名前 | アビブ・ディアッラ(Habib Diarra) |
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生年月日 | 2004年1月3日 |
国籍/出身 | フランス/セネガル(ゲディアウェイユ) |
身長 | 179cm |
ポジション | AMF/CMF/DMF |
所属 | RCストラスブール |
※Habibはハビブ、Diarraはディアラとも表記される
ONE PIECEをこよなく愛するストラスブールの大器
プレー動画
経歴
■2004-2018年(幼年期~ミュルーズ)
セネガルのダカール首都圏を構成する沿岸地域のゲディアウェイユに生まれた彼は、5~6歳でフランスに移住してきた過去を持っている。父親のサンバ・ディアッラは元プロサッカー選手であり、他のスポーツに興味を示すことなくボールを蹴っていた。幼少期は友人と遊ぶだけでなく、一人でスタジアムの雰囲気や対戦相手のイメージをポールに投影するといった想像を膨らましながら練習を重ねていたそうだ。
スイスの主要都市バーゼルにも近いフランス北東部のグラン・テスト地域圏に属するミュルーズに移住すると、フランス国内でル・アーヴルACに次いで古い歴史を誇る『FCミュルーズ』に入団。8歳からストライカーとしての成長を見せると、14歳頃からフランスサッカー連盟(FFF)が力を入れる13~15歳の「プレフォルマシオン(前育成年代)」を育成するためのトレーニングセンターであるポール・エスポワールに参加していた(彼はナンシーにあるグラン・テスト支部の所属)。
センターでの寮生活では親に何週間も会えないこともあったが、同じような境遇のチームメイトと支え合いながら2年課程を過ごしており、U15カテゴリでの2年目となった2018年にアルザス(かつての地域名)の少年らが加入を夢見る『RCストラスブール』への加入が実現した。家族が住んでいるミュルーズからも近いストラスブールでのプレーはとても大きなメリットとなっている。
■2018-2023年(ストラスブール)
ストラスブールでもストライカーとしてプレーを続けていたが、ストラスブールU17にて最初のプレシーズンを過ごしていた15~16歳頃より中盤へのコンバートが決行。大きな驚きと変化であったが自分の良さを発揮できる場所と信じて受け入れると、そこで見事な変貌を遂げたことで17歳となった2021年7月には最初のプロ契約を結んでいる。
プロ契約締結後の2021/22シーズンでは、新たな指揮官に就任したジュリアン・ステファンによってトップチームに引き上げられると、2021年10月に行われたリーグ・アン(フランス1部)第10節のASサンテティエンヌ戦にてデビューを達成。トップチームでのベンチ入りは継続的に行われるも出場機会は限定されていたことから、フランス全国選手権3(フランス5部)を闘うリザーブチームでも並行してプレーし、初年度はリーグ戦の4試合(107分)での出場に終えている。また、その4試合のうち、第32節のトロワAC戦では初先発にも抜擢されるなど、日頃の努力が実る瞬間もあった。
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新たな2022/23シーズンではプレシーズンから印象的な活躍を見せたことで昨季以上に多くの出場機会を得ており、第6節のスタッド・ブレスト29戦では自らのボールロストから失点に繋がるも、即座に相手のファール誘ってPKを奪取するなどフルタイムでの出場も経験。2023年1月にはチームが降格圏に位置していたことからジュリアン・ステファンが解任されるも、暫定監督を経てシーズン3人目の指揮官となったフレデリック・アントネッティも彼を戦力として評価しており、出場機会が失われることはなかった。そんなアントネッティの指揮下ではアビブ・ディアロを支える攻撃的なポジションを任されており、2023年4月からはゴールとアシストという形で結果を残しているなど、シーズン終盤にて適正ポジションを発見したように見受けられるところだ。
代表歴
セネガル共和国を代表することも可能だが、世代別代表ではフランスを選択。特別な結果を残してはいないが、フランスU18ではゲームキャプテンとして出場しており、ここまでU16/U18/U19での出場歴を持っている。
移籍の噂
最初のプロ契約から翌年には契約更新を交わしており、現時点で2027年6月末までの長い契約期間を残している。レスター・シティはストラスブールのエースであるアビブ・ディアロとのセットで興味を持っていると報じられているが、彼自身はストラスブールへの愛着も深く特に言及はしていない。また、アストン・ヴィラやウルヴスといったイングランドのクラブから熱い視線が送られている。SNSではリヴァプールとバイエルン・ミュンヘンをフォローしているなど、これらのクラブは好きであることも考えられる。
プレースタイル
かつては強靭でパワフルなストライカーであったが、コンバートによってボックス・トゥ・ボックスの選手へと変貌を遂げており、ディフェンシブなミッドフィールダーから攻撃的な位置まで幅広くこなす逸材だ。守備では非凡なボール奪取のセンスやアグレッシブで献身的な姿を見せているが、現状での最適解は1トップであるアビブ・ディアロを支える攻撃的な位置だろう。
ピッチ上で周囲に積極的に声を出しながらゲームをコントロールする能力も兼ね備えているが、相手からの圧を回避する技術や時折見せる軽率なミスも彼の特徴であるため、様々な選択が必要な位置よりは前線のアタッキングサードで影響を与えることが向いているのではないか。また、利き足ロブパスなどの空間を使ったパスセンスに優れているほか、かつての名残りからゴール前で決定的な働きを行うゴールへの嗅覚や勝負強さも評価できる。多くの成長イメージがある彼をどう育てられるかは指揮官の腕にかかっていることだ。
小ネタ
幼い頃から漫画を見るのが好きであり、特に「ONE PIECE(ワンピース)」は強い影響を受けている作品であることを語っている。ルフィが映画「ねじまき島の冒険」で発した《命かけなきゃ、未来は拓けねぇ》というセリフは自身を象徴するような言葉であるそうだ。また、バスケットボールも大好きである。