名前 | イゴール・マタノヴィッチ(Igor Matanovic) |
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生年月日 | 2003年3月31日 |
国籍/出身 | ドイツ/クロアチア(ハンブルク) |
身長 | 194cm |
ポジション | CF |
所属 | FCザンクト・パウリ |
※イゴール・マタノビッチとも表記される
ザンクト・パウリが次世代に誇る新たなNo.9
プレー動画
経歴
■2003-2020年(幼年期~ザンクト・パウリ)
彼の父親であるランコ・マタノヴィッチはスルプスカ共和国(ボスニア・ヘルツェゴヴィナを構成する1つ)コトル・バロシュの出身であり、母も同国のデルベンタ出身であったが、記憶に新しいユーゴスラビア紛争やボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争の戦禍から逃れるため、クロアチアのクラピンスケ・トプリツェに難民として受け入れられていた。その後、80年代後半から父がドイツで就職できたことを機にクロアチアからドイツに生活の拠点を移しており、そのため彼はドイツのハンブルクにて生まれ育っている。
最初に所属したクラブはハーブーガーTBという1865年からの歴史を持った総合型地域スポーツクラブであり、当時の彼を指導していたユクセル・サラックが語るように、彼は既に周囲の子供と比べても身長が高く強かったことから、7歳となった2010年より現在のFCザンクト・パウリに引き抜かれていた。持ち前のフィジカルを活かしザンクト・パウリのユースカテゴリを駆け上がると、2018/19シーズンには15歳ながらU17チームに昇格。B-ユニオーレン・ブンデスリーガ(ドイツU17リーグ)では、20試合10得点6アシストの成績を収め、2019/20シーズンはU17で7試合9得点、A-ユニオーレン・ブンデスリーガ(ドイツU19リーグ)では5試合3得点という年齢以上の活躍にて周囲を驚かせていた。また、当時は15歳ながらプロ契約のための事前契約を交わしている。
2020/21シーズンからはクラブが卒業を間近に控えた学校と協力し、ザンクト・パウリのトップチームに参加できる環境を構築すると、2.ブンデスリーガ(ドイツ2部)第9節のVfLオスナブリュック戦ではトップデビューを飾っている。さらに、第16節のハノーファー戦では後半ロスタイムに値千金の勝ち越しゴールにてチームを勝利に導くと、17歳292日の得点にてザンクト・パウリのクラブ史上最年少得点記録を樹立。与えられる出場時間はわずかであるが、トップチームでも起用が続けられているなど新たな注目株となっている。
代表歴
彼の世代別代表としての始まりは2017年6月に出場したクロアチアU14であった。そこから2020年までは縁がなかったが、2020年2月にドイツU17に招集されると現在はドイツU18にも選出されている。彼はドイツとクロアチアのどちらを選択するのかについては焦っておらず、HNS(クロアチアサッカー協会)からのアプローチを認めつつも選択は時期尚早だ。
移籍の噂
ザンクト・パウリとは最初のプロ契約時に締結した2023年6月末までの契約を残している。
プレースタイル
典型的なNo.9としての要素をすべて備えた選手であり、194cmの圧倒的なフィジカルを持ちながらも(まだ細いが)、足元の技術に定評があり、高いインテリジェンス・高身長ながら優れたアジリティ・ゴール前での決定力といった部分にて得点を量産している。ザンクト・パウリの指揮官であるティモ・シュルツは「彼はまだ若く、学ぶことが多い。ただ、彼はとても意欲的な選手であり、私が見てきたなかでも最も勤勉な選手の一人と言えるだろう。地に足がついていて、心の置きどころも正しい場所にある」と才能を称した。ちなみに彼のアイドルはマリオ・マンジュキッチであり、ユヴェントス時代の背番号「17」にちなんで17番を好んでいる。