ジョージ・ベロ

選手紹介
名前ジョージ・ベロ(George Bello)
生年月日2002年1月22日
国籍/出身アメリカアブジャ)
身長173cm
ポジションLSB
所属アトランタ・ユナイテッド

欧州進出へ着実に準備を行っている快速レフトバック

プレー動画          

経歴             

■2002-2016年(幼年期~アルフレッタ・アンブッシュ)

祖父の名前よりジョージと名付けられた少年は、ナイジェリアの首都アブジャにて誕生した。父親のリチャード・ベロはナイジェリア国内でアマチュアサッカーをしていた元選手であり、母親のオバシ・ベロも陸上競技の経験があるというアスリート系の血筋を引いている。1歳となる頃、両親は幼い我が子を連れてアメリカ合衆国に移住しており、ジョージア州のダグラスビルにて居住を構えているため彼にはナイジェリアの記憶はない。

5歳からサッカーを始めた彼は、ダグラス郡のサッカー連盟が主催するレクリエーションやウエスト・ジョージアFCといったチームでグラスルーツを辿り、ジョージア州マリエッタを本拠地に構えるサザン・サッカー・アカデミー(SSA)にて本格的な競争が行われる環境に身を置いていた。チェルシーFCとの開発パートナーシップも締結している同クラブでU9に所属していた頃、アルファレッタ・アンブッシュというクラブで指導者を勤めるディヴィッド・エリスタヴィ氏に見出され、自身が指導するクラブに招待(それもU12)したことで、そのままアルファレッタ・アンブッシュの一員となっている。

ディヴィッド・エリスタヴィ氏は14年のプロキャリアと9年のプロカテゴリでのコーチ、そして22年のユースコーチとして長らくサッカー界に身を置いているが、当時の彼については「ファーストタッチや視野の広さを見て、もっと大きなサッカーができる可能性があると感じた。ジョージのような選手はいなかった、彼はとても特別な子だったよ」と才能を称賛するほどであったという。

アルファレッタ・アンブッシュでは、後にプロの舞台でも共演するゼイン・ジョーンズと共にチームを牽引しており、彼よりも2歳下という関係だったからなおさら驚きだろう。国内のクラブ大会で優勝するなど存在が知れ渡るようになると、かつてのコーチであるトニー・アナン氏を経由してジョージア州に発足したばかりのアトランタ・ユナイテッドFCからオファーを受け取っていた。トニー・アナン氏には以前ジョージア・ユナイテッドへの誘いを断った経緯もあったが再びの誘いを承諾し、より大きな競争をするべくアトランタ・ユナイテッドに加入している。2016年、14歳での出来事であった。

■2016-2021年(アトランタ・ユナイテッド)

アトランタ・ユナイテッドでは初年度から2016/17シーズンのディベロップメント・アカデミー・チャンピオンシップ(U15/U16)を制覇し、イースト・カンファレンス(U15/U16)でも年間最優秀選手と年間ベスト11にも選出されるなど、加入前の期待値にそぐわないパフォーマンスを発揮。

2017年6月にクラブとのホームグロウンプレーヤーとして契約を締結すると、2018年4月に開催されたUSLC(アメリカ2部)第3節のシャーロット・インディペンデンス戦にてアトランタ・ユナイテッドⅡ(セカンドチーム)でのデビューを果たし、5ヶ月後の9月にはMLS(アメリカ1部)第27節のDCユナイテッド戦にてトップデビューも16歳ながら経験している。初のフル出場となったニューイングランド・レボリューション戦ではプロ初ゴールも決めるなど、初年度を9試合1得点(うち、トップチームでは3試合1得点)で終了した。

2019シーズンは開幕後のトレーニングによって鼠径部が再悪化しており、2019年のコンペティションでアトランタ・ユナイテッドのトップチームには出場できなかったほどであった。それでも復帰後はセカンドチームでフル出場をこなしながら調整しており、12試合(888分)1得点の成績を残している。2020シーズンはCOVID-19の影響下でリーグが中断したことでトップチームへの復帰が妨げられたが、MLS is Backトーナメントでのトップチームへの復帰を経て、2020年8月からは再びMLSの舞台で躍動しながら再開後の全試合に出場した。2021シーズンに入ると、代表招集で離脱した時期を除けば全試合に出場中であるなど、トップカテゴリでの試合経験数を増やしながら、来るヨーロッパへの挑戦に向けてアピールを続けている。

代表歴            

2017年4月~5月にかけてイタリアで開催された「トルネオ・デッレ・ナツィオーニ2017」では、ジョヴァンニ・レイナやジャンルカ・ブシオらとアメリカU15として優勝に貢献。その後も負傷離脱を除けば世代別代表の常連プレーヤーとして、2019年のU17ワールドカップにも出場した。2021年2月にはトリニダード・トバゴとの親善試合にてフル代表デビューも飾っており、2021年7月からのゴールドカップ2021では、サブが主体となりながらもメキシコとの決勝戦にてスターティングメンバーに抜擢され、途中交代とはなかった同国の7回目の優勝に貢献している。

移籍の噂           

アトランタ・ユナイテッドに加入する前には、エヴァートン(イングランド)とジェノア(イタリア)のトライアルを受けたことがあり、両チームとも彼と会ってから1時間ほどで契約を締結したがったというエピソードをアルファレッタ・アンブッシュのディヴィッド・エリスタヴィ氏は語っている。

2021年夏にはガラタサライ(トルコ)のほか、クラブ名は明らかとなっていないもイングランドとベルギーのクラブからの関心も集めているという。アトランタ・ユナイテッドとの現状の契約は2021年12月末までとなっているため、2022年冬の移籍市場にて挑戦を決意する可能性が高いだろう。

プレースタイル        

レフトバックを定位置としている彼は、母親ゆずりの脚力でジョージア州の陸上競技大会でも活躍したようにスピードに大きな特徴を持ったプレーヤーだ。相手自陣の深い位置でボールを受けた際には細かいクイックネスからディフェンスラインのブレイクを狙うことを得意とするも、パス成功率が平均87.6%と高いことにもあるように適切なタイミングを見極める能力にも優れている。冷静に物事を遂行できるため、フラットな状態での1vs1にも強く、守備でも一定の評価を得た。ただし、173cmというハンディによって空中戦といったフィジカル差で後手を踏むこと場面も見られている。

10歳~11歳の頃はストライカーであったが、徐々にウィングやトップ下とポジションを下げながら、レフトバックとしてコンバートされたのはアメリカU15での最初の代表合宿だったという。こうした背景を持っていることもあり、ロールモデルを同じくオールマイティなポジション歴を持っているダヴィド・アラバとしており、マルセロからもインスピレーションを受けているようだ。ちなみにアルファレッタ・アンブッシュで彼を指導したディヴィッド・エリスタヴィ氏は彼がセントラルミッドフィルダーのポジションが最適解だと断言しているようである。

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