名前 | パブロ・ロドリゲス(Pablo Rodríguez) |
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生年月日 | 2001年8月4日 |
国籍/出身 | スペイン(ラス・パルマス) |
身長 | 178cm |
ポジション | CF |
所属 | USレッチェ |
突如イタリアに渡りレアル・マドリードを離れたストライカー
プレー動画
経歴
■2001-2020年(幼年期~レアル・マドリード)
スペイン・カナリア諸島のラス・パルマスに生まれた彼は、カナリア諸島を構成するグラン・カナリア島のバルセキージョ・デ・グラン・カナリアの出身だ。父はスーパーマーケットに勤務し、母もコールセンターで働くなど人口1万人の町でも至って一般的な家庭に育ち、地元のUDバルセキージョにてサッカーを始めていた。その後、10歳でカナリア諸島ではCDテネリフェと並んで代表されるUDラス・パルマスの下部組織に加入した彼は、カデテC(U14/U15)でのプレーが注目を集めたことでレアル・マドリードのテストに招待されると、数週間のトレーニングを経て合格を言い渡され、2016年9月よりレアル・マドリードに移籍している。
レアル・マドリードではカデテA(U16)でのプレーから始まり、年齢と共に順調な昇格を経て、2019/20シーズンはフベニルA(U19)までに到達していた。彼は移籍当初からレアル・マドリードならびにスペインを代表するレジェンドであるラウール・ゴンサレスの指導を受けており、同じポジションでプレーしていることもあり師弟または息子のような扱いで同氏との関係性を築いていた。そんな師弟関係が身を結んだのがUEFAユースリーグ(U19のチャンピオンズリーグ)であり、グループラウンドから2得点2アシストとチームを牽引した彼は、決勝戦となるSLベンフィカ(ポルトガル)戦でも先制点を奪うなど指揮官に栄冠をもたらしたのだ(なお、この試合では負傷交代にて前半30分に退いている)。
フベニルAでのプレーと平行して、フォワードに離脱者が相次いでいたレアル・マドリード・カスティージャ(リザーブ)にも帯同しており、セグンダ・ディビシオンB(スペイン3部)開幕節となるラス・ロサスCF戦ではシニアカテゴリでのデビューを達成。結果的に2019/20シーズンはフベニルAで18試合12得点、カスティージャでも11試合で2得点を18歳ながら記録している。
■2020-2021年(USレッチェ)
ラウール・ゴンサレスからの信頼も勝ち取り、レアル・マドリードに残ることが予想されていただけに当然の退団は衝撃を与えることになったが、彼は2020年9月末にイタリアのUSレッチェに完全移籍することが発表されている。シーズン序盤はUEFAユースリーグでの負傷したハムストリングスの影響により出遅れたが、2020年12月27日のLRヴィチェンツァ戦でセリエB(イタリア2部)でのデビューを飾ると、同試合では途中交代から5分後に決勝点を記録し鮮烈なデビュー戦となったが、その6分後には再び負傷離脱を強いられるなど幸と不幸が同時に訪れた日となっている。
怪我は軽傷であったため、約1ヶ月後のFCエンポリ戦で復帰を果たすと、復帰戦ながら得点を奪い完全復活したことをアピール。その後も出場した試合では得点に絡む動きを見せ続けており、2021年4月7日時点で13試合5得点3アシストとイタリアの舞台で躍動している。レッチェはセリエBでも2位の高順位につけているため、当面の目標はセリエAに復帰することだろう。
代表歴
スペインの世代別代表に関する記録は見られないため、代表でのストライカーとしては4番手以下の存在だ。しかし、ここから逆転ストーリーを描く可能性もあるだろう。
移籍の噂
2020年9月に加入したばかりのレッチェとは、2024年6月末までの契約を締結している。ただ、レアル・マドリードには買い戻しオプションが設定されていることも想定されるため、活躍次第では呼び戻される可能性も高い。既にインテルは彼の存在をチェックしているとも報じられるなど、今後は多くの選択肢が彼の前に現れるはずだ。
プレースタイル
レアル・マドリードの公式ウェブサイトでは彼をこのような選手だと記載している。『スペースがある時にチャンスを作ることができる、大きな個性とスピードを備えた選手。プレーがダイナミックで、相手DF陣を突破するためにチームメイトと連携し、ペナルティエリア付近でうまく動くことができるストライカーである。』
彼は178cmと体格的には恵まれていないため、個人技で状況を打開するのではなくチームメイトと連携して得点までたどり着くようなプレースタイルだ。彼自身も異質なストライカーであることを自覚し、ヘディングよりも常に足は地面につけた状態でプレーしたいと語るなどチームにとって献身的な動きのなかで貢献したいスタイルだ。そんな彼は出場した試合で重要な仕事を成し遂げるストライカーとしての特別な才覚を持っているため、かつてレアル・マドリードのカンテラ(下部組織)からトップチームでの活躍を経ずに代表まで登りつめた、ロベルト・ソルダードやアルバロ・ネグレド、ロドリゴ・モレノといった名ストライカーのモデルケースに次ぐ存在になるのではないか。