名前 | ダルウィン・ヌニェス(Darwin Núñez) |
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生年月日 | 1999年6月24日 |
国籍/出身 | ウルグアイ(アルティガス) |
身長 | 187cm |
ポジション | CF |
所属 | CAペニャロール |
※ダーウィン・ヌニェスとも表記される
貧困・怪我・犠牲という苦しい時間を過ごしたウルグアイの新鋭
プレー動画
経歴
■ 1999-2013年(幼年期)
ウルグアイ北部のアルティガスに生まれた彼は、決して裕福とは言えない家庭で育っており、彼にサッカーを与えるために母親は路上でボトルを集め、父は一日中建設業に勤しむ生活であったという。また両親は夜の食事を制限するほどの生活を強いられており、幼い息子たちに全てを注ぎ込む日々となっていた。そんな彼は、地元のベビーサッカーでサッカーを始めると、ある日のヴェラ・ユニオンとの試合を観戦していたCAペニャロールのスカウティングに見出され、試合後に両親を交えて交渉が行なわれると、2013年よりCAペニャロールへの入団が正式決定することになっている。
■ 2013-2016年(CAペニャロール)
14歳で地元のアルティガスを離れ、真逆の位置にあるモンテビデオに移り住むと、見知らぬ街での生活に慣れるのは困難であった。当初は兄のジュニオール・ヌニェスも同じくペニャロールの下部組織に所属していたことで、何とかホームシックを和らげながら生活を続けられていたが、そんな兄もある理由がキッカケとなりペニャロールを退団せざるを得なかったという。それが家族の問題(具体的な詳細は不明)であり、当初は弟である彼がアルティガスに戻ることを決めていたが、サッカー選手としての才能がある弟をモンテビデオに残し、兄が家族のために退団するという悲しい犠牲の下でサッカーを続けることになっている。こうしてモンテビデオに1人だけ残された彼は、よりサッカーに励み順調に成長を遂げていたが、またしても悲劇は連鎖。4番目と3番目(トップチームを1番目と数える)に十字靭帯を損傷しており、1年半以上の歳月をリハビリに費やしたのだ。一時はアルティガスに戻り一般人として仕事をすることも考えていたが、多くの人々の支えによりサッカーを続けるなどトップチームでプレーする夢を実現させるための準備を行っていたと振り返っている。
■ 2017-2018年(CAペニャロール)
そんな負傷離脱からの復帰間もない時期にCAペニャロールでトップチームの暫定コーチに就任していた Fernando Curutchet によってトップチームに帯同することが許されると、2017年11月22日のプリメーラ・ディビシオン・クラウスーラ(ウルグアイ1部後期)第13節 リーベル・プレート戦にて念願のデビューを達成。これからの活躍に期待が集まっていたが、今度は膝頭の負傷によって約5ヶ月の離脱を強いられるなど再び困難な時期に差し掛かっていた。予期しない人生に諦めることはせず、2018年7月より復帰を果たすと、2018年10月27日のプリメーラ・ディビシオン・クラウスーラ第12節 CAフェニックス戦ではプロ初ゴールを記録するなど2018年シーズンでは13試合に出場し、1得点1アシストを記録している。
■ 2019年(CAペニャロール~UDアルメリア)
2019年に入り、コパ・リベルタドーレスやトルネオ・インテルメディオで経験を積みながら、世代別代表としてもプレーするようになると、彼の存在は欧州にも広がっていた。そして2019年8月29日にスペインのUDアルメリア(スペイン2部所属)に移籍することが発表され、400万ユーロという高額な移籍金をペニャロールに還元。UDアルメリアとしても2008年にパブロ・ピアッティを獲得した際に費やした800万ユーロに次ぐ、クラブ史上2番目の移籍金であるなど彼への期待値は高い。移籍が決まった際には、アルティガスに住む両親にようやく家を買ってあげられると語り、スペインの地でのさらなる躍進を期待したい。
代表歴
2018年から選出されているウルグアイU20では、2019年5月~6月に開催されたU-20ワールドカップで2得点を記録する活躍を残している。ウルグアイU23としてパン・アメリカンでも評価を高めていた彼は、2019年8月28日にはコスタリカ代表との親善試合に臨む、ウルグアイのフル代表に初招集を受けている。ルイス・スアレスとエディンソン・カバーニを欠いた上での選出であるが、夢の舞台に向けてチャンスを得ることとなった。
移籍の噂
UDアルメリアとは2024年6月末までの5年契約となっており、新たな挑戦が始まる。セグンダ・ディビシオン(スペイン2部)でのプレーということもあり、活躍次第では早い段階でのステップアップも夢ではないだろう。CAペニャロールは将来の移籍金の約25%を受け取ることのできるオプションを持っているため、移籍を後押しするはずだ。
シーズン | 移籍先 | 移籍金 |
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2019-20 | UDアルメリア | 700万ユーロ |
2020-21 | SLベンフィカ | 2400万ユーロ |
プレースタイル
187cmの体格を活かした本格派のストライカーであり、多彩なゴールパターンを持っている選手だ。ペニャロールのトップチームでは息を潜めた得点力であるが、スペインでは多くのゴールが見られるかも知れない。これまでのヒストリーが物語っているように、精神的な成熟によって謙虚な姿勢でサッカーに取り組んでいる。