オリベル・アントマン

選手紹介
名前オリベル・アントマン(Oliver Antman)
生年月日2001年8月15日
国籍/出身フィンランドヴァンター)
身長185cm
ポジションAMF/CF/WG
所属FCノアシェラン

※オリバー・アントマンとも表記される

様々な用途でノアシェランを助けるフィンランドの逸材

プレー動画          

経歴             

■2001-2018年(幼年期~IFグニスタン)

フィンランド国内最大規模の空港であるヘルシンキ・ヴァンター空港の所在地であるヴァンター。彼はそんなフィンランドでも有数の都市にて誕生している。地元のコルソ・パロセウラ(通称:KoPSe)でプレーしていた8歳(2009年)の頃には、地元フィンランドのテレビ局が取材に訪れ「バルセロナを夢見る少年」として紹介されており、その頃のプレー映像はYouTube上にも残されているなど、卓越したテクニックを確認することが可能だ。父のロベルト・ヨハンソンは当時の彼が週に30時間の練習に加えて自宅の居間でトレーニングしていることや、バルセロナからは「彼がスペイン人ならすぐに連れて行く」と言われたことを語っている。

その後、FCバルセロナに入団するために2010年夏からスペインに訪れており、そこでは年齢などの面で契約には至らなかったが、代わりにフィンランド屈指位の名門クラブであるHJKヘルシンキの下部組織に加入る。KoPseでもHJKでも良いコーチに恵まれていたと彼は回想しており、「フィンランドのメッシ」を育成するために地味で退屈なトレーニングも含めると、実に1日最大10時間の練習量をこなしていたという。こうして基盤を作ってきた彼は、13歳となった2014年に満を持してスペインに渡っており、同じくバルセロナのクラブであるCFダムで母親と妹ともに1年間を過ごしていた。それでも家族4人でフィンランドからスペインに移住することは難しかったことで加入には至らず、FCレギルス・インテルに移るようにしてフィンランドに戻っている。

2017年はティックリアン・パッロセウラ(通称:TiPS)でプレーし、2018年からIFグニスタンに加入。カッコネン(フィンランド3部)でのデビューを16歳にして飾ると、第10節のFCヴァーヤコスキ戦での初ゴールを含めて7試合に出場した。2018年9月にデンマークのFCノアシェランに完全移籍することが発表されているが、既にノアシェランにはトライアルを行っており、2018年5月に出場したリザーブリーグでは得点も記録している。

■2018-2021年(FCノアシェラン)

初年度の2018/19シーズンはU19とリザーブで開幕からプレーしており、招待チームとしてイタリアのヴィアレッジョ・カップ(U19)に出場するなど13試合に出場。得点こそ少なかったが、シーズン後半はデンマーク・スーペルリーガ(デンマーク1部)のチャンピオンシップ・ラウンドを戦っており、第27節のFCミッティラン戦にてデビューを飾り、結果的に初年度はトップチームの5試合(103分間)に出場している。翌年の2019/20シーズンも同様な立ち位置であった。

19歳となった2020/21シーズンよりトップチームを中心とする生活が始まると、若い選手を多く起用するFCノアシェランは持ち味を出すのには適していた環境であった。レギュラーラウンドこそ11試合(196分)の出場に留まっているが、チャンピオンラウンドにて4試合で1得点1アシストの結果を残したことで、彼が右ウィングのファーストチョイスで起用される試合も増えるなど徐々に手応えを感じている。2021/22シーズンには開幕節のセンターフォワードに抜擢され、起用に応える得点を記録するなど、出場した試合では印象的な活躍を見せているところだ。

 
 
 
 
 
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代表歴            

2019年3月にフィンランドU18でのデビューを飾った彼は、そのままカイ・ニューッソネンが率いるフィンランドU19ではU19欧州選手権予選を戦っている。2021年6月にはフィンランドU21にも選出されると、9月からのU21欧州選手権予選では主力選手としてチームを牽引。フィンランドのフル代表デビューには至っていないが、2021年12月にはフィンランドサッカー協会が選出するU21の最優秀選手賞にも輝くなど評価は高い。

移籍の噂           

ノアシェランとは2024年6月末までの契約を交わしている。この期間までの契約を更新した2019年には、指揮官のカスパー・ヒュルマンドがいくつかのクラブとの競争があったことを語っており、その評価が契約打診期間に表れていた。しかし、ノアシェランでの確約された出場時間は未だ得られていないため、こうした現状を打開するために異なるクラブに身を置くという考えも有効な選択肢だろう。

プレースタイル        

明確に主戦場は定まっていないが、中盤からワイドな位置、最前線でも起用されるなど幅広いプレーエリアを誇っている選手だ。基本的な技術力が秀でており、正確なシュートセンスやピンポイントに供給できるパス、1vs1での強さといった攻撃的な才能はどれも非凡なものを持っている。185cmという屈強な相手にも戦えるだけのフィジカルも備え、総合的にユーティリティ性が高く重宝させるようなタイプと言えるが、こうしたポジションが定まらないことから専門性に欠けているとも解釈できるだろう。正解を見つけることがまずは先決だ。

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