名前 | ドミニク・サラパタ(Dominik Sarapata) |
---|---|
生年月日 | 2007年10月25日 |
国籍 | ![]() |
身長/体重 | 180cm/73kg |
ポジション | CMF/DMF |
所属 | ![]() |
磨き方次第で特別になれるポーランドの原石
プレー動画
経歴
■2007-2020年(幼年期~
ユジェフカ・ホジュフ)
ポーランド代表が後にEURO本大会への初出場を決めることになる2007年。悲願の目標達成に向けて快進撃を続けていたEURO2008の予選ラウンド中にドミニク・サラパタは誕生している。出身地は明らかになっていないが、5歳から『PKSユジェフカ・ホジュフ』というクラブに在籍しており、同クラブが本拠地を構えるポーランド南部のホジュフ付近が多くの時間を過ごしていた地元と考えられる。
ユジェフカには2019/20シーズンまで在籍しており、12~13歳となるタイミングにて彼は新たな挑戦に向けて動き出していた。当時の彼には2クラブの選択肢が開かれており、一方はホジュフを代表するルフ・ホジュフ、そしてもう一方は近隣都市のザブジェにあるグールニク・ザブジェであったという。悩みながらも父親との話し合いの末に『グールニク・ザブジェ』のアカデミーが良い選択肢だと結論付けたことで2020年より同クラブの下部組織に入団している。
■2020-2025年(
グールニク・ザブジェ)
ユース時代の主なハイライトは2022/23シーズンのことであり、2006年生まれで中心に構成されていたU17チームに彼は15歳ながら主力として定着。2023年6月に行われたポーランドU17選手権ではレギア・ワルシャワとの決勝戦に1st/2ndレグいずれもスタメンでピッチに立つと、1stレグはホームで2-3と手痛い敗戦を喫していたが、続くアウェイでの2ndレグにて1-4と劇的な逆転優勝を果たしており、グールニク・ザブジェに1992年以来となるU17選手権タイトルをもたらしている。
この快挙に伴って翌年はU19に昇格しており、U19リーグの開幕節から得点を記録。順調にユースシステムを駆け上がると、2024年8月にはグールニク・ザブジェⅡおよびポーランド4部リーグでのデビューを達成しながら、シーズン前半戦をリザーブチームにて過ごしていた。まだ焦る必要のない年齢であった彼だが、冬の移籍市場にてTOPチームの中盤の要であったダミアン・ラサクが退団すると、指揮官のヤン・ウルバンは冬に緊急補強した2名に加えてユースから彼を引き上げたことで、彼のキャリアは一気に加速することとなる。
既にシーズン前からTOPトレーニングには帯同していたこと、そしてワールドカップによる長い中断期間があったことが穴を埋める上では功を奏しており、指揮官の戦術に適応する時間が前述の2名に加えて早かったことから、再開後最初の試合となったエクストラクラサ(ポーランド1部)第19節 プシュチャ・ニエポウォミツェ戦で念願のTOPデビューを達成。その後のリーグ戦でもスタメンとして起用を続けられながら全試合に出場しており、瞬く間に注目の若手としてポーランド国内でその名を広げつつあるところだ。
代表歴
14歳でポーランドU16、15歳でポーランドU17にそれぞれ選出されるほどの実力者であり、現在はポーランドU18でプレーしている。2025年6月上旬にはポーランドのフル代表監督であったミハウ・プロビエシュが招集する寸前であったことを語っており、結果的にシーズン終盤の弱気なプレーがネガティブに映ったことで見送られているが、フル代表に近い才能であったことを証明している。
移籍の噂
High five 🖐️#Sarapata2028 pic.twitter.com/77bU7JixDJ
— Górnik Zabrze (@GornikZabrzeSSA) May 15, 2025
2025年5月中旬にグールニク・ザブジェとの契約を2028年夏まで延長しているが、5月下旬にはインテル・ミラノのスカウトが試合観戦に訪れていたことが明らかとなっている。また、コペンハーゲン(デンマーク)は最大300万ユーロの移籍金を支払う意向があると報じられるなど、デビューから半年程度ながら移籍の噂は活発となっている。
彼自身はもう1シーズンは残留したいそうであるが、グールニク・ザブジェが負債を抱えていることに加えて、既に夏の市場で近いポジションを補強するなど来季の出場が確固たるものでないため移籍の可能性は少なくない。仮に移籍が成立してもローンで残れる可能性もあるが、同クラブの神童として評価されていたダリウス・シュタルマッハが苦しんでいることも決断の際には影響を及ぼすだろう。
プレースタイル
元々は守備的で1vs1の状況でもパスを優先するタイプであると自称している彼だが、TOPチームに到達したことで指揮官のヤン・ウルバンが好むようなアグレッシブで攻撃的な印象を高めており、その攻撃的なポテンシャルに現在は才能を感じさせている。定位置は変わらずボランチであるが、彼が輝くのは中央よりも右サイドのタッチライン付近でボールを受けた際の打開力にあり、そのウィンガーさながらのドリブルセンスは象徴的なスタッツとして現れているだろう。
ただ、一方でこの切り取られたドリブルスタッツもルーカス・ポドルスキ(チームメイト)が語るように持ちすぎて失敗に終わることも少なくないため、その結果として評価されていた自信のあるプレーに迷いがあったのも事実だ。まだまだ荒削りで課題が残り、守備的ミッドフィールダーとしては現状で突出した存在ではないが、非凡なスキルセットを持っているためポジションや起用法次第では大きく飛躍する可能性があるタレントとなっている。
小ネタ
基礎的な英会話は可能で、ロッカールームでのコミュニケーションには問題ないと語っている。