シリアク・イリエ

選手紹介
名前シリアク・イリエ(Cyriaque Irié)
生年月日2005年6月20日
国籍/出身ブルキナファソバブア)
身長/体重185cm/85kg
ポジションWG/CF
所属ディジョンFCO

※カルー・シリアクとも表記される

フランス3部でスペクタクルな活躍を見せるフィジカルモンスター

プレー動画

経歴

■2005-2023年(幼年期~レアル・デュ・ファソ)

カルー・ビ・イリエ・シリアク、選手名表記ではシリアク・イリエ、本人のInstagram上ではカルー・シリアクと表記している彼は、地域の人が見たら一目で分かるとされるコートジボワール人の名前であり、そんな生まれ故郷もコートジボワール中西部のバブアという街で誕生している。幼少期の記述については不明な部分が多く、具体的な名前が出始めたのはコートジボワールではなく隣国ブルキナファソにてキャリアを過ごしていた頃であった。

ブルキナファソではアリ・ギスーが首都ワガドゥグーにて創設した『レアル・デュ・ファソ』というクラブに所属しており、彼がプレーしていた当時はD3(ブルキナファソ3部)に所属しているなど、国内でも知られざる環境で育っている。2020/21シーズンではD3を制覇するも、同リーグのジャワバ・ジャワバFCと登録問題を巡って訴訟を繰り広げており、そんな騒動もありながら2021年11月にレアル・デュ・ファソが勝訴する形でD2(ブルキナファソ2部)への昇格が決定した。翌2021/22シーズンはD3からの昇格組ながらD2も立て続けに制するなど、2年間でD1(ブルキナファソ1部)まで到達したクラブの一員として彼も名前を連ねている。D1での挑戦が始まった2022/23シーズンは国内TOPリーグのレベルが立ちはだかり、クラブは15位で1年でのD2降格を経験した。

■2023-2024年(ディジョン)

そんな彼に転機が訪れたのは所属するレアル・デュ・ファソがフランスのディジョンFCOとパートナーシップ契約を結んだ2023年2月であり、ディジョンのスカウト担当者が継続的に視察できる環境が構築されると、そのパートナーシップの最初の署名選手として抜擢されたのが彼であった。18歳の誕生日を迎える2023/2024シーズンより『ディジョンFCO』に加入することが発表されると、2023年7月4日にはディジョンの公式Webサイトにて正式なリリースと共にTOPチームに組み込まれ、フランスでの挑戦が始まっている。

ディジョンは2020/21シーズンまでリーグ・アン(フランス1部)を舞台に戦っていたが、リーグ・ドゥ(フランス2部)への降格から2シーズン目の2022/23シーズンには18位の成績でフランス全国選手権(フランス3部)へのさらなる降格を喫するなど、彼の加入初年度はクラブに暗い雰囲気が立ち込めるような3部リーグでの挑戦であった。しかし、この降格は彼が出場機会を得るためにはプラスに働いており、開幕節となるFCルーアン戦にて早々とデビューを達成。第5節のFCヴィルフランシュ戦では後半40分に高い位置でボールを奪いカウンターの起点になると、そのまま単独でゴールに迫りながら勝利を決定づけるアシストを記録するなど、序盤からそのポテンシャルは感じさせていた。

2023年11月のFCヴェルサイユ戦では左サイドの折り返しから初ゴールを挙げ、得点後には思わずピッチに伏せながら感極まる姿が映し出され、大きな一歩を歩みだすことに成功。年が明けたシーズン後半戦からは徐々にスターティングメンバーにも名を連ねており、2024年2月に行われたACナンシー戦での1得点1アシストを皮切りに得点を重ねると、現在は第33節消化時点で25試合(1022分)6得点3アシストを記録するなど、出場時間に対して結果にコミットする彼はディジョンでも有望な若手として数えられるようになっているところだ。

代表歴

コートジボワールにルーツを持っている彼だが、2022年5月には西アフリカ地域のコンペティションであるUFOA-BにブルキナファソU20として出場しており、コートジボワールとの3位決定戦ではMOMに輝くなど世代別代表ではブルキナファソを選択している。

移籍の噂

ディジョンに加入した際は2026年6月末までの契約であったが、正式加入から2ヶ月後の2023年9月にはプロ契約を締結しており、2024年7月1日から新たな契約が有効となる状況だ。ディジョンと共に次のステージに移ることが望ましいが、クラブは現時点で自動昇格圏の2位と勝ち点差5の4位につけており、1年でのリーグ・ドゥへの復帰を確実なものとしていないなど退団の可能性も少なからずあるだろう。彼の憧れであるリヤド・マフレズが所属してきたクラブは有力な移籍先と考えられる。

プレースタイル

自身と同じようにフランス下部リーグから駆け上がったリアド・マフレズをアイドルとしており、そんなマフレズと同じく右ウィングを主戦場とする左利きのアタッカーだ。ただし、マフレズとは似てもつかない強靭なフィジカルを彼は有しており、見た目からも伝わるような185cm/85kgの身体は大きな武器となっている。このためディジョンではブルキナファソ時代よりもウィングだけでなくセンターフォワードとして器用も増えているところだ。

最大の魅力は馬力のあるドリブルであり、オープンスペースに対してストライド(歩幅)の広さを活かしてダイナミックに侵入し、その道中で相手に寄せられながらも強靭なフィジカルでブロックしながらゴールに迫る馬力はフランス3部以上のカテゴリでも通用することが予想される。また、身体の強さだけでなく左足のシュート技術やスピード、足元の技術にもマフレズをアイドルとしているだけに長けており、どのような場面でもスペクタクルな姿で楽しませる強烈な個性は今後のステップアップを期待させるだろう。

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