名前 | マッテオ・プラーティ(Matteo Prati) |
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生年月日 | 2003年12月28日 |
国籍/出身 | イタリア(ラヴェンナ) |
身長 | 185cm |
ポジション | DMF/CMF |
所属 | SPAL |
※マッテーオ・プラティとも表記されるだろう
イタリア4部から駆け上がるラヴェンナの宝石
プレー動画
経歴
■2003-2022年(幼年期~ラヴェンナ)
イタリア北東部のエミリア=ロマーニャ州に属する湾岸都市ラヴェンナに彼は誕生している。家族は父エンリコと母リヴィア、年の離れた弟トンマーゾの4人家族であり、アカデミー時代の多くを過ごしたのはラヴェンナから車で30分ほどの距離にあるチェゼーナを本拠地とする『ACチェゼーナ』であった。当時のチェゼーナでは彼を含めた2003年世代に多くの才能が在籍しており、チームメイトにはチェーザレ・カサディ(チェルシー)、リッカルド・トゥリッキア(ユヴェントス)、サムエル・ジョヴァーネ(アタランタ)がいるなど、後に再集結することになる有望な選手たちと多くの時間を過ごしている。
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そんなチェゼーナでのキャリアも慢性的な財政難による破産によって終わりを告げており、2018年7月に約82年の歴史に幕を閉じたクラブから地元の『ラヴェンナFC 1913』に移籍。15歳で加入したラヴェンナではU16/U17カテゴリを順調に通過後、2020/21シーズンにはプリマヴェーラ(U19)カテゴリにおける3部相当のプリマヴェーラ3でもプレーするなど評判通りの活躍を彼は続けている。
2021年3月にはセリエC・ジローネB(イタリア3部)第31節のSSDサンベネデッテーゼ戦で17歳でのトップデビューを飾るも、クラブは降格圏に沈むような不安定な状況であったことから出場はこの1試合に留まっている。また、最終的にリーグ戦を19位で終えたことにより来季(2021/22シーズン)をセリエD(イタリア4部)にて闘うことが決定するなど、嬉しいデビューの影でクラブには暗い雰囲気が漂っていた。
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こうした迎えたセリエDでの2021/22シーズンでは元イタリア代表のアンドレア・ドッセーナが新指揮官に就任しており、新たなチーム作りが進んでいくなかでドッセーナは当時17歳の彼も戦力として数えながら多くの出場機会を提供。セリエDでは32試合(2474分間)に出場し、3試合連続得点を含めた5得点4アシストの活躍でリーグ2位の立役者になるも、セリエCへの復帰をかけたプレーオフでは惜しくも敗れたことで最終的には苦汁をなめる結果にて終えている。
■2022-2023年(SPAL)
いくつかのクラブから関心を集めるなかで、次なるクラブとして選択したのがセリエB(イタリア2部)の『S.P.A.L.』であり、4部リーグからの個人昇格として2022/23シーズンをスタート。シーズン序盤は上位カテゴリでの適応時間として限られた出場時間であったが、冬の移籍市場にて主将を務めるサルバトーレ・エスポージトのローン移籍が起きたことにより指揮官であるダニエレ・デ・ロッシは彼を代役として起用するようになっていた。
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この事象に伴ってセリエBでの出場機会を格段に増やしながら経験を積むも、チームとしては降格圏に沈む苦しい時期が続いており、決してポジティブな環境下でのプレーとはなっていなかった。チッタデッラやベネヴェントを相手に得点をするなど20試合(1479分間)で2得点1アシストの成績でシーズンを終えているが、SPALは2015/16シーズン以来となるセリエC(イタリア3部)への降格が決定している。
代表歴
これまでは下位カテゴリの選手であったことから世代別代表との縁はなかったが、SPALへの移籍によって2023年3月よりイタリアU20でのキャリアを始めている。2023年5月からはチェゼーナでかつてチームメイトであった3名(チェーザレ・カサディ、リッカルド・トゥリッキア、サムエル・ジョヴァーネ)と共にU20ワールドカップに臨み、全試合への出場と大会準優勝に貢献するなど評価を上昇させた。
移籍の噂
SPALとは2025年6月末までの契約を残しているが、セリエCへの降格によって移籍は避けられない状況にあるだろう。SPALの会長であるジョー・タコピナは彼がセリエCにいるべきではないと語りつつ、ローンを容認してでもクラブに残すことを目指しているが、既に国内のサッスオーロやトリノ、ジェノアが獲得に動くなど何らかの形での移籍は確実視される。
プレースタイル
レジスタとして中盤の軸となる彼は、長短のパスを使い分けながら局面を変えるゲームメイクの役割を得意とする。守備ではアグレッシブかつ技術が光るタックルで刈り取るなど危険な芽を潰す動きを見せるほか、180cm台の恵まれた体躯で球際での強さも持っている。また、積極的にゴール前を駆け上がりながらフィニッシャーとして得点を挙げる姿も見られ、特にサイドからの折り返しやゴール前でのこぼれ球をレンジ問わず冷静に叩き込むシュートセンスも特徴的だ。若くしてイタリア4部で経験を詰めていることも彼にとっては大きなアドバンテージとなっている。