏をよぎり、泣きそうになったという。
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そして迎えたデビューは2020年8月のブラジル1部リーグにおけるパルメイラス戦のことであり、感染症対策で無観客開催であったがホームスタジアムのマラカナンのピッチに降り立っている。そこからは持ち前の個性で戦力に数えられながらデビューシーズンを28試合2得点2アシスト、2年目となる2021年はブラジル1部での6得点2アシストを含めた55試合7得点5アシストの成績で瞬く間に定着している。
2022年シーズンでは全てのコンペティションで主力となり、4月にはカンピオナート・カリオカ(リオデジャネイロ州選手権)の優勝に貢献。最終的にフルミネンセでは3年間で120試合14得点14アシストを置き土産に別れを告げ、レアル・ベティス(スペイン)への加入によってヨーロッパに活躍の場を移したところだ。
代表歴
世代別代表でのキャリアに目立ったものはないが、2020年11月にはブラジルA代表のトレーニングパトーナーとして参加している。翌月にはブラジル、チリ、ペルー、ボリビアが参加した国際トーナメントでブラジルU20の優勝を経験した。
移籍の噂
2022年夏の移籍市場にてレアル・ベティスに加入しており、2028年6月末までの長期契約に署名。移籍金も800万ユーロとフルミネンセの財政問題を一部であるが緩和させることのできる金額となっている。今後の移籍についてはラ・リーガでの活躍次第であるが、一部のベティコが懐疑的な目を向けている800万ユーロを遥かに凌駕する利益をもたらす可能性は高いだろう。
プレースタイル
ウィングの選手として比較的身長のある182cmのアドバンテージを活かしたドリブルが特徴的であり、両サイドでの適応を持っているが基本的には利き足(左)の関係から右サイドでのプレーを好んでいる。脚長があることからタッチライン際でのキープ力に優れ、ドリブルにおいては相手をギリギリの間合いまで引き付けながらストライドの大きさでや深い切り返しでの一気に剥がせる強みは代え難い武器だろう。
またダブルタッチなどの細かいタッチも得意であるため、対峙するディフェンダーにとってはいずれにせよ迂闊に奪いに行けない怖さを持っている。ウィングでありながらも時折中央でポストプレーで貢献する動き、確実性のあるプレー選択も見られるなど彼の個性はチームに絶大な影響力を与える。成長余地のあるのが決定力であり、個人技でシュートまでは容易に到達できるため、そこからの結果が彼の課題だ。