ファブリシオ・ディアス

選手紹介
名前ファブリシオ・ディアス(Fabricio Díaz)
生年月日2003年2月3日
国籍/出身ウルグアイラ・パス)
身長176cm
ポジションDMF/CMF
所属リベルプールFC

19歳にして100試合以上に出場するウルグアイのリーダー

プレー動画

経歴

■2003-2016年(幼年期~ラ・パス)

彼が生まれ育ったのはウルグアイ南部のカネロネス県にある小さなラ・パスという街にであった。両親は別居しており、建設関係の仕事をしている父親のガブリエル、そして祖父母と叔父がひとつ屋根の下で暮らすような境遇となっている。とはいえ、母親は隣町のラス・ピエドラスに住んでおり、後のプロデビュー戦では一緒に観戦したそうだ。

最初に所属したのは自宅から2ブロック先にある『ラ・パス・ワンダラーズ』であり、ベビーサッカーを同クラブで行いながら基本的な技術を会得。近い年代ではファクンド・トーレス(2000年生)も輩出するなど、1998年の創設から育成力にも定評を得るようになったクラブで才能を磨き、次なるステージを考える13歳で現在の『リベルプールFC』へ加入している。

■2016-2022年(リベルプール)

リベルプールの本拠地は首都モンテビデオであるため、自宅から通う日々が始まっているが、こうした送り迎えは父親がバイクで行ってくれたという。ユースカテゴリで印象的な活躍を見せていたこともあり、2020年1月にはクラブのSD(スポーツディレクター)を務めるグスタボ・フェリンの提案でプレシーズンのトレーニングに参加すると、当時の監督であったロマン・クエロは「最初のトレーニングから、既に1部リーグでプレーする準備ができていた。」と評価していた。

 

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その評価通り、16歳の終わりを迎える2020年2月に控えていたスーペルコパ・ウルグアージャではスタメンに抜擢され、リーグ王者のナシオナルを相手に延長戦を含めた120分にフル出場。87分に足を攣り、そこから数回に渡って同様の事象が起きながらも、延長後半7分にはダメ押しとなる4点目で勝利を確実なものに引き寄せ、リベルプールのタイトル獲得にデビュー戦ながら貢献した。

デビュー戦から存在感を見せていたこともあり、2020年シーズンでは新人とは思えない試合数をこなし、初年度では41試合に出場。2021年9月には18歳でその日のゲームキャプテンを担い、3年目の2022年シーズンではチームキャプテンのエルナン・フィゲレドがスタメンではない試合では彼がキャプテンマークを着用するまでに信頼を得ていた。2022年9月には19歳ながら通算100試合への出場を果たすなど、デビューから安定したパフォーマンスで次のステップアップを控えている状況だ。

代表歴

COVID-19の影響でアンダー世代のコンペティションの開催が見送りになっていた状況のなかで、彼が初めてウルグアイ代表のユニフォームに袖を通したのがフル代表であった。2022年3月にマティアス・ベシーノがCOVID-19の陽性反応で離脱すると、代わりに招集されたのが彼であり、ベンチ入りまでには至っていないがトップレベルの代表練習に参加している。現在はクラブでの役割が評価されながらウルグアイU20でもキャプテンとしてチームを牽引中だ。

移籍の噂

プロデビューから間もないころに応じたインタビューでは、将来的な夢として「ヨーロッパに行くこと」「家族にお金を工面すること」「家族に家を買うこと」を挙げているなど、金銭的な成功も考えている。リベルプールとは2026年5月末までの契約を残しているが、次の挑戦は遠くないところまで近づいているため、ヨーロッパだけではない道が開かれるだろう。

プレースタイル

ユースカテゴリではセントラルミッドフィルダーで起用され、得点力も一定の評価を得るも、トップチームではバランスも重視された守備的な位置での起用が主となっている。それでもインサイドハーフやドブレ5でも起用可能であるなど、攻守の両方に対応できる強みからボックス・トゥ・ボックスな一面も持っている。

常にリーダーシップがあり、テクニカルなスキル面ではなく戦術の理解度も高いような秀才タイプとして個性を発揮していた。豊富な運動量でピッチを駆け回り、相手への執拗なマークなどのエネルギッシュな姿を伝染させるようなスタイルを持つ。こうした特徴が日頃からの前向きな意欲で前述したような「1部リーグでプレーする準備ができている」という評価に繋がる一方で、102試合で40枚の警告に表れているように熱量のコントロールは必要だろう。

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