名前 | ジファイロ・リート(Givairo Read) |
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生年月日 | 2006年6月2日 |
国籍/出身 | ![]() ![]() |
身長 | 175cm |
ポジション | RSB |
所属 | ![]() |
※Givairoはジヴァイロ、ジバイロ、Readはリードとも表記されるだろう
驚異的な活躍を続けるファン・ペルシの秘蔵っ子
プレー動画
経歴
2006-2017年(幼年期)
オランダの首都アムステルダムに誕生した彼は、かつてのオランダ領であったスリナム共和国にルーツを持った少年となっている。キャリアの最初を過ごしたのはアマチュアクラブの『AVV Zeeburgia』であり、近年ではライアン・フラーフェンベルフを輩出するなど、数多のプロサッカー選手がキャリアの出発地とするクラブで彼もまた基本技術を培っていた。同世代にはスカイ・フィンク(アヤックス)とイムラン・ナジ(フォレンダム)が在籍しており、スカイの父親でありオランダA代表歴もあるマルシアノ・フィンクの指導も受けていたそうだ。

https://www.zeeburgia.nl/1/259/zeeburgia-onder-10-1-trotse-kampioen/
彼らを要するZeeburgiaは地域のコンペティションを次々に制しており、U11カテゴリでは多くのプロクラブを相手に1度も負けなかったという逸話を持つなど、結果的に同クラブでの最終年度となったこの時期は無双状態にあったという。こうしてシーズンを終えた彼は2017年夏に以前から招待を受けていた『FCフォレンダム』の下部組織に加入し、新たなクラブでの一歩を踏み出している。
2017-2023年(フォレンダム)
12歳でU12カテゴリという平均的な歩みで始まっているが、約3年半後の2022年3月にはヨング・フォレンダム(U21)に駆け上がるまでの器に成長しており、15歳9ヶ月17日でのトゥヴェーデ・ディヴィジ(オランダ3部)デビューはマイロン・ボアドゥに次いで歴代2番目の若さとなる話題であった。そんな彼は出場だけに留まらず、デビュー2試合目のVVアイセルメールフォーゲルス戦では得点も記録。チームの成績こそ振るわなかったが、彼自身は12試合での出場機会を得るなど充実した時間を過ごしている。

翌2022/23シーズンではヨング・フォレンダムの主力となるだけでなく、ヴィム・ヨンクが率いる1stチームのトレーニングにも帯同し、2023年3月のフォルトゥナ・シッタート戦では1点リードで迎えた試合終了間際でのエールディヴィジ(オランダ1部)およびトップデビューを達成。一見順調に思えるが主戦場のヨング・フォレンダムはU21リーグに降格を喫するなどチームとしては昨季に続いて苦しい時期であった。シーズン終了後、フォレンダムからは1stチームへの昇格が含まれたオファーを受けていたが、彼は合意することなく2023年夏の移籍市場にて名門『フェイエノールト・ロッテルダム』に移籍することを決断している。
2023-2025年(フェイエノールト)
フォレンダムではシニアカテゴリでプレーしていたが、フェイエノールトでは一転してロビン・ファン・ペルシが率いるU18カテゴリで最初にプレーすることが決定。過去2年に比べるとリーグレベルを落とすような環境であったが、アムステルダムからロッテルダムでの生活が始まったことも含めて順応するための期間であったことが推察されるだろう。
フェイエノールトU18として参加したクロアチアでの国際大会では、決勝戦でマンチェスター・ユナイテッドを崩しての優勝と大会最優秀選手に選出されるなど名刺代わりの結果を早々に残している。2024年1月の冬季キャンプでは1stチームに帯同する形でスペインを訪れており、帰国後はU21リーグでの出場とUEFAヨーロッパリーグのASローマ戦でデビューを飾るまでの評価を受け、複数カテゴリを往復しながらもアピールに成功した。
Youngest @eredivisie player this century with 3 assists.
💎 Givairo Read#twefey pic.twitter.com/nBRTIbB2Rr
— Feyenoord Rotterdam (@Feyenoord) March 17, 2025
2024/25シーズンはブライアン・プリスケの就任に伴う新体制へと移行しており、PSVとのヨハン・クライフ・スハールでは後半途中からの出場で優勝を経験。今季の右SBにはスイス代表のジョルダン・ロトンバが加入したことで彼の出番は限られていたが、ロトンバの長期負傷離脱によって2024年10月以降は彼が1stチョイスとして先発に抜擢されるような環境が構築されるなど追い風が吹いていた。さらに、指揮官にU18で一緒であったロビン・ファン・ペルシが就任し、2025年2月にはACミランとの一戦で彼自身が夢であると語っていたUEFAチャンピオンズリーグの舞台に立ち勝利に貢献したほか、翌月のトゥウェンテ戦では1試合3アシストを記録するなど著しい評価を手にしているところだ。
代表歴
2022年9月にオランダU17への招集と16歳でのデビューを飾り、翌年2023年10月には17歳ながら飛び級にてオランダU19でのプレーに成功している。直近の活躍からU21を経ずにフル代表への招集も噂されており、デンゼル・ダンフリースの負傷離脱で追加招集も夢ではないと思われていたが、ロナルド・クーマンが選んだのはユーリ・バース(2003年生)であった。報道陣も会見の場でクーマンに彼の存在を問いかけたが、クーマンは「その名前は頭に浮かばなかった」と語るなど、左利きを欲していた現時点では構想に含まれていない状況となっている。
移籍の噂
2024年9月にフェイエノールトとの新たな契約に合意しており、2028年6月末までの契約を残している。彼に対して興味を持っているクラブとしてはバルセロナとリヴァプールが報じられており、特にリヴァプールは移籍初年度に指導を受けていたアルネ・スロットが監督を努めているなど関係性は深い。代理人グループはオランダ人選手のクライアントを中心とするMuy Maneroが担っている。
プレースタイル
右サイドバックが現在の定位置である彼は、攻守においてアグレッシブなスタイルを貫いており、利き足である右足から放たれるピンポイントクロスは味方FWの動きを見逃さないことも含めて象徴的なスキルとなっている。基本技術の高さと優れたアジリティ、簡単には倒れないボディバランスの強さによって縦への推進力だけでなく、1vs1での地上戦においても動き出しでボールを引っ掛けながら刈り取るなど守備面でも活かされている。
身長はエールディヴィジ公式などでは185cmとも表記されているが、実際の身長はそれよりも10cmほど小さな175cm程度と小柄な部類に含まれるだろう。攻撃的なセンスはフォレンダム時代に様々なポジションを経験したことが背景にあり、U16時代には左右のウィングやトップ下、ストライカーでも起用されるなど現在にも引き継がれている。また、ヨング・フォレンダムでは選手層の薄さから左サイドバックにも挑戦しており、ロールモデルにジョアン・カンセロを挙げていた。
小ネタ
Zeeburgiaでは母親の姓であるダンダスの名前で登録されていたが、両親の結婚に伴って現在は父親姓のリートとなっている。