選手紹介

ナリマン・アフンザーデ

名前 ナリマン・アフンザーデ(Neriman Akhundzade)
生年月日 2004年4月23日
国籍/出身 アゼルバイジャンバクー)
身長 185cm
ポジション RWG
所属 カラバフFK

※Nerimanはネリマン、Akhundzadeはアフンドザーデとも表記されるだろう。

アゼルバイジャンに燦然と輝く才能に恵まれた大器

プレー動画

経歴

■2004-2016年(幼年期~ハザル・レンキャラン)

カスピ海西岸にて発展し、1991年に起きたソビエト連邦の崩壊によって現在の独立国家として形作られたアゼルバイジャン共和国。そんな同国の最大都市であり首都でもあるバクーにて彼は誕生している。ただし、幼少期からのキャリアを過ごしているのは250km以上離れた南東部の都市レンキャランであり、ハザル・レンキャランFKにてボールを蹴り始めていた。

現アゼルバイジャン代表のトラル・バイラモフを発掘したことでも知られる同クラブでは、8~9歳の頃から優れた才能を持っていたとかつての指導者は回想している。こうした評価は彼がさらなるビッグクラブでプレーに値することを示しており、12歳で首都バクーを本拠地とする国内最大の名門クラブであるカラバフFKの下部組織に移籍した。

■2016-2025年(カラバフ)

TOPデビューを飾ったのは2022/23シーズンのことであり、アゼルバイジャン・プレミアリーグ(1部)第12節のシャマキFK(旧:インテル・バクー)戦にてフィリプ・オゾビッチの負傷交代で投入されると、16歳ながら71分を戦い抜きチームの快勝に貢献。同シーズンでは245分の出場に留まっているが、常にスカッド入りを果たすなど戦力として早々と数えられていた。翌2023/24シーズンでは昨季に20得点以上を挙げた二人のストライカーが同時に移籍するなど前線の血が入れ替わるタイミングに位置しており、そんな状況下で台頭したのが彼であった。

第7節のガバラFK戦で待望のプロ初ゴールを記録すると、シーズンを通してリーグ3連覇を目標に据えるチームの攻撃陣を牽引しながらリーグ戦では4試合連続得点を含む12得点を記録。リーグ戦では中心的な存在であったが、UEFAヨーロッパリーグではクラブが才能を隠すかのように出場時間を制限しており、基本的には10分前後の出場時間を与えられるに過ぎない状況であった。それでも決勝トーナメント1回戦のSCブラガ戦では2戦合計5-5の状況であった2ndレグの延長戦から出場し、試合終了間際の延長後半ATに値千金の得点にてカラバフを欧州大会でのクラブ史上初となるベスト16進出に導くなどスター性を証明している。

最終的な準優勝クラブであるレバークーゼンを追い詰めたベスト16ラウンドでも彼が長い時間をプレーしていたら番狂わせが起きていたことも十分に考えられるだろう。同シーズンは国内リーグ3連覇への貢献など全コンペティション合計で48試合17得点2アシストの成績で17-18歳のシーズンを終えている。2024/25シーズンは12月だけで3得点4アシストを記録するなど、現時点でリーグ戦19試合6得点7アシストと好調を継続しながらリーグ4連覇に向けて独走状態に導くなど国内では敵なしな状況が続いている。

代表歴

アゼルバイジャンU19・U21代表を経て、2023年10月にはアゼルバイジャンのフル代表に初選出されており、同年11月のベルギー戦にて19歳でのフル代表デビューを既に飾っている。

移籍の噂

カラバフとは20歳の誕生日を迎えたタイミングで契約を延長しており、現在の契約期間は2028年夏までとなっている。移籍の噂については、契約延長前にトルコのバシャクシェヒルが興味を持っていると報じられているが実現していない。アゼルバイジャン人と民族的に近いテュルク系という関係にあるトルコや、現在も言葉の名残が残っているロシアのクラブが次なるステップアップ先として推奨されるが、歴史的な傾向として国内に留まることが多いため移籍については彼自身の意向が強く左右されるだろう。

プレースタイル

細かなタッチと優れたボディバランスを持ち、密集した空間を苦ともしないボール捌きはアゼルバイジャンという枠組みだけでなく同世代でも高い水準であることを感じさせている。左利きという特性から右ウィングを主戦場としているが、183~185cmの身長を持つことに加え、ストライカーさながらの嗅覚と動き出しの巧みさで最前線での起用も可能となっている。また、インサイドハーフとしても適性を持つなど前線であれば様々なオプションで活用できるポリバレントな一面を持つ。

個人での打開力の高さ、非凡なパスセンス、高いシュートセンスなど、機会さえ得られるのであれば、フヴィチャ・クヴァラツヘリアのような小国からのスター選手に上り詰めることもポテンシャルとしては十分に秘めているだろう。

小ネタ

父親のアフンドフはレイキャランの職人であり、祖父は軍警察の少佐。

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