名前 | オスカル・グローク(Oscar Gloukh) |
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生年月日 | 2004年4月1日 |
国籍/出身 | イスラエル(レホボト) |
身長 | 172cm |
ポジション | AMF |
所属 | マッカビ・テルアビブFC |
※Oscarはオスカー、Gloukhはグルーク、グローフとも表記されるだろう
妄想を現実のものに変えてしまうイスラエルの至宝
プレー動画
経歴
■2004-2010年(幼年期~マッカビ・シャアライム)
イスラエルの中央地区に栄えるレホボトにて彼は生まれ育っている。家族のルーツを辿ると父親のマクシム・グロークはロシア連邦から13歳の頃に移住しており、かつてはアマチュアながらもストライカーとしてプレーしていた経歴を持つ。現在は退役軍人で構成されるチームに所属する傍らにて、夫婦で税関検査をサポートとする個人事業を営むなど、恵まれつつある家庭環境であった。
幼い頃から空手を教わっていたが、5歳で地元の『マッカビ・シャアライム』の下部組織に入団したことでサッカー選手としてのキャリアをスタート。シャアライムでボールを蹴っていた息子を見た父親は、わずか10分間で才能があることを確信を持ったといい、即座により専門的な育成ができるクラブに移すことを考えていた。そこから友人の薦めもあり、国内リーグとカップ戦で最多優勝を誇る『マッカビ・テルアビブFC』へのコンタクトを取ると、6歳で名門クラブの一員となっている。
■2010-2022年(マッカビ・テルアビブ)
マッカビ・テルアビブの下部組織においても彼の才能は特別なものであり、13~15歳の頃にはライバルであるマッカビ・ハイファ、マッカビ・ペタク・チクヴァが本腰を入れた獲得にも乗り出すほどであった。特にマッカビ・ハイファはユースカテゴリの選手に費やす金額としては異例となるオファーを提示し、合意は目前まで迫っていたという。それでも最終的にはマッカビ・テルアビブが毎年恒例のトレーニングキャンプに参加させないことを匂わせながら圧力をかけるなど、早急な選択を迫られた彼は残留を決断している。
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一連の移籍騒動を終えたことで再び目の前のプレーに集中できるようになった彼は、2021年8月に行われたカップ戦(vsハポエル・エルサレム)にて17歳でのトップデビューを達成。その後、ユースカテゴリでも11試合14得点と活躍していたことがムラデン・クルスタイッチ監督の目に留まると、リーグ制覇に向けたチャンピオンシップ・ラウンドでは帯同するまでに至っていた。
彼のトップリーグデビューの相手はかつて加入間近であったマッカビ・ハイファであり、スターティングメンバーに抜擢されながら前半28分にはゴールを記録。重要な一戦で結果を残したことが高く評価され、最終節まで出場機会を得ながら初年度の成績を11試合3得点の成績で終えている。2022/23シーズンは背番号「11」を与えられ、リーグ戦では開幕5試合で3得点4アシストと輝かしいスタートを切るなど、今季は彼にとって最高のシーズンになることが予想されるだろう。
代表歴
COVID-19の影響もあり世代別代表でのキャリアはイスラエルU19から始まると、17歳ながら『EURO U19』の予選からチームを牽引していた。2014年以来となる本大会への切符を獲得し、迎えた本大会ではこれまでの最高成績を更新するグループリーグ突破に貢献するだけなく、準決勝ではフランスU19を撃破。決勝戦のイングランドU19を相手には先制点を奪い、惜しくも延長線で敗れているがイスラエルサッカー界における重要な成績を残している。
結果的にEURO U19の本大会では、5試合3得点2アシストの成績で大会ベストイレブンにも選出。現在はイスラエルU21でプレーするなど、そう遠くないうちにフル代表入りも実現するはずだ。
移籍の噂
既にヨーロッパの複数クラブから関心を持たれていると報じられ、イスラエルを離れた挑戦が現実味を帯び始めている。イスラエル国籍であるため、主要リーグでは外国人選手枠で扱われることから、やや障壁がありながらも多くのクラブは評価した。ディナモ・キーウ(ウクライナ)は国内情勢の影響で実現する可能性は低いが、リエル・アバダが適応しているセルティック(スコットランド)もまた有効な選択肢だ。
プレースタイル
誰もが脳内で妄想するようなプレーをいとも簡単に現実のものとしてしまう天才であり、攻撃的なセンスはどれを切り取っても品質の高さが伺える。両利きと表現しても差し支えないレベルで左右にムラがなく、ファーストタッチによるボールの置き方でゴールまでの道筋を描くと、そのままどちらの足でもフィニッシュまで到達できる個の能力は無類の才能だ。
主戦場は自由な環境を与えられているトップ下であり、ひとたびバイタルエリアでボールを受けると、持ち前のクリエイティブ力で冷静にゴールを演出することもできる。身長は172cmほどだが、全体を見るとフィジカルバランスの良い体格であり、重心の低さで機敏に動けるため特に苦とはしていない。よりレベルの高いステージでも通用するようなスキルセットとポテンシャルは既に持っているため、選択するクラブ次第では瞬く間に市場価値が上がるだろう。