エリオット・マタゾ

選手紹介
名前エリオット・マタゾ(Eliot Matazo)
生年月日2002年2月15日
国籍/出身ベルギーヴォリュウェ=サン=ランベール)
身長174cm
ポジションCMF/DMF
所属ASモナコ

RSCAのプロ契約を断りフランスに渡った仕事人

プレー動画

経歴

■2002-2018年(幼年期~アンデルレヒト)

ブリュッセル首都圏地域(ベルギー)を構成する基礎自治体の一つであるヴォリュウェ=サン=ランベール。様々な住宅様式が混在するこの街にて彼は誕生した。近所でボールを蹴り始めると、そこでは誰もがプレーを称賛しており、度々母親のジネットに対して「クラブに入れたほうがいい」という助言が入ってくるほどであった。こうして5~7歳ぐらいまでの子供を対象とした街のイースター・コースに彼を登録すると、そこで名門RSCアンデルレヒトのスカウティングに発見されている。

8歳でアンデルレヒトU8に入団すると、ジェレミー・ドク(親友)やキリアン・サルデラ、マルコ・カナに代表される2002年世代の一人として躍動。アンデルレヒトU16では主将としてチーム貢献しながら、2018年夏に彼の前にはアンデルレヒトからのプロ契約が提示されていた。ベルギーではシステム的に16歳になると現在所属しているクラブとのプロ契約を交わすか否かを選択することができ、彼と同じタイミングではヤリ・ヴェルスファーレンやジェレミー・ドクといった総勢10名の選手がプロ契約を締結した。

そんな彼は同世代で唯一、アンデルレヒトとのプロ契約を拒否。この結果に対してクラブ会長であるマルク・クッケを始めとする関係者から失望の声が上がり、同様のケースでアンデルレヒトを去ったことで、望むようなキャリアを形成できなかったマティアス・ボスアーツやアドナン・ヤヌザイ、チャーリー・ムソンダの名前を挙げながらサポーターも決断に批判的であった。

■2018-2021年(ASモナコ)

バイエルン・ミュンヘン、ドルトムント、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、ユヴェントスといった並み居るメガクラブからの関心が伝えられたなかで、彼が選択したのがASモナコであった。モナコを選んだ理由としては歴史的にも多くの若手選手を送り出したクラブであり、バイエルンやマンチェスターの2クラブだと確実性に欠けることから、より出場機会を得やすいプロジェクトという意味で彼も納得したという。

母親と2人の姉妹とモナコに移り住んだ彼は、クープ・ガンバルデッラやUEFAユースリーグなどのU19カテゴリに出場したほか、フランス全国選手権(フランス4部)にてリザーブチームでの経験を積んでいた。2020/21シーズンに入ると新たな指揮官であるニコ・コヴァチによって評価され、2020年9月に行われたリーグ・アン(フランス1部)第5節のRCストラスブール戦にてトップデビュー。フル出場こそなかったが、第36節のスタッド・ランスを相手には値千金の決勝ゴールを決めるなど、10試合(310分)に出場した。

現在の2021/22シーズンは不動のオーレリアン・チュアメニを支える相方枠をユスフ・フォファナと争っている状況にあり、第11節を終えた時点でリーグ戦では6試合(362分)と既に昨季を上回り、チャンピオンズリーグ予選のスパルタ・プラハ(チェコ)やヨーロッパリーグのPSVアイントホーフェン(オランダ)戦にて国際トーナメントも経験している。チームメイトからはLOSCリールで活躍したリオ・マヴュバに似ているという理由から『Rio(リオ)』の愛称で親しまれている彼から目が離せないだろう。

代表歴

アンデルレヒトで主将を担っていたように、2017年9月から始まっているベルギーU16でも彼がキャプテンマークを着用する試合も多かった。その後はベルギーU18/U19と招集され、2021年9月にはベルギーU21に19歳での飛び級出場を果たしている。

移籍の噂

アンデルレヒトとプロ契約を締結せずにASモナコに加入したということもあり、相当な覚悟を持っているため彼が退団する可能性は低いだろう。ASモナコとは2024年6月末までの契約を残しており、現実的なルートとしてはオーレリアン・チュアメニが羽ばたいた後釜として自身の価値を証明させ、そこからさらなるメガクラブに移籍することだろう。

プレースタイル

セントラルまたはディフェンシブミッドフィールダーとしてプレーする中盤の選手であり、最大の魅力は初動の差でボールを回収する技術だろう。174cmと大柄ではないが、ピッチ上を駆け回りボールへ関与しながら、これまた機敏性のある動きでアタッキングサードへの侵入も行うこともできる。指揮官のニコ・コヴァチが同ポジションを主戦場としていることもプラスに作用しているだろう。

プライベートでは物静かな少年であり、外出を好まずに自宅で読書しているといい、こうしたライフスタイルを乱さずに常に同じペースで働いているのも彼が期待に応えることのできる要因だ。具体的なロールモデルはないが、中盤の偉大なるレジェンドたちのプレーは全て見たといい、自宅でもテレビではサッカーしか見ていないのは母親にも怒られたほどだ。

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