パブロ・バリオス

管理人推薦選手紹介
名前パブロ・バリオス(Pablo Barrios)
生年月日2003年6月15日
国籍/出身スペインモラタラス)
身長181cm
ポジションCMF/AMF
所属アトレティコ・マドリード

クオリティの高さを証明し続けるモラタラスの宝石

プレー動画

経歴

■2003-2017年(幼年期~レアル・マドリード)

スペインの首都、マドリードでも比較的静かなエリアとされているモラタラスにてパブロ・バリオスは誕生している。父親のフェリックスは90年代にマドリード市内のクラブでプレーしていたアマチュア~セミプロの元サッカー選手であり、こうした父親の影響を受けながらボールを蹴り始めていた。ちなみに姉のマルタは新体操を選んでいる。

5歳から地元の『EDモラタラス』に所属すると、当時6歳の彼を指導していたのがセルヒオ・ベガ氏であり、最初のトレーニングから何かを感じさせていたと語っている。そのセンスからボールに触れる機会の多いミッドフィールダーへと導き、1~2年目から地域のトーナメントで活躍を見せていたという。金髪マッシュで青いシューズを履いていたことからピッチで探すのも容易であった彼にはラージョ・バジェカーノやレアル・マドリードといったマドリード市内のクラブからの勧誘が届くようになっていた。

結果的にモラタラスにはプレベンハミン(U8)まで在籍しており、2011/12シーズンのより世界中の少年が夢見る名門『レアル・マドリード』に加入。同時期にはモラタラスとレアル・マドリードによる育成提携が締結されており、この提携によりモラタラスの選手をレアル・マドリードが自らのカンテラ(下部組織)に招待できる環境も構築され、一際才能を光らせていた彼とセルヒオ・ディエスがレアル・マドリードの一員となったのだ。

ベンハミンB(U9)に組み込まれると、今でもレアル・マドリードのWebページで確認できるように「ドリブルが上手く、ボールをクリアするのが際立っている」と紹介されるセンターバックが当時の姿であった。前線に顔を出す攻撃的なセンターバックとして評価されたことが、彼をよく知るセルヒオ・ベガ氏も驚いたそうである。レアル・マドリードではベンハミン、アレビン、インファンティルとU9~U14までを順調に通過していたが、2016/17シーズンを最後に退団。インファンティルA(U14)ではチームキャプテンとして多くの試合に出場していたなかでの事象であった。

■2017-2023年(アトレティコ・マドリード)

14歳でラ・ファブリカ(レアル・マドリードの下部組織)を退団後、FCバルセロナやセルタ・デ・ビーゴといった別地域からのオファーも届いていたが、慣れ親しんだマドリードに残ることができる『アトレティコ・マドリード』を次なるクラブとして選択している。当時は両クラブ間での引き抜きを禁じる紳士協定が交わされていたが、彼については詳細は明らかにはならないも、レアル・マドリード側から手放したとされているため問題視されるような事案ではなかったという(ただし、6ヶ月間はプレーできなかったとされている)。

アトレティコにおいて激動のシーズンを過ごしたのが2021/22シーズンのことであり、フベニルAでリカルド・オルテガとフェルナンド・トーレスの指導下で評価を高めることになるが、それ以上に大きな出来事が母エレナの死であった。珍しい病気と診断されてから2ヶ月足らず(2021年11月)の早さでこの世を去っており、最後に息子が出場するレアル・マドリードとのダービーを観戦できたのが救いとなっている。

この出来事を考えない唯一の方法がサッカーであり、無我夢中に挑んでいたUEFAユースリーグのベスト16ラウンドでは、最大のライバルであり古巣でもあるレアル・マドリードを相手に全得点に絡む活躍(2得点1アシスト)で勝利に貢献。同時期にはリザーブチームでのデビューや、ラ・リーガ(スペイン1部)のベンチ入りを果たすなどディエゴ・シメオネからも評価されるまでにステップアップしている。そして最初のプロ契約も締結した。

 

この投稿をInstagramで見る

 

PABLO(@pablobarrios7)がシェアした投稿

2022/23シーズンでは試合経験を積むためにセグンダ・ディビシオンB(スペイン4部)に復帰したリザーブチームを中心に序盤戦をプレーしているが、シメオネは彼のエネルギッシュな影響力をトップチームに与えるようにして帯同させており、2022年10月のカディスCF戦でトップリーグデビューを達成。しかし、チームはFIFAワールドカップによる中断期間を目前に勝利が遠ざかるなど暗い雰囲気が立ち込めていた。

こうしたチームに新たな風をもたらしたのが彼であり、特に再開後のコパ・デル・レイでは下位カテゴリを相手に勝利が絶対条件であったなかで2試合連続弾を記録するなど勝利に貢献していた。現在でも出場時間をしっかり与えられているなど、アトレティコの次世代を象徴する選手として注目を集めているところだ。

代表歴

現在はスペインU19を中心にプレーしているが、フル代表で試されるのも時間の問題だろう。

移籍の噂

2023年1月にアトレティコ・マドリードとの新たな契約を2028年6月末までに延長しており、同時にトップチームへの昇格するなど残留が既定路線となっている。また、バイアウト条項が1億ユーロに設定されるなど売却には簡単には応じない構えをクラブは見せている。

プレースタイル

インサイドハーフまたはダブルボランチの一角を主戦場とする中盤のプレーヤーであり、スペイン人らしさのある軽やかなタッチと緩急を自在に操るエレガントなスタイルで存在感を放つ。特にパスセンスについては突出したものを感じさせ、リスクを恐れずに大胆に前方への縦パスを試みるなど、1本のパスから攻撃のスイッチを入れることは得意な領域だろう。シメオネが「伝染するエネルギー」と称するリーダーシップと献身性も彼を象徴する要素の一つだ。年齢以上の成熟した佇まいと安定的なクオリティは次世代のスペインでも重要になることは間違いない。

タイトルとURLをコピーしました