名前 | マルク・カサド(Marc Casadó) |
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生年月日 | 2003年9月14日 |
国籍/出身 | スペイン(サント・パレ・デ・ビラマホール) |
身長 | 172cm |
ポジション | CMF/DMF |
所属 | FCバルセロナ |
※マルク・カサードとも表記される
バルサに求められるピボーテ像を体現している俊英
プレー動画
経歴
■2003-2016年(幼年期~CFダム)
カタルーニャ州バルセロナ(スペイン)の都市部から約1時間ほど離れた場所にあるサント・パレ・デ・ビラマホール。特に観光名所が多いわけではない4200人程度が住む小さくのどかな田舎町にてマルク・カサドは誕生した。父アルベルト、母アンナの長男としてすくすくと成長した彼は、6歳より隣町のサント・アントニ・デ・ビラマホールに拠点を構えるC.Fビラマホールにてキャリアを始めると、約2年間在籍した後にP.B.サント・セロニに加入。そこで初めてFCバルセロナと対戦する機会を得ていた。
サント・セロニでのプレーも程々にECグラノリェースに移籍すると、地中海インターナショナルカップ(通称:MIC)に出場したことが、彼の視野を広げるきっかけとなっており、世界中のチームとの対戦にとても興奮していた。そんなグラノリェースでの3年間の活躍が評価されたことで、著名なユースクラブであるCFダムからスカウトされると、ケイタ・バルデやカルレス・ペレス、イサーク・クエンカなどを輩出した環境にて彼の才能が伸ばされている。
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インファンティルA(U14)での初年度は充実しており、現在にも表れているリーダーシップを発揮。タイトルがかかった重要な試合でも控え室で緊張していなかったと言われ、そんな試合ですら冷静だったことから通常のリーグ戦でも彼の落ち着きは際立つものであった。そして2016年夏よりカタルーニャ州やスペインだけではなく世界中の少年たちが夢見るFCバルセロナに加入した。
■2016-2021年(FCバルセロナ)
バルセロナでの初年度もインファンティルA(U14)に組み込まれ、カルレス・マルティネスが率いたチームにて重要な5つのタイトル(リーグ、コパ・カタルーニャ、MIC、レナート・ヨハンソン・カップ、ダニ・トロフィー)を総なめにしていた黄金世代のスターティングメンバーであった。こうして2017/18シーズンよりカデテB(U15)に昇格し、主将としてチームを開幕から牽引していたが、シーズン途中に右膝を負傷したことで約6ヶ月間の負傷離脱によって終えている。
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それでも2018/19シーズンよりカデテA(U16)に昇格しており、開幕直後に足首を削られ1ヶ月間離脱していたが、その後はフル稼働によって2019年3月にFCバルセロナとの契約更新の達成。新たな2019/20シーズンはフベニルB(U17)でプレーしながらスペインの世代別代表としての活動も増えたことで、イライシュ・モリバやアレハンドロ・バルデと同等の評価を手にしているが、COVID-19の影響によってシーズンは終わりを告げている。
2020/21シーズンも世界的なパンデミックにより活動が制限されるも、ここで初めてフベニルA(U19)の舞台を経験。そして現在の2021/22シーズンではスペイン3部リーグを闘うバルセロナB(リザーブ)にも招集を受けながら、フベニルAではUEFAユースリーグを牽引するなど着実な歩みを見せているところだ。
代表歴
2019年4月よりフレン・ゲレーロが指揮するスペインU16でのデビューを飾ると、16歳の誕生日からわずか6日後にはスペインU17でのデビューも経験。COVID-19による影響を受ける前にはアルガルヴェでのトーナメントにも参戦しており、韓国U17を相手には得点を記録するなど優勝に大きく貢献している。
移籍の噂
具体的な移籍の噂は報じられていないが、現状の契約は2022年6月末までとなっているため、まずは契約延長が必要だろう。クラブとしてもセルヒオ・ブスケツの後継者を手放すようなことは避けるものだと思われるため、18歳の誕生日から1ヶ月が経過している彼に対してオファーを提示しているのは容易に考えられる。
プレースタイル
バルセロナの重要なピースとなる右利きのピボーテ(ボランチ)であり、伝統の4-3-3のアンカーを主戦場としている。クラブの攻撃的なスタイルの起点となるためのスキルが彼には備わっている。加入当時のエピソードにもあるように、移籍後間もないなかで適応した姿は彼が並外れた知性の持ち主であることを証明しているだろう。実際のプレースタイルとしてもゲームの流れを見通す能力に秀でており、素早い状況判断力、広い視野、CBの間までポジショニングを落としながら高品質のパスを供給しリズムを与えるなど既に完成された存在だ。
172cmと身長に優位性はないが、的確な場面でボールを回収する姿も印象的であり攻守に渡り高水準なプレーを見せている。また、幼少期からリーダーとしてチームをまとめ上げた人格面(前出の大舞台で緊張しないエピソードがまさに)も評価されているなど、彼に必要なのは大きな舞台でプレーするための環境だけだろう。