名前 | エベネザー・ハーコート(Ebenezer Harcourt) |
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生年月日 | 2009年10月21日 |
国籍/出身 | ![]() ![]() |
身長 | 193cm |
ポジション | GK |
所属 | ![]() |
新時代に控える未来のアフリカNo.1GK
プレー動画
経歴
■2009-2025年(幼年期~スポーティング・ラゴス)
父イフェアニ・ハーコートは、ナイジェリア国内で活躍した元GK。2019年からは国内屈指の名門エニンバFCでGKコーチを務めている。息子は、生まれながらにしてトップクラスの指導を受けられる環境にあった。ただし、育ったのはラゴスやアブジャのような経済都市ではない。南東部アビア州ウクワ――静かな街が彼のルーツであった。
「彼が興味を示したその日から、私はプロのように鍛えた。私と同じ道を歩ませたかったからではない。私以上に先へ行けると感じたからだ。」そう語る父の言葉通り、彼は5歳の時点でゴールキーパーとしての道を歩き始めていた。10歳になると、さらに上の環境を求めて『スポーティング・ラゴス・フットボール・アカデミー』に加入。そこでクラブ関係者を驚かせたのは、才能以上に際立った規律と謙虚さだった。
「誰よりも早くグラウンドに現れ、最後まで残って練習を続ける。まるで何かを証明しなければならないかのように練習していた」とアカデミーのスタッフは語るように、その姿は、やがて訪れる活躍を予感させていた。
代表歴
彼の名が広く知られるきっかけとなったのは、2025年5月に開催されたU20アフリカ・ネーションズカップだった。わずか15歳にしてナイジェリアU20代表に招集されただけでなく、グループステージから正守護神としてゴールマウスを託される存在となったのだ。初戦のチュニジア戦、第2戦のモロッコ戦をともに無失点で終え、その名を一気に大会の中心へと押し上げた。
さらに、準々決勝の相手は前回王者セネガル。120分間の死闘を無失点で凌ぎ切ると、迎えたPK戦では2本のシュートを止め、チームを準決勝へと導いた。その姿は、大舞台においても揺るがぬ才能と胆力を備えていることを強烈に印象づけている。チームは最終的に3位の成績を収め、2025年9月に開幕するFIFA U20ワールドカップにて彼の存在はさらに注目度を増すことだろう。
移籍の噂
現時点で移籍が可能となるのは18歳の誕生日を迎える2027年10月以降であるため、それまではナイジェリア国内に留まることが予想される。既にフランス、ベルギー、ドイツのクラブがトレーニングやトライアルに招待する動きを見せており、ナイジェリア国内のトップリーグクラブも興味を示しているが、現状ではプロ契約を急ぐよりも着実な成長を重視している状況だ。
プレースタイル
既に193cmの身長にスラッとした手足のフィジカルリーチを持っており、PKストッパーとしての一面を持つように堅実なセービングと1vs1での冷静な駆け引き、ポジショニングやゲームでの集中力、ディフェンスラインとの積極的なコミュニケーションとリーダーシップによって安定をもたらす生まれながらの守護神だ。15歳という年齢以上に成熟した能力だけでなく、父に叩き上げられたメンタリティーは大舞台に放り込まれても物怖じしない姿を証明する。キックの精度など改善すべき点はあるが、とあるトップクラブのスカウトが語るように、さらに適切な指導を受けられば、数年後にはアフリカ最高の選手になれるかもしれないポテンシャルを秘めている逸材だろう。
小ネタ
15歳6ヶ月10日でのU20アフリカ・ネーションズカップの出場は2011年以降で歴代4位の若さであり、ゴールキーパーとしては大会史上最年少の出場記録。