キリアン・シルディリア

選手紹介
名前キリアン・シルディリア(Kiliann Sildillia)
生年月日2002年5月16日
国籍/出身フランスモンティニー=レ=メス)
身長186cm
ポジションRSB/CB
所属SCフライブルク

柔軟な適応力でフライブルクの躍進を支える逸材

プレー動画

経歴

■2002-2020年(幼年期~FCメス)

日韓ワールドカップの開催が直前に迫っていた2002年5月、フランス北東部・モゼル県で栄えるモンティニー=レ=メスに彼は誕生した。ルーツはフランス海外県のグラドループにもあり、母親が作るコロンボ・ド・プレー(鶏肉をカレー粉などの香辛料で煮込んだカリブ海地域の郷土料理)はルーツを思い起こす大好きな料理となっている。

6歳の頃より近所の『ASモンティニー=レ=メス』でキャリアを始めているが、1年後には『APMメス』に加入。それからまた1年後の2010年7月には『FCメス』の選手になるなど、メス市内のクラブを短期間で渡りながら地元を代表するプロクラブに到達している。メスのユースシステムにて育成されながら、フランス世代別代表にも選出されるほどの実力へと成長し、2019年頃からはトップチームのトレーニングセッションにも参加するなど将来を嘱望されていた。

2020年1月に行われたクープ・ドゥ・フランス(カップ戦)3回戦となるFCルーアン戦にて初めてベンチ入りを果たすも、チームは4部リーグ所属のクラブを相手に0-3で惨敗。本来であればデビュー戦になることが考えられていたが、それは実現することなく、COVID-19によるパンデミックの影響もありながら2019/20シーズンを終えている。シーズン終了後にはメスからのプロ契約が提示されながらも、当時18歳の彼は応じることなく、フリーエージェントとして次なる挑戦を考えていた。こうした状況でアプローチをかけたのがホッフェンハイム、シュトゥットガルト、フライブルクのブンデスリーガ勢であり、そこから選択したのが『SCフライブルク』であった。

■2020-2022年(SCフライブルク)

フライブルクではプロ契約と同時にレギオナルリーガ(フランス4部)に所属するセカンドチームへと組み込まれ、南西部地域において36試合(3200分)に出場。初年度から守備を牽引するだけでなく、自身で7得点も記録するなど攻撃でも強さを見せながらリーグ優勝と3.リーガ(ドイツ3部)昇格に大きく貢献した。

 

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4部リーグを制したこと評価された彼は、2021/22シーズンのプレシーズンより本格的にトップチームにも帯同し、序盤戦を自らの手で掴んだ3部リーグで経験を蓄積。こうした状況において、2021年10月にジョナタン・シュミット(コロナ後遺症)とルーカス・キュブラー(喉の痛み)が離脱したことで右サイドに欠員が発生すると、週末に控えていたRBライプツィヒ戦にて抜擢されたのが彼であった。

ライプツィヒとのデビュー戦ではフル出場にて1-1の引き分けに終えるパフォーマンスで敗戦を回避すると、その後はフライブルクのトップチームに定着している。そんな2021/22シーズンは9試合(176分)とデビュー戦以外では途中出場が常であったが、徐々にブレイクの時が迫っていた。今季はチーム事情にあわせて本職のセンターバックから右サイドバックを中心にプレーしており、開幕節となったアウクスブルク戦ではいきなりのアシストで勝利に貢献。その後はリーグ戦のみならずヨーロッパリーグでも主力に定着するなど市場価値を急激に高めているところだ。

代表歴

優秀なセンターバックが止めどなく出現するフランスにおいて、彼も同世代の才能に埋もれることなく世代別代表にはメスの所属時から招集されている。Jean-Claude Giuntiniが一貫して指揮するフランスU16~U18を経た彼は、19歳となった2021年9月にフランスU20へと移行している。期待されるのは2023年6月より開幕するU21欧州選手権への出場と、2024年夏に控える自国開催のパリオリンピックへの貢献だ。

移籍の噂

フライブルクとは2024年6月末までの契約を残しており、今季より名前が知れ渡っているため2023年夏の移籍市場から賑わせる存在になるだろう。ただ、2023年1月時点でバイエルン・ミュンヘンに次いでブンデスリーガの2位につけていることから、フライブルクでのタイトル獲得に専念することだろう。チャンピオンズリーグへの出場権を手にするなどがあれば、残留の線が大きいことも予想される。そんな彼の代理人を務めるのは欧州に幅広いコネクションを持っている「ロゴン社」だ。

プレースタイル

ユースカテゴリとフライブルクのセカンドチームまでは186cmのフィジカルを武器としたセンターバックであり、現在の主戦場である右サイドバックの経験はわずかながらもブンデスリーガの舞台で適応。中央で培われた対人戦(スピードとヘディング)の強さと優れたフィード能力はサイドでも活かされており、ダイナミックな推進から攻撃に厚みを与える場面もあるなど、個の強さはフライブルクの躍進を支える要因だ。また、フランス人ながら学校で2年程度学んだドイツ語でインタビューに応じる明晰さを持ち、こうした理解力はピッチ上での堅実な判断力にも反映されている。

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