名前 | クワドォー・バー(Kwadwo Baah) |
---|---|
生年月日 | 2003年1月27日 |
国籍/出身 | イングランド(ホルブ・アム・ネッカー) |
身長 | 182cm |
ポジション | WG |
所属 | ロッチデール |
ボールボーイ時代に話題を集めたロッチデールの怪童
プレー動画
経歴
■2003-2017年(幼年期~クリスタル・パレス)
両親が共にガーナ人である彼は、ドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州にあるホルブ・アム・ネッカーにて誕生した。ドイツ生まれだが、育ってきたのはイギリス・ロンドンのサウス・ノーウッドであり、地元から7kmほど離れたムーンショットFC(キャットフォード)にてキャリアを始めている。同クラブでプレーしていた9歳の頃、現在はマンチェスター・シティのアカデミー採用責任者であるジョー・シールズによって才能を見出され、地元を代表するクリスタル・パレスの下部組織に加入した。
クリスタル・パレスでの彼を象徴するエピソードは選手ではなく、2016年10月16日に行われたウェストハム戦でのボールボーイを担当していた際の出来事であった。クリスタル・パレスが1点ビハインドで苦しむなか、相手GKのアドリアンが時間稼ぎを試みたところをボールボーイである彼がピッチに入りボールをセットしたことが大きな称賛を浴びたのだ。試合には破れたがクリスタル・パレスに貢献する行動は話題を集め、クラブ公式でも取り上げられるなど13歳の彼にとっては嬉しい時間であったという。
ただ、プレーの面においては周囲を牽引するような完璧な子どもではなく、14歳となった2017年夏にクリスタル・パレスからの退団を余儀なくされた。
■2017-2021年(キネティック~ロッチデール)
クリスタル・パレスから退団後、彼をスカウトしたジョー・シールズの推薦によりキネティック・アカデミーに彼の姿はあった。大学などの教育機関とパートナーシップ関係にあるクラブでは、誰しもがプロサッカー選手になれるわけではないという考えを選手に説き、サッカー以外の部分にも焦点をあわせる必要があると人間性でも彼に大きな影響を与えていた。キネティック・アカデミーで才能を強化していた彼は、2018年に同クラブの創設者であるハリー・ハドソンが監督を務めるノンリーグのホワイトリーフF.C.において15歳ながらシニアデビューも飾っている。
これらの印象的なプレーからジョー・シールズが就任したマンチェスター・シティを始めとするプレミアリーグのアカデミーから関心を集めていたが、早い段階でのデビューが可能であるとアプローチをかけた現在のロッチデールに移籍。その言葉通り2019年10月1日に行われたEFLトロフィーのボルトン戦にてデビューを飾り、EFLリーグ1(イングランド3部)を含め初年度は10試合に出場した。
2020/21シーズンを迎えると、開幕節となるスウィンドン・タウン戦では初アシストを記録。以降の序盤戦では出場機会は限られるも、久しぶりのスターティングメンバーに名を連ねたウィガン戦で初得点を記録したことで再び出場時間が増えるきっかけを掴んでおり、チャールトン・アスレティック戦では2得点を記録する活躍でチームの戦力となることを証明している。
代表歴
これまでのキャリアの背景や3部リーグでのプレーということもあり、イングランドの世代別代表には招集された経歴を持っていない。一方、出生国ドイツや両親の出身地であるガーナを代表することも可能であるため、それらの国を選択する可能性もあるだろう。
移籍の噂
具体的なクラブ名は報じられていないが、イングランド国内のほか、ドイツやスコットランドのクラブからも関心を持たれているという。ロッチデールとしてもクラブ生え抜きの有望株であったルーク・マセソンを100万ポンドで売却した事例があるため、彼を売却することも避けられないだろう。ロッチデールとは2021年夏までの契約となっているため、早くて今冬での売却も考えられることだ。
プレースタイル
右利きである彼は左ウィングを本職としており、高い身体能力を活かしたドリブルや強烈なパンチ力のあるシュートを武器に脅威となる選手だ。182cmの長い手足のリーチでフィジカルポテンシャルにも秀でていることも彼のポジティブな材料であり、新たなトップクラブに身を置くことで覚醒のときを迎えることも可能だろう。