名前 | ジェイコブ・ラムジー(Jacob Ramsey) |
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生年月日 | 2001年5月28日 |
国籍/出身 | イングランド(バーミンガム) |
身長 | 180cm |
ポジション | AMF/CMF |
所属 | アストン・ヴィラ |
※ジェイコブ・ラムジーとも表記される
ヴィラの未来を担うことが期待されるラムジー兄弟の兄
プレー動画
経歴
■2001-2020年(幼年期~アストン・ヴィラ)
イギリスの首都ロンドンに次いで第2位の人口を誇るバーミンガム。ジェイコブ・ラムジーはそんなバーミンガムの北西にあるグレート・バーという地域圏にて誕生している。父親のマーク・ラムジーは『Razor(カミソリ)』のニックネームで知られた元プロボクサーであり、世界的に有名なリッキー・ハットンともキャリアの初期に対戦したこともあるようなアスリートであった。父はジェイコブが1歳となる直前に引退しているが、彼がサッカーを始めた際にはボクシングで培った身体の使い方を教えるなどサポートしていたという。
6歳からバーミンガムを本拠地とするアストン・ヴィラFCの下部組織に加入するが、アカデミー時代の彼は身体の成長が周囲よりも遅れていたことから、フィジカル面では劣っていた。それでも技術的な部分は卓越したものを持っていたため、2016年11月にわずか15歳でのU18プレミアリーグ(U18リーグ)でのデビューを飾っている。2年目となる2017/18シーズンはU18リーグで16試合7得点3アシストとまずまずの成績を残し、2018年2月にはブライトンU23との試合にてプレミアリーグ2(U23リーグ)デビューも果たすなど将来が期待されるような存在となっていた。
Delighted to sign my first professional contract with the club! Looking forward to the game tonight in the youth cup!👏🏾❤️ #avfc #utv https://t.co/VLsincAv6S
— Jacob Ramsey (@JacobRamsey28) January 15, 2019
2018/19シーズンはU18とU23の両カテゴリでのプレーが求められながら、トップチームの練習にも帯同。2019年1月にクラブとの最初のプロ契約を締結すると、1ヶ月後の2019年2月にはチャンピオンシップ(イングランド2部)第33節のウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン戦にてトップデビューを飾っていた。その後はトップチームにおける出場機会を得られなかったが、クラブはリーグ5位の成績で臨んだ昇格プレーオフを制したことで、3季ぶりのプレミアリーグ(イングランド1部)復帰を決めるなど嬉しいトピックが並ぶようなシーズンとなっている。
■2020-2021年(ドンカスター~アストン・ヴィラ)
2019/20シーズンはU23で中心的な存在であったが、プレミアリーグの復帰初年度で定着のためにトップチーム内では彼の起用でリスクを冒すことが難しいような状況にいた。そのため、2020年2月の移籍市場最終日にてEFLリーグ・ワン(イングランド3部)のドンカスター・ローヴァーズに期限付き移籍で加入することが決定。当初は18歳の年齢で送り出すことにクラブも疑問を抱いていたが、両クラブの協力体制で彼がドンカスターに溶け込めると判断したことで実現した背景となっている。
そして2020年2月4日の移籍後デビュー戦となったトレンメア・ローヴァーズを相手には、想像以上のパフォーマンスにて一挙2得点を奪取。本人も語るようにアストン・ヴィラU23では同じようなペースで戦うようなスタイルであったが、ドンカスターでは毎試合異なる試合展開で挑めることに手応えを感じており、結果的にドンカスターでは7試合で3得点という成績でキャリアでも大きな成長を遂げる機会となっていた。
NEWS | #DRFC have have completed the loan signing of midfielder @JacobRamsey28 from @AVFCOfficial until the end of the season.https://t.co/jKeTAl3ywe pic.twitter.com/oySvmO6T2T
— Doncaster Rovers FC (@drfc_official) January 31, 2020
2020/21シーズンはドンカスターで成長した姿をトップチームで見せており、2020年9月のプレミアリーグ第3節となるフラム戦にて1部デビューを達成。その後も限られながらも出場機会を与えられ、リーグ戦では22試合(614分)に出場している。2021/22シーズンは早くも昨シーズンの出場時間を超えており、第9節のアーセナル戦ではプレミアリーグ初ゴールを記録するなど重宝されているが、新たな指揮官としてスティーブン・ジェラードが就任してからは不穏な報道がされるようになっていた。
それは結果が求められるような時期に若手を起用するのかという視点であり、そんな報道がありながらもジェラードはクリスタル・パレス戦で彼を先発起用させ、変わらず重要な存在であることを評価している。同じようなポジションで伝説的な存在であるジェラードから学べることは多く、さらにはアカデミーに控える弟のアーロン・ラムジー(2003年生)の存在もあるなど、ラムジー兄弟としてアストン・ヴィラのクラブ史に残るような成長に期待だ。
代表歴
2019年3月に17歳でイングランドU18をデビューを飾ると、そこからはイングランドの世代別代表に定期的に名前を連ねている。2020年10月にはリー・カーズリーが率いるイングランドU20に選出され、1年後の2021年10月には同じくリー・カーズリーの体制下でイングランドU21でのデビューも果たすなど順調にカテゴリを上げているところだ。
移籍の噂
アストン・ヴィラとは2025年6月末までの新たな長期契約を交わしており、6歳から所属しているクラブを離れる考えは持っていないと思われるため、当面はアストン・ヴィラでプレーすることだろう。2021年冬の移籍市場ではチャンピオンシップのクラブが関心を示すなど、トップチーム内でのプレー機会が思うように得られなかった場合は再び期限付き移籍をする可能性も考えられる。
プレースタイル
インサイドハーフを主な戦場としている右利きの彼は、快適な足下のテクニックによるキープ力と推進力に定評を持っている。ポジショニングが非常に優れているため、アタッキングサードでボールを受けた場合でも次のアクションへの余裕が生まれ、こうした難しいエリアでも冷静に的確な選択ができるのも強みの一つだ。守備時も組織的かつ献身性のある姿が確認できるため、違和感なくピッチ上で振る舞えることは先発起用に関する不安要素を払拭させている。アカデミー時代に伸び悩んでいた身長も現在は180cmまで成長しており、高い勝率を誇るわけではないがプレミアリーグの舞台においても球際でしっかり戦うことも可能だろう。指揮官のスティーブン・ジェラードの下でさらなる成長も期待されるなど要注目株だ。