モイーズ・キーン

選手紹介
名前モイーズ・キーン(Moise Kean)
生年月日2000年2月28日
国籍/出身イタリアヴェルチェッリ)
身長183cm
ポジションCF 
所属ユヴェントス 

2000年以降生まれの選手を象徴するパイオニア

プレー動画          

経歴             

2000-2014年(幼年期~ユヴェントス・アカデミー)

2000年2月にイボリアン(コートジボワール人)である両親の下で、イタリアのヴェルチェッリにて生を受けた。モイーズには7歳年上の兄であるジョヴァンニ(FCリエーティ所属)がいるが、幼き頃に父が彼らの前から去るという悲しい幼少期を過ごしている。父が去ったことで看護師である母は仕事に勤しみモイーズに構ってられる時間もなく、モイーズはサッカーが心の拠り所だったと言う。ドン・ボスコ、ACアスティという2つのクラブを経て、2007年より加入をした先はトリノのアカデミー。トリノでは約3年間を過ごし、そこで特異な才能が知られていった彼は、2010年に同じくトリノを本拠地に構え、最大のライバルであるユヴェントスと契約を交わすこととなっている。こうしてユヴェントス・アカデミーにてより高いレベルのトレーニングを積み、ユースキャリアを過ごした。

2014-2015年シーズン、ユヴェントスのU-17チームへ14歳ながら昇格をすると、リヴォルノU-17との試合で2得点を決める活躍を含む11試合に出場をし、5得点を記録するなどと自身よりも上の世代を相手に戦えることを証明した。2015-2016年シーズンに入ると、U-17チームのエースストライカーとしてチームに貢献。U-19でも出場機会を得るなど、このシーズンにおいて30試合で25得点という申し分ない成績を残し、アピールをしている。

2016-2017年シーズンのモイーズは、16歳ながらU-19チームに昇格をすると第2節~第4節の3試合で3得点と上々の滑り出しとなっている。そんな彼に対して、トップチームの監督であるアッレグリが相次ぐフォワードの離脱よる打開策として第8節のウディネーゼとの試合からセリエAを戦うトップチームのメンバーに招集するまでに評価を上げた。それだけでも16歳としては貴重な経験となるが、何と第13節のペスカーラとの試合にて後半34分からマンジュキッチに代わり、トップチーム+セリエAのデビューを飾っている(このデビューは欧州4大リーグにおける2000年以降生まれの最初の選手となった)。その後も幾度かのベンチ入りをし、UEFAチャンピオンズリーグのセビージャとのグループリーグ、セリエA第28節のACミランとの一戦では出場を機会を得るなど、少ない時間ながらトップレベルの舞台を経験させるように起用されている。そして、あの試合が訪れた。

2017年5月27日、既にセリエAの優勝が決定していた上で迎えた最終節。対戦相手はボローニャFC。試合は後半7分に先制を許すなど苦しい展開になったが、後半25分にパウロ・ディバラの得点で試合を振り出しに戻す。その後は巾着した試合展開となったが、その同点弾を決めたディバラに代わり、後半34分よりモイーズが投入された。このままドローで終えるかと思われた後半アディショナルタイム4分、最後のセットプレーと思われた深い位置からのフリーキックにヘディングで合わせたのはモイーズ。逆転ゴールを奪い、チームの逆転勝利に貢献しシーズンの締め括りに相応しい結果をもたらした。この得点は欧州主要リーグにおいて2000年以降の生まれの選手が決めた最初の得点となり、時代の移り変わりを象徴する記録となっている。

2017-2018年シーズンでは、より出場機会を得られるよう同じくセリエAを戦うエラス・ヴェローナにレンタル加入で武者修行を行なった。ヴェローナではシーズン終盤に負傷で離脱するなどとしたが、出場機会は昨シーズンよりも多く得られており、結果的に古巣トリノFCからの得点を含む19試合4得点で2年目のシーズンを終えている。2018-2019年はユヴェントスへ復帰することが予想され、ゴンサロ・イグアインが去ったことで空き番号となった「9」を着用する可能性もあると伝えられており、大きな期待の表れだろう。

代表歴            

イタリアU-15、U-16、U-17と各世代別代表でもプレーをしており、ユヴェントスでの試合が優先ながらも出場をした試合では結果を残し続けた。現在は2017年9月から招集をされているイタリアU-19でのプレーとなっており、2018年U-19欧州選手権では決勝でポルトガルU-19に敗れるも、途中出場ながら2得点を挙げる活躍を残し、チームを準優勝へと導いている。フル代表デビューもそう遠くない話だ。

移籍の噂           

ユヴェントスとの契約は2020年夏までとなっており、あまり移籍は考えづらい(レンタルを除く)。2018-2019年シーズンはイグアインがACミランに去ったこともあり、第1チョイスではないものの出場機会は得られるものだと予想されている。ユヴェントスが新たなストライカーとしてビッグネームの確保などをしない限り、ユヴェントスへの不信感は抱かないはずだ。補足として、別居により彼の前から去った父であるが、現在は本人の代理人を勤めている。

シーズン移籍先移籍金
2019-20エヴァートン2750万ユーロ
2020-21パリ・サンジェルマンon loan

プレースタイル        

ユース時代に”Why Always Me ?(なぜいつも俺なんだ?)”のパロディーをしたことで話題となったが、彼のプレーはそのマリオ・バロテッリを彷彿されるものがあるという。また、ロメル・ルカクにも例えられる。ルカクほどフィジカルに恵まれているわけではないが、キープ力に定評がありゴール前での違いを作りだしている。まだティーンエージャーであるが、ペナルティーエリア内での冷静さも、とても18歳とは思えない落ち着きを放っている。

タイトルとURLをコピーしました