名前 | マルコ・ブラト(Marko Bulat) |
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生年月日 | 2001年9月26日 |
国籍/出身 | クロアチア(シベニク) |
身長 | 178cm |
ポジション | DMF |
所属 | HNKシベニク |
クロアチア2部を語る上で欠かすことのできないシベニクの至宝
プレー動画
※動画内「19番」がマルコ・ブラト
経歴
■2001-2020年(幼年期~HNKシベニク)
2018年のワールドカップにおいて準優勝を果たしたクロアチア共和国。同国を代表するクラブといえば最多優勝を誇るディナモ・ザグレブやハイドゥク・スプリト、近年での成長が著しいHNKリエカの名前が真っ先に挙げられ、イヴァン・ラキティッチなどの特殊な事例を除けばほとんどの代表選手がこれらのクラブでプロキャリアを形成してきた歴史を持つクロアチアを支えるクラブであることは間違いない。今回紹介するマルコ・ブラトはこうしたクラブでのプレー経験を持たない異質の存在であり、2.HNL(クロアチア2部)から輝きを放つ選手だ。
彼の父親はクロアチア代表歴もあるヨシプ・ブラトであり、叔父のイヴァン・ブラトもまた中国リーグなどで活躍したサッカー選手であるなど、サッカーと密接に関わりのある家庭で育っていた。そんな彼は父がクラブ会長を務めるHNKシベニクで現在に至るまでプレーしており、15歳の頃にはトップチームの親善試合に出場するなど親の七光りとは言わせない才能を示していたという。リーグ規定により16歳まではトップデビューすることができなかったが、規定を満たす16歳の誕生日の翌日となる2017年9月27日にNKヴァラジュディン戦にて早々にデビューを飾りクロアチアプロリーグ史上最年少での出場記録を樹立している(ドゥイェ・チャレタ=ツァルが15歳でデビューしているが規定に反しているため公式記録の扱いにはなっていない)。
16歳で挑んだ2017/2018シーズンは2.HNLにおいて12試合でのフル出場を含む20試合に出場しており、チームの新たな顔に定着したことで国内外のクラブから争奪戦が繰り広げられていた。それらのオファーを拒否し残留を選んだ2018/2019シーズンは昨年を上回る活躍で市場価値を挙げており、第10節のハイドゥク・スプリト戦で初ゴールを記録するなどシーズン全体で26試合・6得点の成績を残している。同シーズンはリーグ戦を2位で終えたことで昇降格プレーオフに挑んでいるが、惜しくもアウェイで敗戦を喫したことで昇格は叶わなかった。
この悔しさをバネにして臨んだ2019/2020シーズンは開幕から好調をキープしており、リーグ戦は新型コロナウイルス感染症の影響にて中断となっているが、現時点で首位に立っているなど10年振りとなる1.HNL(クロアチア1部)昇格に向けてチームを牽引している。
代表歴
クロアチアU16から常に世代別代表に選出されており、2018年9月には16歳ながら飛び級にてクロアチアU19でのデビューを飾っている。ただ、クロアチアの世代別代表は思うような結果を残せていないため、国を背負っての大舞台は未経験だ。
移籍の噂
15歳の頃にはクロアチア1部のクラブやイングランド、スペインの国外クラブからのオファーが届いているが提示された内容にクラブと彼自身も満足できたものではなかったため拒否した過去を持っている。断れないようなオファーが届かない限りHNKシベニクに残留することは確実であり、現在も1部リーグへの昇格が近づいているため来季も残留する可能性は高い(移籍が実現した場合も期限付きで残留の線が妥当ではないか)。彼自身はディナモ・ザグレブやハイドゥク・スプリトでプレーする気持ちはないと語っており、移籍をするならクロアチアのクラブではなく海外にいるだろうとクラブに対してのリスペクトを欠かしていない。
プレースタイル
素晴らしいディフェンススキルが評価を得ている右利きのボランチであり、優れたボールコントロールと成熟さを感じさせる冷静な立ち振舞いは他を寄せ付けない雰囲気を感じさせている。18歳ながらトップチームにおいて66試合に出場するなどクロアチア国内を見渡しても稀有な存在であり、クロアチア1部のテクニカルなサッカーに比べてフィジカルコンタクトが激しいクロアチア2部で大きな怪我もなく出場し続けるのは非常に難しく、それをこの年齢で継続しているのは高く評価すべきだ。