名前 | エリク・コイゼク(Erik Kojzek) |
---|---|
生年月日 | 2006年1月2日 |
国籍/出身 | ![]() ![]() ![]() |
身長 | 194cm |
ポジション | CF |
所属 | ![]() |
代表選択に揺れ動くWACのジョーカー
プレー動画
経歴
■2006-2018年(幼年期~
コロタン・プレヴァリェ)
スロベニア北部に位置するコロシュカ地方の出身であり、ケルンテン公国やユーゴスラビア王国といった様々な歴史的背景を持つ伝統的な街にて幼少期を過ごしている。オーストリアと国境を接するメジツァの『NKアクムラトル・メジツァ』にて5歳からボールを蹴り始め、10~11歳になる頃には隣町にある『NKコロタン・プレヴァリェ』に入団するなど、スロベニア国内では比較的小さなクラブにてプレーしていた。
前述の通りオーストリアに隣接した地域でのプレーであったことから、スロベニアの主要都市であるリュブリャナやマリボルよりもオーストリアの近隣クラブが目をつけやすく、ジュニアカテゴリのトーナメントでいち早く接触をしたのもケルンテン州・ヴォルフスベルク郡にある『ヴォルフスベルガーAC(WAC)』であり、12歳でオーストリアでのプレーを選択している。
■2018-2025年(
ヴォルフスベルガーAC)
WACではU13カテゴリから始まりながら、最初の2年半は片道45分の時間をかける日々が続いており、そこからU16に昇格するタイミングでクラーゲンフルトにある寄宿学校に通うようになっていた。ユースカテゴリでのタイトルには縁がなかったものの、2023年3月には17歳でセカンドチーム(WACⅡ)にまで昇格。Ⅱチームでは約2シーズン過ごしており、所属するオーストリア3部リーグでは43試合15得点と印象的な活躍を見せながら、2024/25シーズンからのTOP昇格を勝ち取ることに成功している。
新指揮官であるディートマー・キューバウアー監督からはトレーニングキャンプ時から高い評価を得ており、OFBカップ1回戦のASVドラスブルク戦でTOPデビューを達成。後半頭からのデビュー戦では名刺代わりの2得点を記録し、翌月のオーストリア・ブンデスリーガ(1部リーグ)開幕節ではトーマス・ザビッツァーに代わり念願のリーグデビューも飾ることに成功した。
2024/25シーズンのWACでは最前線を任せるセンターフォワードの固定化が選手の怪我も重なりながら進んでおらず、キューバウアー監督は様々な選手を起用し試行を繰り返していた。彼自身は第4節のグラーツァーAK戦では途中出場で2得点を記録するセンセーショナルな活躍を見せるもスタメン奪取には至っておらず、秋口からは足首の負傷と中足骨骨折で2度の離脱期間があるなど難しい時期も訪れていた。
ただ、怪我の前後ともに好調なパフォーマンスを見せており、リーグ戦では途中出場が大半で20試合(675分間)のみ出場であったが8得点3アシストを記録。48分に1点のペースで得点に絡むなどスーパーサブの役割で評価を高め、OFBカップではTSVハルトベルクを下してWACのクラブ史上初となる主要タイトル獲得の場を経験するなど、結果的に充実したシーズンで終えたところだ。
代表歴
2024年9月にスロベニアU19に招集されたことで世代別代表のキャリアが始まっているが、TOPチームで得点に絡むごとに2国間でこの才能を確保するのに熾烈な競争が繰り広げられるようになっていた。この2つの国はスロベニアとオーストリアであり、2024/25シーズン終了後にはオーストリア代表監督を務めるラルフ・ラングニックが自ら接触しながら勧誘を実行。オーストリア国籍の申請まで進めていると報じられながら、意思表示としてオーストリアU21に招集されている。
ただし、招集対象の試合には出場しておらず、現状としても2国間で揺らいでるとされており、時同じくしてスロベニアもU20/U21に彼を招集すると発表。このデリケートな問題には取材でも口を閉ざしており、まだ選択には時間を要することだろう。スロベニアとしては人口200万人の小さな国から才能を奪い去ることには強い怒りを示している。
移籍の噂
WACとは2027年6月末までの契約を残しており、2025年1月にはFCアウクスブルクが興味を持っていると報じられているが、目下の話題は代表選択に集まっている。代理人はドゥシャン・ヴラホヴィッチなどセルビア人を中心としたクライアントを持つインターナショナル・スポーツ・オフィス(isoffice)が担っている。
プレースタイル
194cmの恵まれた体躯に速さと技術が備わるなど現代的なストライカーの条件を満たす逸材であり、彼の親しい友人も含めてシェシュコやハーランドと呼ぶような類似性を持っている。彼自身もハーランドをロールモデルとしており、得点パターンにもその影響を感じさせている。彼らと同様に高い得点および決定力を持ち味とし、今季のリーグ戦では得点決定率が29~30%となるなど、チームメイトのドミニク・バウムガルトナーも彼の効率性と冷静さに舌を巻く。今季の殆どはジョーカーとして得点に絡む動きであるため、先発起用されることで驚異的なスタッツを残せるのかに注目だ。
小ネタ
2019年にWAC対ザルツブルクの試合でハーランドが3ゴールを決めた際にボールボーイを務め、彼と写真を撮って以来、ハーランドを大きな手本としている。