エティエンヌ・グリーン

名前エティエンヌ・グリーン(Etienne Grenn)
生年月日2000年7月19日
国籍/出身フランスコルチェスター)
身長190cm
ポジションGK
所属サンテティエンヌ

一発逆転劇を見せたサンテティエンヌの新たな守護神候補

プレー動画          

経歴             

■2000-2009年(幼年期~ESヴォーシュ)

イギリス人の父リチャードとフランス人の母マルレーヌを両親に持つ彼は、イングランド南東部のコルチェスターにて誕生している。母が故郷を忘れないようにフランス系のエティエンヌという名前が付けられているが、4歳となる頃に家族はフランスのヴォーシュに引っ越していた。サンテティエンヌの北約20kmに位置する人口9,000人の小さな町では、後にチームメイトとなるデュラン・シャンボスト(1997年生)の両親から家を購入しており、自宅から20m先にあったスタジアムを本拠地とするESヴォーシュでプレーすることは当然の選択であったという。U7~U9までのカテゴリで彼を指導していたエリック・ヴィリセル氏は当時の彼を「非常に控えめで内向的な子どもだったことを覚えているよ」と回想している。

通常、子どもたちがサッカーを始めるときには1つのポジションに絞らずプレーさせることがクラブの基本方針であったが、エティエンヌはゴールマウスに惹かれるようにして自らゴールキーパーになることを志願。教えたわけでもないのにゴールキーパーとしての資質を覗かせており、周囲の少年らと比べても身長が大きかったことから9歳となる頃には名門ASサンテティエンヌによってスカウトされたという。

■2009-2021年(サンテティエンヌ)

2009年よりサンテティエンヌの下部組織でのキャリアを歩み始めた彼は、持っている資質を見せるような逸材であったが、年齢を重ねるにつれて問題となったのはレベルではなくチーム内における競争であった。ゴールキーパーというポジションはピッチ上に1人しか存在しないため、サンテティエンヌU16に昇格以降は彼がファーストチョイスになることはなかったと当時のチームメイトは語っている。

U17ではNathan Crémillieux(現:無所属)とRyan Bouallak(現:トロワ)が優先的に出場機会を得ており、U19では1歳下のステファン・バイッチに次ぐ第2ゴールキーパーとして最も権威のある大会の一つであるガンバルデッラ・カップでもビッグゲームには出場できないといった扱いとなっていた。これは彼の実力が不足していたというわけではなく、サンテティエンヌは優秀な選手が多くいたことだとされており、他のクラブに在籍していたら全試合に出場していただろうとも言われている。

ユース時代を正守護神としてプレーしておらず、2019年夏にアメリカとイギリスで行われた2つのトレーニングキャンプに参加しリザーブチームに昇格を果たしているが、フランス全国選手権2(フランス4部)の開幕2試合で5失点を喫してからはリザーブチームでの出場機会も限られていた。そのような状況でも20歳の誕生日を直前に控えた2020年6月には、サンテティエンヌと1年間のプロ契約を締結。契約期間から察するにも彼に与えられていたラストチャンスとも解釈できるような内容であった。

 
 
 
 
 
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プロ契約後の2020/21シーズン、昨シーズンまで所属していたテオ・ヴェルモットの退団とステファヌ・リュフィエの電撃引退に伴って空席となった枠を埋めるように第3ゴールキーパーとしてトップチームに昇格。同シーズンのチームは降格圏をギリギリで避けるような順位であり、クラブには若い彼をプレーさせるような余裕は持っていなかった。しかし、守護神のジェシ・ムランがハムストリングスの怪我、第2GKのステファン・バイッチも足首の怪我により離脱することになった第31節のニーム・オリンピック戦、指揮官であるクロード・ピュエルが選択したのが彼であった。

18位のニームと15位のサンテティエンヌという勝利が絶対条件である試合においてトップデビューを飾ると、後半42分にはニームに与えられたペナルティキックを左手一本でセーブしており、デビュー戦を無失点にて終える活躍で起用に応える活躍を見せていた。このパフォーマンスによって8試合連続での出場機会を得ると、結果的にデビュー戦を含めた8試合で8失点、3試合でのクリーンシートと4勝1分3敗で勝ち越したこともありクラブのリーグ・アン(フランス1部)残留に大きく貢献。第37節のLOSCリール戦では首位を走る相手を無失点に押さえている。


代表歴            

これまで世代別代表とは無縁の存在であったが、クラブでの活躍が評価されたことによりU21EUROの決勝トーナメントに向けたフランスU21に招集(アルバン・ラフォンの代役として)。出場こそしていないが国際大会の雰囲気を感じ取る貴重な経験となっている。

移籍の噂           

1年間のプロ契約であった彼は、新たにサンテティエンヌと2024年6月末までの長期契約延長を交わしており、サンテティエンヌでプレーできる喜びを噛み締めている。9歳から所属しているクラブへの愛は強く、まだデビューから日が浅いことからも移籍については急がないだろう。まずは2021/22シーズンのポジション争いに勝利することが重要となっている。

プレースタイル        

反射的に止めるというよりはしっかりとボールの行方を予測する能力に長けており、異常な落ち着きを持っているゴールキーパーと評価できるだろう。基本的なゴールキーパーに求められるスキルは一定水準を満たしているのだが、指揮官であるクロード・ピュエルが不安に感じていたのがESヴォーシュ時代からのエピソードにあるような彼の性格面。今でも内向的な部分があるため、知的で落ち着いているという部分に生かされているところはあるが、トップチームでも彼自身が積極的にコミュニケーションを行いチームを最下部から支えることが求められている。