名前 | オルクン・コクチュ(Orkun Kökcü) |
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生年月日 | 2000年12月29日 |
国籍/出身 | オランダ/トルコ(ハールレム) |
身長 | 175cm |
ポジション | CMF |
所属 | フェイエノールト |
鮮烈な印象を残しチームの主力に上り詰めたフェイエノールトの新星
プレー動画
経歴
■ 2000-2018年(幼年期~フェイエノールト)
オランダの北ホラント州にある都市ハールレムに生まれ、地元のオリンピア・ハールレムで彼はキャリアを始めている。その後、HFC EDO、IJ.V.V. Stormvoglesといったアマチュアクラブを経て、2011年よりFCフローニンゲンの下部組織に加入した。そんな彼だが、フローニンゲンに加入する前までは他のクラブからの関心はなく、至って平凡な選手だったという。
こうした前評判ながらもフローニンゲンで秘めていた才能が開花し、周囲から認められるようになると、2014年に同僚のLion Kalentjevと共にフェイエノールトに引き抜かれることになっている。家にいるような安心感があり最も成長出来る場所であるとフェイエノールトを選択した理由を語る彼だが、当初は自宅のあるハールレムとロッテルダムには約80kmの距離があり、週のほとんどを母親の車でトレーニングに通う生活を送っていたという。
同じようにハールレムからロッテルダムに通っていたヨルディ・クラーシがトップチームに昇格していることもあり、間違った選択ではないことを信じながら練習に励むと、2016/17シーズンよりフェイエノールト O17(U-17)に昇格。そのまま2017年3月に最初のプロ契約を締結すると、2017年4月にはフェイエノールトO19(U-19)としてU19リーグに出場するなど、16歳ながら上の世代を相手にも引けを取らないプレーを見せていた。
2017/18シーズンからは正式にフェイエノールトO19(U-19)に昇格すると、レベル感にも慣れ始めていたU19リーグでは24試合9得点を記録し、U19のカップ戦ではチームの優勝に貢献。下部組織でも有数の若手としての評価を得ながら、シーズン途中にはU21カテゴリにも到達するなどシーズンを通して42試合17得点の成績を収める有意義なシーズンとなっている。
■ 2018-2019年(フェイエノールト)
2018/19シーズンを迎え、序盤戦はU21とU19カテゴリでプレーしていた彼だが、2018年9月に行われたKNVBカップ(オランダカップ)1回戦のVVゲメールト戦で下部組織の選手を中心とした構成のなかでトップデビューを飾ると、いきなり初ゴールを記録して周囲を驚かせていた。
下位カテゴリのクラブが相手という一過性のものだと考えられながらも、彼の躍進はこの試合に留まるものではなく、エールディヴィジでのデビュー戦となったFCエメン戦では45分間の出場ながら1得点1アシストの鮮烈な印象を残し、サポーターのハートを鷲掴みにしている。この試合で一気に信頼を勝ち取った彼は、欠かせない存在としてチームを牽引している。
代表歴
生まれのオランダのほか、ルーツであるトルコとアゼルバイジャンの国籍を持っており、彼の兄のオザン・コクチュ(トルコのギレスンスポルに所属)はアゼルバイジャンの世代別代表だ。14歳の頃にはトルコの世代別代表のキャンプに呼ばれていたが、2017年以降は一貫してオランダの世代別代表としてプレーをしているなど、オランダに対する気持ちは固い。しかし、ここに来てトルコのサッカー協会から再びアプローチを受けており「フル代表招集か?」と思われていたが、実際にはトルコU19の話であるなど今後の展開に注目が集まる。
移籍の噂
フェイエノールトでのトップデビュー前からトルコのベシクタシュとフェネルバフチェは積極的な動きを見せていた。それでも2019年3月にフェイエノールトとの契約を新たに2023年6月までに延長するなど、退団の可能性は薄いものだと考えられる。ただ、ベシクタシュは彼が幼少期に家族全員で応援していたクラブであるため、少なからず憧れはありそうだ。
プレースタイル
細かなボールタッチで相手を翻弄することを得意としているテクニシャン。本職は中盤であり、彼は自身を「ストライカーへのアシストをすることも好きだが、自分でも得点を決めることのできる創造性のあるミッドフィールダー」だとして表現している。TD(テクニカル・ディレクター)のファン・ヘールは彼を「すべてのミッドフィールドポジションでプレーできるユーティリティ性と、優れたテクニック、洞察力を持つダイナミックな選手」として手放しに称賛する。