名前 | ガブリエウ・グランド(Gabriel Grando) |
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生年月日 | 2000年3月29日 |
国籍/出身 | ブラジル(シャペコ) |
身長 | 192cm |
ポジション | GK |
所属 | グレミオFBPA |
※かつての登録名であるガブリエウ・シャペコとも表記されていた
かつての黄金世代に遅れて巻き返したグレミオの新守護神候補
プレー動画
経歴
■2000-2022年(幼年期~グレミオ)
ブラジル南部・サンタカタリーナ州の自治体であるシャペコ。国内最大の食品輸出地域であり、飛行機墜落事故で多くの被害を受けたシャペコエンセの本拠地とも知られるこの都市にて彼は誕生した。幼い頃からサッカーボールが好きだった少年は、アパートの隣人に注意されるほど騒いでいたことを母親のマルガ・グランドは語っている。7歳からフットサルに参加しており、フィールドプレイヤーになることを当然のように考えていたが、父親のマルセロ・グランド(2007年に逝去)からのDNAである高い身長が注目されたことで、ゴールキーパーになることを勧められていたという。
身長ゆえに上のカテゴリからプレーすることも多く、グレミオの附属小学校に通いながら実力を磨いていた頃の彼を知るクラウディオ・ビッソロッティ氏は当時から注目されていたことを振り返りっていた。フットサルは12歳まで続けており、登録名を自身の出身であるシェペコから拝借して『ガブリエウ・シャペコ』と改称した2014年夏にグレミオFBPAへの移籍が実現。約450kmほど離れたポルト・アレグレでの生活が単身にて始まっている。
一人での生活には当然のようにホームシックがつきまとっており、本当に帰りたいと思ったのは2回もあったことを明かしながらそれでもポルト・アレグレに留まりながらプレーを彼は続けていた。グレミオでは加入当初から『フェリポン』ことルイス・フェリペ・スコラーリが率いていたトップチームのトレーニングに参加しており、後に再開した際にはこの当時のエピソードについて話していたという。具体的に存在が大きくなったのは2018年シーズンのことであり、南米のクラブがエクアドルに集結して開催された『コパ・ミタ・デル・ムンドU18』では準決勝と決勝で計3本のPKを止まる活躍にて優勝に貢献している。
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そんな明るい見通しのあった彼だが、2019年末に右膝の前十字靭帯を断裂する悲運に見舞われると、そこから約8ヶ月間をリハビリに費やしていた。復帰後もトップチームに昇格させることについてはクラブが慎重な検討を重ねており、それでもGKコーチであるマウリ・リマの信頼を得たことで2021年シーズンより昇格。カンピオナート・ガウショ(州選手権)の制覇にはベンチを温めるに終えたが、2021年5月に行われたコパ・スダメリカーナのアラグアFC(ベネズエラ)でトップデビューを達成すると、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル1部)では第6節からゴールマウスを託されていた。
こうして託されたゴールマウスを1部リーグでは24試合29失点(うち8試合でクリーンシートを達成)の成績で守っていたが、彼が出場しなかった14試合で22失点と守備陣のパフォーマンスが低下していたことで、惜しくも17位の順位にてクラブ史上3度目の2部リーグへの降格が決定している。これにより2022年シーズンは2部リーグでプレーすることになるため、国内外のクラブがこぞって獲得に乗り出しているが、現時点では移籍には至っていない。
代表歴
世代的にはヴィニシウス・ジュニオールやパウリーニョを中心にU15/U17南米選手権を制覇した黄金世代に含まれているが、彼自身は世代別代表での輝かしいキャリアには関与していない。そんな彼だが、2021年11月に控えるワールドカップ南米予選に向けたブラジルA代表に招集されており、デビューには至っていないが国内では適切な評価を手にして同世代のゴールキーパーを瞬く間に追い抜いている。
移籍の噂
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グレミオの2部降格に伴い、サッスオーロ(イタリア)などが獲得に興味を示していることが報じられるも、2021年10月に新たに契約延長したこともあり、グレミオの残留も有力視されている。残る契約は2025年12月末までと長く、彼自身もトップチームの指揮官としてヴァグネル・マンチーニが続投することも評価するなど、新たなシーズンに向けた準備をポジティブに進めている。グレミオでは1歳上のブラジルU24として東京五輪にも参加したブレンノが控えるなど、競争は熾烈だ。
プレースタイル
192cmの恵まれた体格による長い手足のリーチを活かしたセービング力に定評があり、PKストッパーとしても高い評価を得ているゴールキーパーだ。2021年シーズンは彼がトップチームでの1シーズン目ということもあり、スタッツでは平均的な数値が見られるも初年度としての貢献度は今後の成長を感じさせるものとなっている。しばし、致命的なミスによる失点も懸念されるため、安定感を増していくことで未来のセレソンを代表ことも可能だろう。