ヨアン・ルプナン

選手紹介
名前ヨアン・ルプナン(Johann Lepenant)
生年月日2002年10月22日
国籍/出身フランスグランヴィル)
身長176cm
ポジションDMF/CMF
所属SMカーン

優れた品質を持ってプレーするカーンの貴公子

プレー動画          

経歴             

■2002-2017年(幼年期~USグランヴィル)

現代サッカーにおける最高峰の守備を誇るエンゴロ・カンテ。そんなカンテが本格的なプロシーンを始めたSMカーンにて、新たな才能が育つ兆しが見られている。彼の名前はヨハン・ルプナン、弱冠18歳のボランチだ。父リュドヴィクと母ローナの長男(弟のトムも有望な少年だ)としてフランス・ノルマンディー地域圏マルシュのグランヴィルに誕生した彼は、4歳半の頃より地元のUSグランヴィルにてキャリアを始めている。

USグランヴィルは父リュドヴィクが6歳から所属しているクラブであり、引退後もコーチとして勤めていたことで、父からサッカーを教わることのできる環境にあったという。USグランヴィルのユース責任者であるセバスチャン・ペリエも彼の成長に欠かせない存在として指導を受けながら、U11でプレーする頃にはいくつかのクラブから関心を集めていた。こうした才能を持っていたことで、13歳(プレフォルマシオン)からはフランスのエリートアカデミープログラムの1つである「PEFプルフラガン」の管轄下となり、同組織の最高傑作とされているヨアン・グルキュフの足跡を辿っていた。

■2017-2021年(SMカーン)

2017年7月、PEFプルフラガンを卒業した彼は近隣都市のクラブであるSMカーンに加入。そこから1年半の月日が流れた頃にはカーンU17の主将としてチームを牽引していた。2019年7月にはSMカーンのクラブ史においてエムベイェ・ニアンの若さに次ぐ、16歳8ヶ月にてプロ契約を締結したことが話題となり、U17・U19・N3(リザーブ)・TOPの異なるカテゴリのどこに組み込まれるかに注目が集まるような存在となっていた。

2020/21シーズンよりSMカーンB(リザーブ)を中心としながらトップチームにも帯同する環境が構築されると、2020年9月に行われたリーグ・ドゥ(フランス2部)第3節のロデーズAFにてデビュー。シーズン序盤は2試合(2分+ロスタイム)の出場に留まっていたが、年が明けた2021年よりチーム事情が重なり出場機会を増やすと、第23節のヴァランシエンヌFC戦ではボランチの一角としてフル出場を果たしている。その後はユーティリティ性の面で起用法が定まっていなかったアレクシ・ベカ・ベカにとって変わるアンカーとして19試合(1012分)に出場した。また、クープ・ドゥ・フランスの3回戦ではパリ・サンジェルマンと対戦することになり、トップ下のネイマールと対峙しながら守備で高いパフォーマンスを見せている。

2021/21シーズンはアレクシ・ベカ・ベカの退団もあったことで出場機会を開幕から得ており、3季ぶりのリーグ・アン(フランス1部)復帰に向けて中心的な存在となっている。

代表歴            

2018年4月にフランスU16に招集されたことで世代別代表の扉が開かれると、2019年には不動のレギュラーではないがチームの貴重なオプションとしてU17欧州選手権2019とU17ワールドカップ2019を戦い、それぞれベスト4以上の成績を残した。2021年8月にはフランスU19に招集を受けるなど2部リーグの所属ながら評価は高い。彼らの世代が中心となる2024年の自国開催、パリ・オリンピックへの期待も高まっている。

移籍の噂           

SMカーンとは2022年6月末までの契約を残している。まだ具体的な関心の噂は報じられていないが、市場を賑わせるにも時間の問題だろう。憧れのクラブはFCバルセロナ(イニエスタが大好き)とオリンピック・マルセイユの2つであり、なかでもマルセイユは小さい頃からのファンであるという。

プレースタイル        

優れた右足のテクニックと広い視野を武器に、ゲームを乱すことのないスムーズなペースで動かすことのできるボランチまたはアンカーの選手だ。176cmとフィジカル面では際立っていないが、トップチームに昇格してから短期間でフィジカルコンタクトに適応しており、積極的にボールに関与しながらシンプルかつ効率的にボールを捌くなど、6番の選手としては完成された存在といえるだろう。

以前はランパードやイニエスタからインスピレーションを受け、現在はカンテとキミッヒを参考にしている彼は守備の面でも存在感を見せており、ボールの回収力や危険な芽を摘む動きは高く評価できる。パスの成功率は83.3%と問題ない数値を記録しており、時折キラーパスから決定機を作り出すなどパスセンスも非凡なものを持っている。総合的に見て18歳とは思えない品質を持っているため、プレーカテゴリを上げてもなお、その品質を保持することができるのかが彼の課題だ。

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