キーン・ルイス=ポッター

選手紹介
名前キーン・ルイス=ポッター(Keane Lewis-Potter)
生年月日2001年2月22日
国籍/出身イングランドキングストン・アポン・ハル)
身長170cm
ポジションWG/CF
所属ハル・シティ

バリエーションに富んだプレーでハルを牽引する俊英

プレー動画          

経歴             

■2001-2015年(幼年期)

イングランド・ヨークシャー地方のキングストン・アポン・ハル(通称:ハル)にて彼は誕生している。父親のカールと母親のタラは幼い頃に離婚をしているため、彼と兄弟は母親と一緒に暮らしていた。自宅はホルダーネス・ロード沿いに位置しており、ハルでも最大規模の公園である「イーストパーク」にて兄マーリーとボールを蹴っていたという。最初に所属したのはハル郊外のヘスル・レンジャーズであり、そこでは11歳の誕生日から1ヶ月後に通算300ゴールが祝われるほどの存在として君臨。ハルの地域ユースリーグでは1シーズンで128ゴールを記録するなど、当時はスーパーストライカーとしての名前をほしいままにしていた。

彼は家庭の事情もありプレストン・ロードやマーフリート、ロングヒルでも生活するなどハル内を転々としていたこともあり、ヘスル・レンジャーズの他にもコステロやハル・ボーイズというクラブでもプレー。当然のように地域を代表するハル・シティAFCからのオファーが届いていたが、彼は地元のリーグで友人らとプレーすることを好んでいたことで、最初は戸惑いの姿勢を見せていたという。それでも14歳でハル・シティと契約を交わし、本格的にプロサッカー選手への道を歩み始めることになった。

■2015-2021年(ハル・シティ)

セント・メリーズ・カレッジ(中等学校)に在籍しながらハル・シティのアカデミーでプレーすると、17歳で迎えた2018/19シーズンではU18とU23の両方に出場しており、2カテゴリ間では34試合24得点と得点を量産。2019年1月にはFAカップ3回戦のミルウォールFCを相手にトップデビューを飾ると、ハル・シティとしては彼を試す意図も含め、3月からの数ヶ月間はナショナルリーグ・ノース(イングランド6部)のブラッドフォードAFCにローン加入にて5試合に出場している。このシーズンは結果的にハル・シティの年間最優秀アカデミー選手にも選出された。

2019/20シーズンはチャンピオンシップ(イングランド2部)で闘うトップチームに帯同し、第16節のウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(WBA)戦ではリーグデビューを飾っていた。第19節のバーンズリーFC戦では途中出場からプロ初ゴールを記録するなど順調な歩みを見せていたが、年が明けた2020年からはハル・シティにとっての地獄が開幕。第27節に9位として挑んだフラムに負けて以降、最終節までの20試合で1勝3分17敗という稀に見る史上最悪な不調期が重なり、結果的にハル・シティは最下位に沈み降格が決定している。彼自身は21試合(486分)で2得点2アシストの成績を残した。

EFLリーグ1(イングランド3部)の降格によりハル・シティには当然のことながら選手の流出が発生。しかし、この主力選手の退団は若い彼にとっては出場機会を増やすことのできるきっかけとなり、2020/21シーズンの開幕節となるジリンガムFC戦ではフル出場にてシーズンのオープニングゴールを記録している。その後は一時的に得点から遠ざかる時期もありながらも、シーズンを通して51試合15得点6アシストという成績を収め、ハル・シティのEFLリーグ1優勝にも大きく貢献した。

2021/22シーズン。1年で再び戻ったチャンピオンシップでは、開幕節のプレストン・ノースエンドを相手に1得点1アシストを記録し好調なスタートであった。彼にとっては2部リーグでの本格的な挑戦となりながらフル出場でチームを牽引するも、第2節からは勝利から遠ざかるなど苦しんでいる。彼の真価が問われるシーズンとなるだろう。

代表歴            

ユースレベルでもトップカテゴリではプレーしていなかったこともあり、イングランドの世代別代表での出場歴は持っていない。現在は20歳と同世代に比べて出遅れているような部分もあるが、もしかすると逆転の評価を得る可能性もあるのではないか。

移籍の噂           

現時点ではハル・シティとの契約を2023年6月末までに延長しており、彼自身も地元のハル・シティでプレーすることを重要視しているため移籍の可能性は低い。しかし、ハル・シティというクラブのエスカレーター状態が続くようであれば、新たなカテゴリへの挑戦も考えることだろう。クラブとしてはレジェンドであるニック・バーンビーの足跡を辿らせたい存在だ。

プレースタイル        

右利きの彼はウィング(主に左ウィング)を主戦場としており、アイデア溢れるボールタッチと前への推進力で相手ディフェンスを翻弄できるドリブルを持っている選手だ。左右両方の足から品質の高いクロス・パスを供給できるため、彼の対峙した選手はそのプレーの幅に苦戦を強いられることだろう。

そんな彼の真骨頂はストライカーさながらのゴールへの嗅覚であり、170cmと体格面でのハンディを抱えながらも背後を取る動きでヘディングでの得点も多いのは、スーパーストライカーとしてプレーしていたかつての名残だろう。こうした働きから中央で起用されることも度々見られているため、彼が小さなクリスティアーノ・ロナウドとして注目を集める日もそう遠くはない。

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