ヴァフタング・サリア

管理人推薦選手紹介
名前ヴァフタング・サリア(Vakhtang Salia)
生年月日2007年8月30日
国籍/出身ジョージアトビリシ)
身長181cm
ポジションSS/WG
所属FCディナモ・トビリシ

※短縮形のヴァホ・サリアとも表記される

争奪戦必至の未来が待つジョージアの真珠

プレー動画

経歴

■2007-2024年(幼年期~ディナモ・トビリシ)

黒海とカスピ海に挟まれた小国ジョージアの首都、トビリシに彼は生まれ育っている。6歳の頃に『FCサブルタロ(現:FCイベリア1999)』のスクールに入学しており、そこでは後述するアンドレス・カラスコも同時期にアカデミーディレクターとして在籍しているなど当時から記憶に残るような選手であったという。その後、9歳(2016年)に現在も所属する『FCディナモ・トビリシ』に引き抜かれており、国内リーグの歴代最多優勝数を誇る名門でのキャリアが始まった。

そこから時は流れ、2023年11月9日に行われたエロヴヌリ・リーガ2(ジョージア2部)のメラニ・トビリシ戦でシニアデビューを飾っているが、約2週間後の同月24日にはエロヴヌリ・リーガ(ジョージア1部)のトルペド・クタイシ戦に出場。当時のディナモ・トビリシを率いていたのは彼の幼少期を知るアンドレス・カラスコであるなど、TOPデビューを16歳2ヶ月25日で果たすための舞台は整っていた。同年12月にはアレクサンドル・チバーゼ・メダルのU17部門でブロンズメダルを受賞している。

 

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2022/23シーズンはデビュー戦を含む3試合の出場に留まっていたが、17得点でリーグ得点王に輝いたゾラン・マルシッチに加え、ウスマン・カマラ(14得点)とイムラン・オラド・アマル(12得点)の相次ぐ得点源の退団に伴う攻撃陣の変化によってチャンスが到来。2024年3月の開幕節となるサムグラリ戦ではスタメンに名を連ねるだけでなくフル出場を果たすと、3節のトルペド・クタイシ戦ではこの日の決勝点となるプロ初ゴールを頭で記録し、クラブ史上3番目の若さとなる得点記録を残している。

上位のFCディラを相手には1得点1アシストと獅子奮迅の活躍を見せるなど16歳ながらディナモ・トビリシの主力に定着しており、順位こそ国内強豪としてはあるべき位置にいない状況にあるがUEFAカンファレンスリーグ予選のFKモルナル(モンテネグロ)戦でも得点を記録するなど国内外で結果を残しているところだ。

代表歴

15歳の誕生日を迎えてから約2ヶ月後の2022年10月にはジョージアU17でのデビューを飾っており、U17EURO予選にて本大会出場に向けて奮闘しながらも、直近の予選大会では前日に高熱を出しながら出場するなどコンディションが整わないままに敗退している。こうしたU17代表を中心にプレーしていた彼であったが、TOPチームで活躍していたこともあり一時的にはEURO2024の本大会メンバーに名を連ねる可能性も報じられていた。結果的に選ばれることはなかったが、代わりに2024年6月のカザフスタンとの親善試合にてジョージアU21として飛び級出場するなど同国を牽引することが期待されている。

移籍の噂

16歳ながらジョージア国内で躍動している彼に対しては多くのビッグクラブが関心を示しているとされ、なかでもアーセナルとマンチェスター・シティが獲得レースでリードしていると報じられているが真偽は不明だ。こうした報道とは別にレアル・ベティスがより具体的な獲得に向けた関心が報じられ、その真偽を強化するようにヘントのスカウトを務めるミカ・ガベチャヴァ(ジョージア人)も耳に挟んだことを明らかにしている。

ディナモ・トビリシではスペイン人指揮官のアンドレス・カラスコにTOPチームでのイロハを学んでおり、ギオルギ・ママルダシュヴィリ、ギオルギ・コチョラシュヴィリなどジョージア代表もプレーするスペインリーグは適切な移籍先として推奨できるだろう。また、レアル・マドリードのファンであることも明かしている。ただし、ジョージアはEU非加盟国であるため18歳未満での移籍は認められておらず、現実的な移籍時期は最短でも2025年夏の移籍市場だ。

プレースタイル

ディナモ・トビリシでは1トップとして最前線に配置されているが、純粋なNo.9ではなくアタッキングサードで流動的に試行回数を増やしながら得点機会を伺うタイプであり、こうした特徴から自身に近いプレースタイルとしてジョルジュ・ミカウタゼの名前を挙げている。16歳らしさのある生意気で怖いもの知らずの積極性はチームに活力を与えており、レンジを問わずにゴールを狙うシュートへの意識やDFの死角を突いた背後へのスプリント、前線からの献身的な守備などチームを助ける若き原動力となっている。

ワンチャンスをモノにする必要があるためユース時代に見せていたようなファーストタッチで相手を置き去りにする反転やドリブルは限られつつあるが、TOPチームでは周囲に調和するための最適化されたスタイルに落ち着いている。元々有している優れた意思決定とテクニックに加え、16歳としては珍しく既にフィジカル面でも181cmの身長に必要な筋肉量を持っているなど、ジョージア国内でも渡り合えるようなフィジカル水準にあるだろう。そこに意外にも頭で合わせるようなシーンも多い嗅覚や、クイックネスとアジリティの高さ、左右両方の足(利き足は右)を高い精度で扱いながら仕留める決定力などスターになる素質を多く備えている。

小ネタ

グルジア正教会の立場から洗礼式を行っており、その際に代父(ゴッドファーザー)となったのが元ジョージア代表のゴギタ・ゴグアであった。現在に至るまでその関係性は継続されており、幼少期の体の弱さを克服させたことや、COVID-19による中断期間にはトレーニングに常に付き合うなど自身のキャリアを形成する上で多大な貢献をしていることを語っている。

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