名前 | マクシム・ムヒン(Maksim Mukhin) |
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生年月日 | 2001年11月4日 |
国籍/出身 | ロシア(トリヤッチ) |
身長 | 181cm |
ポジション | DMF |
所属 | ロコモティフ・モスクワ |
中盤の底でクラッシャーとなるロシアのシンデレラボーイ
プレー動画
経歴
■2001-2019年(幼年期~クリリヤ・ソヴェトフ)
ロシア連邦サマラ州のトリヤッチの出身である彼は、チェルシーFCのオーナーであるロマン・アブラモヴィッチが後援しているコノプリョフ・サッカーアカデミーにてサッカーを始めていた。8歳から18歳までの育成年代で構成されている同クラブは、アラン・ジャゴエフを中心に数々のロシア代表を輩出した実績を持っており、彼もまた2017年にアカデミーを通過している。
名門アカデミーを経て、同じくサマラ州のクリリヤ・ソヴェトフ・サマーラに加入すると、2018/19シーズンにはU19リーグで1試合を除く29試合に出場するなど17歳ながら存在感を際立たせており、水面下で注目を集めていた。シーズン終了後の2019年7月に現在のロコモティフ・モスクワに引き抜かれることになっているが、クリリヤ・ソヴェトフ・サマーラとの契約が残されている状況で一方的に退団をしたことが法的処置(35万ユーロ)を取られるなど気持ちよく送り出すような結末ではなかった(当時の彼は代理人ライセンスを持たないアナトリー・プラトフ氏の助言に従っていたため彼は契約には疎かったという。また彼がライセンスを持っていないことを知ったのはロコモティフ・モスクワに移籍後だった ※現在は関係を解消している)。
■2019-2021年(ロコモティフ・モスクワ)
ロコモティフ・モスクワでの初年度は変わらずU19カテゴリを中心にプレーしており、デビューには至っていないがロシア・プレミアリーグ(ロシア1部)の11試合にベンチ入りするなどトップチームにも帯同。2020/21シーズンはFCカザンカ・モスクワ(ロコモティフ・モスクワのファームクラブ)にも登録され、ロシアPFL(ロシア3部)での出場を重ねながら虎視眈々とデビューの時を待っていた。
すると指揮官であるマルコ・ニコリッチが中位に沈んでいたチームの上位介入に向け、4-4-2の中盤4枚をダイヤモンドで形成することを決断し、そこのアンカーポジションに彼が抜擢されたのだ。2020年11月に行われた第14節のディナモ・モスクワ戦でトップデビューを飾ると、2021年2月27日からのリーグ戦4試合では4連勝の原動力となりゼニト・サンクトペテルブルクとスパルタク・モスクワに次ぐ3位まで順位を上げるなど最大のサプライズとなっている。
代表歴
これまで無名に等しい存在であった彼はロシアの世代別代表に選出されることはなかった。しかし、ワールドカップ予選を戦うロシア代表内でロマン・ゾブニンが離脱すると、代替案となる有望株はすべて同時期に開催されていたU21欧州選手権に出場していたことで、2020年3月に急遽彼が追加招集を受けている。ガールフレンドと食事の準備をしている際にいきなり電話がかかってきたことに驚きながらも、同月27日のスロベニア戦ではフル代表デビューを飾った。
移籍の噂
ロコモティフ・モスクワとは2022年6月末までの契約を残している。ここ数ヶ月で急激に評価を高めているため、具体的な移籍の噂は報じられていない。ただ、クリリヤ・ソヴェトフ・サマーラの在籍時にはゼニト・サンクトペテルブルクやCSKAモスクワからも関心を集めていた。国外でのプレー意向は明らかではないが、ロシア人選手の傾向的にも残留が濃厚だろう。
プレースタイル
中盤の様々な位置でプレーできるユーティリティ性を持っているが、ロコモティフ・モスクワのトップチームではアンカーを主戦場としている。中盤の底での潰し屋として攻撃の芽を摘むことを得意とし、パスカットやタックル成功率といったスタッツの部分でもリーグ全体を見渡して高い数字を叩き出しており、守備的ミッドフィールダーとしては素晴らしい才能を持っている。ディフェンスラインの手前でバランスを取りながらのプレーであり、高いインテリジェンスを示しながら守備的なアクションは既にベテランのような領域に達している。ただ、トップチームでは10試合にも満たないような出場数であるため、これから本来の価値が証明されるだろう。