エンドリッキ(エンドリキ)

管理人推薦選手紹介
名前エンドリッキ(Endrick)
生年月日2006年7月21日
国籍/出身ブラジルブラジリア)
身長173cm
ポジションWG/CF
所属パルメイラス

※エンドリキ、エンドリックとも表記される

絶対的な左足を武器とするパルメイラスの至宝

プレー動画

経歴

■2006-2016年(幼年期)

ジネディーヌ・ジダンがマルコ・マテラッツィに頭突きを浴びせたFIFAワールドカップ2006の決勝戦。そこから12日後に「エンドリッキ」ことエンドリッキ・フェリペ・モレイラ・デ・ソウザはブラジルの首都であるブラジリアに誕生している。父親のドウグラス・ラモスはプロサッカー選手という夢に破れた過去を持つ人物であり、息子のエンドリッキに夢を託すべく熱心な指導を行うと、その期待に応えるかのような才能を息子は見せていたという。

当時8歳ながら10歳の少年たちと混じって行われたテストに合格したことでサンパウロFCとの関係性が始まると、年に2回程度はサンパウロのトレーニングセンターである『CFA コチア』に出向きながら成長の進捗を評価されており、その評価のためには行くたびに上のレベルを用意する必要があるなど、11歳になるまでの約3年間はサンパウロの監視下に置かれることが決まっていた。

しかし、いざサンパウロのU11カテゴリでプレーしようとするとブラジリアから約1,000km以上離れたサンパウロという距離が問題点となり、ドウグラスはクラブに仕事と住居をサポートしてくれるよう頼んだが、サンパウロは条件を承諾しなかったことで契約は破談。そこから学校にも通えなくなり、プレーを辞めた時期もあったと回想するなど道が閉ざされる事態を危惧したドウグラスは、SCコリンチャンスとサントスFCにアプローチするも、コリンチャンスはサンパウロと同様の理由で契約には至らず、サントスはそもそもテストのための渡航費と滞在費をサポートしなかったなど雲行きは怪しいままであった。

次なる一手としてドウグラスはサンパウロと提携していたブラジリア・フトボル・アカデミアを活用し、南米最大規模のジュニア大会である『Go Cup 2016』に参加させることで、この大会でのプレーを動画に収めようと考えていた。キャリアの瀬戸際まで追い詰められていたエンドリッキは同大会で多くの得点を始めとする印象的なプレーを見せており、その映像を2016年4月末にYouTube上にアップロードしたことで1週間後にはSEパルメイラスからテストに招待されるなど多方面から反響が発生。ここでようやく明るい見通しが立ったのだ。

同時期にはかつて彼をテストに招待することすら拒否していたサントスからの連絡を受けており、以前にドウグラスが要求したものを全て提示していたが、数ヶ月前の対応が何もなかったかのような態度に驚きを隠せなかった親子はこのオファーを拒否している。ちなみにエンドリッキは幼い頃からサントスに憧れており、父からサントスに行くことも選択肢として与えられていたが、自身に扉を開いてくれたパルメイラスに残りたいと決断したという。

■2017-2022年(パルメイラス)

2017年2月からパルメイラスの一員となっているが、最初は母親であるシンチアとの暮らしからのスタートであった。エンドリッキは後のインタビューにて母親の存在が大きかったと語り、同じくサンパウロ州のクラブであるパルメイラスに母が来たくないと答えればそれは実現しなかったと回想。数ヶ月後には父ドウグラスもブラジリアでの仕事を諦め、サンパウロのバーハ・フンダ(バスターミナル)で朝4時に起きながら朝食を売り始めている。

ただしそれはパルメイラスから仕事の斡旋があるまでのことであり、当初の条件通りにパルメイラスはドウグラスにクラブのトレーニングセンター清掃員としての仕事を提供。ようやく少しながらフットボールに専念できる環境を手に入れたエンドリッキは、初年度の2017年シーズンに66ゴールを決めてみせている。ちなみにパルメイラスでの最初のタイトルは2017年6月に湘南ベルマーレの主催による日本で開催された『2017 コパ・ベルマーレ U11』であった。

その後、2018年にはカンピオナート・パウリスタU11での優勝と得点王のタイトルを手にしており、決勝トーナメント1回戦のサントス戦でのバイシクルゴール、決勝戦では決勝ゴールを決める活躍で父親を涙させるなど10歳ほどの若さであったが一部のパルメイラスのファンには認知され始めていたという。そして翌年の2019年シーズンにはパルメイラスU13として4つのコンペティションを制したほか、周囲と1~2歳ほど離れながらもパルメイラスU15でも活動しながら気づけばクラブ通算100ゴールをゆうに超えていた。

 

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2020年シーズンはCOVID-19の影響もあり2020年10月からの活動であったが、11月には14歳ながらパルメイラスU17での最初のゴールを記録するなど7試合で1得点を記録。2021年シーズンはU17カテゴリから始まりながらも、15歳となった8月にはパルメイラスU20でのデビューを飾り、デビュー2戦目にしてU20カテゴリでの得点を奪う活躍で、パルメイラスU17では15試合で8得点、パルメイラスU20では13試合で5得点と才能は留まることをしらない。2022年1月からはコピニャ(U20のコンペティション)の2試合で4得点という衝撃が広がることになった。

代表歴

ブラジルU15への招集歴を持つが、COVID-19の影響で2021年のU15南米選手権が中止となったことから世代別代表としてのキャリアは本格的には始まっていない。

移籍の噂

ブラジルでは16歳からプロ契約を結ぶことができるため、14歳から交わしている現状のトレーニング契約内では自由に移籍できることが認められている。そのためレアル・マドリードやFCバルセロナ、イングランド方面のクラブからの関心を集めており、既に争奪戦は水面下で実施されているところだ。

しかし、親子はパルメイラスへの恩義を感じており、まず確実に16歳となる2022年7月にはパルメイラスとのプロ契約が結ばれることだろう。父親のドウグラスはパルメイラスの清掃員として雇ってもらったことや、その際に知り合ったジャイウソン(2021年まで所属していたGK)には歯の補綴物料金(ドウグラスは歯が8本しかなく、他の従業員と同じ固形物を食べることができないことに気づいたジャイウソンの配慮)を支払ってもらうなどパルメイラスに対しては不誠実な行動をしないことが予想される。

 

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欧州への憧れは公言するも具体的なクラブ名は挙げておらず、Instagramでも特定のクラブはフォローしていない。彼の代理人グループはヴィニシウス・ジュニオールやガブリエウ・マルティネッリを管理しているTFMエージェンシーであるため、ヨーロッパへの挑戦も安心して考えることができるだろう。トップチームのトレーニングにも参加しているためまずはパルメイラスのトップチームでの成功からだ。

プレースタイル

一部の心なき対戦相手のサポーターからは年齢詐称を疑われるほどの並外れた才能を持った選手であり、ウィングやセンターフォワードのどちらでもプレーできるが特にポジションへのこだわりや好みは選ばないという。最大の武器は「黄金の左足」であり、コンパクトな足の振りからは想像もつかないようなインパクトのある強烈なシュートを幾度となく沈めている。弾道が鋭いだけでなくゴールキーパーが反応できないようなコースを突く技術も備えるなどこの強みは今後のキャリアでも代名詞となるはずだ。ユースカテゴリでの170試合168得点は驚異的な決定率でありこの傾向をどこまで維持できるのかは注目点だろう。

基本技術にも長けているためドリブルでの打開力にも優れており、173cmと小柄だが重心の安定した筋肉質なフィジカルを持っているため、簡単に当たり負けしない強さで彼を止めるのは至難の業だ。戦術的な成熟度もまた彼が飛び級でプレーできる要素となっており、狭いスペースでも快適にプレーできる方法を熟知しているためトップカテゴリでも順応するのには時間がかからないことが予測できる。

過去の出来事から精神的な部分も同年代の少年らと比べると成熟しており、父親のドウグラスからのアドバイスを受けながら謙虚で地に足をつけた性格だとも知られている。そんな彼のアイドルはクリスティアーノ・ロナウドとドゥドゥだ。

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