名前 | ヘニエル・オリヴェイラ(Renyer Oliveira) |
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生年月日 | 2003年7月12日 |
国籍/出身 | ブラジル(リオデジャネイロ) |
身長 | 174cm |
ポジション | WG |
所属 | サントスFC |
※レニエル、レニエー、ヘニエー、レンヤーの表記も考えられる
才能がゆえにプロ契約が遅れたサントスの新星
プレー動画
経歴
ヘニエル・ルアン・デ・オリヴェイラ・ダマスチェノこと『ヘニエル』は、ブラジルのリオデジャネイロに生まれている。ドゥケ・デ・カシアス地区のサンタ・クルス・ダ・セーラにあるフットサルコートでプレーしていたところを、アメリカのペンシルバニア州でサッカーアカデミーを経営しているロバート・ザニッキー(通称ボブ)の目に留まり、家族との面談の末に食費と医療費を受けられるような環境がわずか7歳の時点で構築されていたという。ザニッキーはエージェント業によりアフリカとブラジルを定期的に訪れ、有望な選手を発掘しており過去には当時16歳のケレチ・イヘアナチョとの契約を交わしたことでも知られている(後に裁判沙汰になっているが…)
そして3年後の10歳より現在のサントスFCに加入。順調に成長を遂げていた彼は、チームメイトのカイオ・ホルヘ、マルコス・レオナルドと共にサントスユース史上最強のトリオだと称されるまでに評価を得ている。2019年からは15歳ながらサントスU20にてプレーしており、2019年7月~8月に中国で開催されたウェイファンカップでは決勝のボカ・ジュニアーズ戦で敗れたもの、印象的な活躍を残し注目を集めた(同試合で2度の股抜き=ペンをした映像はSNS上で話題となっている)
Vem tranquilo bb 🤪🖊 pic.twitter.com/yzdwAT8h2e
— Renyer Oliveira🇧🇷 (@Renyer011) 2019年8月3日
既にホルヘ・サンパオリがトップチーム監督を務めていた際にもトレーニングに帯同しており、新たにジェズアウド・フェレイラが就任しているが、同監督からも高い評価によってすぐにでも昇格させたい意向があるとポルトガルのテレビ番組にて語っている。その言葉通り2020年からはサントスB(リザーブチーム)でのトレーニングを開始しており、近い将来でのデビューに向けて確実にステップアップ中だ。
代表歴
ブラジルU15~U16でプレーしている。
移籍の噂
サントスは7歳から彼をサポートしてきたザニッキーに対して「将来的にプロ契約が締結された場合に、保有権を25%譲渡する」ことを2013年3月に誓約していたが、数年後にFIFAが選手の保有権に関する第三者の介入を禁止したことで、この契約は無効となっている。ただ、新たに別の契約を交わしており、18歳になるまでに受け取る給与と契約関連金の17.5%をザニッキーは受け取ることとなった。
時は流れ、2019年12月にサントスとの最初のプロ契約を交わし、晴れてプロサッカー選手としてのキャリアを歩み始めた彼であるが、このプロ契約への道のりは容易ではなかったという。それは彼の実力的な問題ではなく、以前から複数名のエージェントとの取引があったことが障壁となり、16歳の誕生日を迎えるもプロ契約に合意するのが遅れていたのだ。
7歳から彼をサポートしてきたザニッキーに対しては、彼の母親であるLeuzineteが「ヘニエルは彼のために働いている」と常々疑問を抱いていたことで契約解消に向けて動いており、アメリカの法律はブラジルのペレ法(通称)では有効でないという側面から半ば喧嘩別れのような形にて関係性を断ち切っている。その後、16歳となった19日後の2019年7月にルイス・タヴェイラと多くの条件が盛り込まれた契約を交わしているが、10月に行なわれたサントスとのプロ契約交渉の場で提示されたサントスからの給与が低いと家族が考えたために、タヴェイラを解雇したという。タヴェイラ氏は既に彼の家族に対して車や毎月のデポジットの形で投資してるが、この件に関しては弁護士と同様に話すことを望んでいない。
それから約2ヶ月間、サントスとのプロ契約交渉が失敗していた後、彼はフェルナンド・エンリケ・マチャドによって管理されることとなった。マチャド氏は11月に彼の兄であるレアンドロとともにヨーロッパに連れて行っており、ベンフィカ、ポルト、アトレティコ・マドリードが獲得に関心を示していたが具体的な交渉は行なわれていない。そしてブラジルに戻った後、コリンチャンスの噂もあったがようやくサントスとの最初のプロ契約を締結。2022年12月までの3年契約となり、違約金はロドリゴ・ゴエスの2倍となる1億ユーロ(4億5000万レアル)に設定された。
プレースタイル
左利きの彼は主にウィンガーの位置が適正だと考えられている。最大の特徴はそのサッカーセンスが見て取れる卓越したスキルであり、自由奔放なプレーは見るものを楽しませるだろう。彼と同様のタイプとして挙げられるサントスが輩出したロビーニョ、ネイマール、ロドリゴ・ゴエスはいずれも右利きであるため、左利きの彼には少し興味深いところもある。サントスは現在、多くの逸材が控えている中で出場機会が限られているが、まずはトップチームでのプレー機会を与えることが大事だろう