マルティン・フェルナンデス

選手紹介
名前マルティン・フェルナンデス(Martim Fernandes)
生年月日2006年1月18日
国籍/出身ポルトガルヴァロンゴ)
身長181cm
ポジションRSB
所属FCポルト

※Martimはマルティムとも表記される

ハイレベルなクオリティを持つポルトの俊英

プレー動画

経歴

■2006-2017年(幼年期~ヴァロングエンセ)

ポルトガル北部の湾岸都市であるポルトから約10km離れたヴァロンゴに彼は誕生した。初期キャリアを過ごしていたのは地元にある『U.D.ヴァロングエンセ1937』であり、11歳となる2017年まで同クラブの下部組織にて基礎技術を培っている。その後、ポルト地区を代表する『FCポルト』に加入し、ドラゴン・フォース(ユースカテゴリで約25%の構成率を誇るU14までの開発プロジェクト)の一員として体系化された育成環境での挑戦が始まった。

■2017-2023年(ポルト)

ポルトU13に在籍していた2019年4月には、ペップ・グアルディオラの弟であるペレ・グアルディオラが設立したことで知られる「メディア・ベース・スポーツ(MBS)」に当時の最年少クライアントとなる13歳で契約を締結。既に有望な選手として位置づけられていた彼は、U13カテゴリにおいて国内リーグや国際トーナメントでの優勝を経験するなど結果を残しており、COVID-19の影響を受けるまでにはU15カテゴリに到達していた。

2021/22シーズンにはU15から一気にU19カテゴリへの昇格を果たすだけでなく、ジョゼ・タバレスが率いるチームの主力として牽引。2021年9月に行われたUEFAユースリーグでは、これまでディオゴ・コスタが保持していたポルトガル人選手としての最年少出場記録を15歳7ヶ月28日で更新しており、1ª Divisão(U19全国選手権/1部)でも29試合(2131分)に出場する活躍を弱冠15~16歳の少年が残していた。そして16歳の誕生日となる2022年1月にはFCポルトとの最初のプロ契約を締結するまでの評価を得ている。

プロ契約に伴い、2022/23シーズンをアントニオ・フォーリャが率いるポルトB(リザーブ)へ昇格すると、リーガ・ポルトガル2(ポルトガル2部)開幕節となるSCコビリャン戦では早々とプロデビューを達成。ここでも当時のクラブ史上最年少での2部リーグデビューを飾っているが、右サイドバックとしての序列はロドリゴ・ピニェイロ、ロドリゴ・コイセンソンと怪我からの調整をしているウィルソン・マナファに次ぐ4番手であったことから、シニアカテゴリでの初年度は11試合(173分)の出場に留まっている。

 

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それでも2023/24シーズンに入ると、ロドリゴ・コイセンソンの退団など彼を取り巻く環境に変化があり、第2節のOsベレネンセス戦で初のフル出場を飾るなど一定の出場時間が与えられるようになっていた。2023年9月にはFCポルトのクラブ内アワードである「Dragões de Ouro」において新人賞に選ばれたほか、2023年10月に行われたタッサ・デ・ポルトガルのGDヴィラル・デ・ペルジーゼス戦(4部所属)ではトップデビューを飾るなど高い期待値と評価を得ているところだ。

代表歴

ポルトガルの世代別代表における常連選手であり、2022年5月に開催されたU17EUROでは準決勝でフランスに敗れるもチームのベスト4入りに貢献。2023/24シーズンの開幕を前に行われたU19EUROでは2004~2005年生まれを中心に構成されたスカッドに17歳ながら本戦メンバーに名を連ね、貴重なバックアッパーとして準優勝の成績にも貢献するなど世代別代表で重要な役割を果たしていた。ただ彼自身は2つのコンペティションでタイトルを逃したことに悔しさを滲ませ、あと2年間はプレーすることが可能な次の大会を見据えている。

移籍の噂

FCポルトとの契約期間は現行で2025年6月末と伝えられているが、契約延長の可能性が高いだろう。セルジオ・コンセイソンも将来性について期待を寄せており、現時点で具体的な噂も報じられてないことから1~2年後に移籍市場で話題になることだろう。

プレースタイル

181cmの標準的なフィジカルポテンシャルを持った右サイドバックであり、ポルトガル人らしさのある密集地でも乱れないボールタッチの快適さと軽やかなフットワーク(機動力)による高い推進力を持った選手だ。なかでもボールを扱う能力には一見の価値があり、両足を巧みに扱いながら縦に一気に侵入するだけでなく、美しいフォームと右足(※利き足)から精確なクロスボールを供給するなどアスリートとしての魅力を感じることができる。

また、守備面ではシンプルに足が速いことに加え、球際の強さと冷静な対応力を活かした地上戦を持ち、彼が飛び級でプレーし続けた理由が顕著に現れている。そんな彼が目標とするのは1980~90年代にかけてFCポルトのワンクラブマンとして傑出したキャプテンシーを誇ったジョアン・ピントであり、同じ右サイドバックでプレーしていたレジェンドに近づきたいとプロ契約時に本人を前に語っている。

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